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【ベ ッ テ ィ ン グ】 No.5204プロ野球・日本シリーズ2016 No.51952016リオ・パラリンピックBETTING!! No. 5181リオオリンピック第一弾 8月14日まで! No. 5182リオオリンピック第二弾 8月14日まで!

【書店日記&今月の雑誌】   No.5189書店日記&今月の雑誌8月号  No. 51777月 No. 51726月 No. 51605月 No. 51504月 No.5130【書店企画・番外編】「新書大賞2016」を斬る!

【K-1 グランプリ】 No.51756・7月のキリ番報告 No.51613〜5月のキリ番報告 No.5134 祝 カウンター700000突破!  【No.48732014年K-1GP 【No.3920K-1グランプリ開催中! ⇒ 【No.4093報告要項

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「直諫の士」 となるために 〜平成23年度浩友会勉強会から学んだこと〜
No:3953 投稿者:太田 健一(3期生) 投稿日:2011/10/23 Sun 14:13:55

今年の浩友会勉強会では、8月の東京高裁において配転命令が人事権の濫用との判決が下された、
オリンパスにおける内部告発事件の是非を論題として取り上げました。
取引先からの引き抜きに異を唱えて内部告発したオリンパス従業員の行為に関して討議を行い、
また先生の解釈を伺うことで、幾つもの知見をいただきました。

〇引き抜き行為の是非(職業選択の自由と不正競争防止法上違反との相克)を問ううえでは
組織と個人の関係が「契約型」か「所属型」か(組織における個人の位置づけが
「プロ(専門家)」か「労働者」か)が決定的に重要であること。

〇加害者・被害者の間には個人的な利害関係もあるため、正しい判断を下すには当事者の納得ではなく、
当事者以外の関係者(他の従業員等)を納得させることが必要であること。

〇「コンプライアンス」と外来語をそのまま使っているから曖昧になるが、「法令遵守」と「倫理」
 とはレベルが異なり、いずれも時として利益と相反する場面があること。


私は司会として勉強会を進めるなかで、これは20数年前の学部時代に三戸ゼミで討論の
議題とした、かんべむさしの傑作『公共考査機構』と同じだ、と思いました。
現在は絶版となっているようなのですが、『公共考査機構』は異端の意見を持つ者を出演させては
国民投票で吊し上げる、という政府実力者を黒幕とするテレビ番組への出演をオファーされた
主人公が、職を失い社会的に抹殺されることを覚悟で自らの意見を主張するか、
或いは金銭的解決により出演を回避するかの二者択一を迫られるという小説です。
物語の結末は選んだ選択肢により2通りが用意されています。
この二者択一は、誇りを取るか、それとも安定した生活を取るか、という厳しい選択に他なりません。

オリンパスにおいて内部告発した従業員は、様々なリスクを負うことを承知のうえで
誇りある生き方を選んだのであり、なかなかできるものではありません。
しかし一方で私は、当該従業員の場合には『公共考査機構』のような二者択一ではなく、
もっと他に方法があったのではないか、メアリー・P・フォレットの分類でいう
「抑圧、妥協、統合」のうち、「統合」に近しい道があったのではないか、と考えてしまいます。

30代半ばまで、私は相手が目上である以上は傷つけることをまったく顧みないで文字とおり
「叩き潰す」ような正義の貫き方をしておりました。
しかしそれは自分の行為に溺れる未熟な対応であり、第三者から見ても受け入れがたいもので
あったかと思います。

宮城谷の小説の中には、誤った道に進もうとしている君主を諌めねばならない家臣の葛藤の
場面が多々登場しますが、先ずは「諷諫」の方策を採り、それでも通じなければ初めて
「直諫」という方法を採る家臣が少なくありません。
言葉というものはそれ自体が正しくとも意味がなく、「何を伝えるか」ではなく「何が伝わるか」が
重要ですので、独り善がりに陥ることなく、虞と謙虚さを失うことのないように留意せねばなりません。

自分が出来ているとはまったく思っていないのですが、「直諫の士」となるためには、
私は次の3点を心掛けたいと考えています。

1、常日頃から無私の姿勢を貫き、保身を考えないこと。
2、「正しいことを言う」ことではなく、「行為を改めさせる」ことに重きを置くこと。
 そのためには権威を損なうことなく相手が無理なく受け入れ易い言葉を慎重に選ぶこと。
3、こいつが言うならば、と思われる力量を身に付け、また関係性を築くこと。

先生の講義の中に、
「学ぶ」とは「可能性を拡げる」=「未来を拓くため」
という一文がありました。
可能性とは選択肢とも言えます。
自分が採ろうとしている選択肢が本当に正しいのかを判断するためには、助言を与えてくれる
他者との関係を大切にすることも含め、学び続ける以外にないと感じます。
「抑圧、妥協、統合」だけでなく、幾つもの統合案を提示かつ実行でき、その行為を通じて
自他ともに豊かになれるようにこれからも三戸先生、三戸ゼミから学んでまいります。

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