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内田樹『下流志向〜学ばない子どもたち 働かない若者たち〜』(講談社文庫)を読みました。
No:3709 投稿者:太田 健一(3期生) 投稿日:2011/06/23 Thu 00:31:40

“私は、この本を最後まで読んでいない。半分で置いた…。
辛い、あまりにも寂しい。“
という先生の評価を拝見し、余程気が滅入る本なのだろうな、と正直なところ
最初のページを開くのを躊躇っておりました。
しかし読み始めたら存外に楽しく、あっという間に引き込まれました。

根源的な問題を鮮やかに切り取って見せるナイフのように鋭い言葉の数々。
記憶しておきたい箇所に付箋を差し込みながら本を読んだのは久しぶりでした。
裏表紙の紹介分が情けないとの先生の嘆きはごもっともであり、この本の魅力を
伝えるにはあまりにも俗っぽく、表面的であり本質から離れています。

「学ぶとはどういうことか」、「師事するとはどういうことか」をこれほど分かりやすく
解説してくれる本はなかなかないのではないかと思います。
教育の現場で実感されている先生と、勤め人である私とでは捉え方が違うのは当然ですが、
私はこの本を読んで絶望することはなく、むしろこのような本が売れていることに
希望を感じました。

筆者は教育投資に対する換金性が確実で早い「実学」に傾注したり、シラバスの
整備に躍起になったりする教育機関を「高等教育の自殺」と断罪します。
国立大学の法人化以降、ますます「消費者」たる学生に媚を売る「サービス業」に
堕落しつつある大学のありように疑問を持っていた私は大いに頷きました。

“自分にとってその意味が未知のものである言葉を「なんだかよくわからない」ままに
受け止め、いずれその言葉の意味が理解できるような成熟の段階に自分が到達することを
待望する。そのような生成的プロセスに身を投じることができる者だけが「学ぶ」ことが
できます。“
宮城谷昌光『楽毅』に出てくる私の好きな一文とのあまりの類似に驚きを覚えたのですが、
これは至言だと思います。
それを学ぶことがどれほどの機能や効果をもっているかを事前に検証するような
姿勢では、「真似ぶ」ことなどできません。

“教育者に必要なのは一つだけでいい。「師を持っている」ということだけでいい。
その師は別に直接教えを受けた人である必要はない。書物を通じて得た師とか、
あるいは何年か前に死んだ人で、人づてに聞いてこんな立派な先生がいるというのを
知ったというのだって、構わない。「私淑する」というのは、どんなかたちでも
できるんです。教育を再構築するというのは、この師弟関係の力動性、開放性を
回復することから始めるしかない。“
私の家が一年で一番綺麗になるのは、大みそかではなく、先生の家庭訪問の日です。
子供の教育と言えば様々な疑問に答えるくらいで、全く怠けてしまっている私も、
「ためになることを教えてくれるから敬う」のではなく、
「先生だから敬う」姿勢を子供たちに見せることくらいは
これからも続けていきたいと思っています。

サービスを享受してそれを評価するだけで自らが責任を負うことは避ける、
自らの情報不足・勉強不足の責任を決して自分に求めず、社会?のせいにする、
権利だけを主張して自らの義務は顧みない、
といった消費者マインドに嫌悪感を覚える大人は数多く居るかと思うのですが、
そうした消費者(子供、学生、労働者、etc)からの問いにすべて答えなければ
ならないと思うこと自体おかしいのだということをこの本は教えてくれました。
私も知らず知らずのうちに、どんなにくだらない問いに対しても論理的に答え
なければならないとの強迫観念に苛まれておりました。
問いの立て方自体の問題を指摘して切り捨てることも、また大きくなれば分かると
して未来の本人に考えさせるのも、本来の大人の姿勢だと思い直します。
最後に私の頭を激しく揺さぶった一文をご紹介しておきます。

“あらゆる機会に「それが何の役に立つんですか?」と問いかけ、満足のゆく答えが
得られなければ、自信たっぷりに打ち棄ててしまう。しかし、この切れ味のよさ
そのものが子どもたちの成長を妨げているということは、当の子どもたち自身には
決して自覚されません。“

“大人たちもまた「そのような問いかけはあってしかるべきだし、その問いに対して、
子どもたちにもわかるような答えがなければならない」と考えている。これが最初の、
最大の「ボタンのかけ違え」だと僕は思っています。
答えることのできない問いには答えなくてよいのです。“

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