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『題詠』短歌投稿掲示板

題詠専用の短歌投稿掲示板です。
お題は毎週月曜日午前0:00頃この掲示板で発表いたします。
管理人:黒路よしひろ

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[480] 題名:ブルゾン 名前:夕夏 投稿日: 2023/03/08(水) 17:59

ぶるぞんをぬいでちえみせふじはらのしおりをはさむちしきのぺーじ


[479] 題名:お題 「服」 名前 さくら 名前:さくら 投稿日: 2023/03/06(月) 09:14

おはようさん、昆虫のわれらに晴れ着はないのかな啓蟄の朝


[478] 題名:★前回の投稿作品★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/03/06(月) 00:00

前回のお題『火』に、みなさまから投稿していただいた作品です。
Yahoo!トピック終了にともない、これからはこちらで投稿作品の発表をさせていただきますね。

★前回の投稿作品★
お題『火』(敬称略)

夕夏

どっきょうのこえやだおんにゆらめくほのういまはでんきゅうふぃらめんと

せんかにてせんかえられぬよのつねとなせばなるなりなさねばならぬ

-------------------------------------


嬰児(みどりご)の火のついたよう泣くもよしここは故郷生まれたところ

青春の想いの丈の恋手紙マッチ一本はかなく消える

-------------------------------------
さくら

わが腿にぽちょんとひとつ味噌汁の火傷の跡のハートのマーク

血の騒ぐことなどないが昨日きょう九階にみる遠景の火事

祖父につぎ父母を焼たる山あいの火葬のけむり流れてやまず


-------------------------------------
六九郎

もう一度きちざ会いたし火を放つ八百屋お七は恋に焼かれる

恋が為火刑となりし女ありそれからチョコの味は苦くて

火に焼かれ土に還らず骨となりリサイクルの輪ひとは入らず

火の神と外資ファンドに手を合わせ日本最後のたたら製鐵

火の山に登る命は山次第 山は大きく我が身小さく

人の世を遠く離れて一人おり焚き火の明かりだけをたよりに

火を起こし枝に肉刺し焼いて食い令和に生きるホモ・サピエンス

山下り人の世の中懐かしき焚き火の匂いまだ纏いおり

-------------------------------------


[477] 題名:★お題は『服』★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/03/06(月) 00:00

★今回のお題は『服』、期限は三月十九日(日)です★

「ブルゾン」「ウエディングドレス」など、服という言葉から連想するものなら何でもけっこうです。
お題の言葉を含んでいなくても構いません。

題詠の期間は一つのお題につき二週間です。
みなさんが気持ちよく参加できるよう、どうぞ、ご協力のほどをよろしくお願いしますねm(_ _)m

PS.今回はお題、三巡目です(^・^)


[476] 題名:「火」 名前:六九郎 投稿日: 2023/03/03(金) 21:45

もう一度きちざ会いたし火を放つ八百屋お七は恋に焼かれる

恋が為火刑となりし女ありそれからチョコの味は苦くて

火に焼かれ土に還らず骨となりリサイクルの輪ひとは入らず

火の神と外資ファンドに手を合わせ日本最後のたたら製鐵

火の山に登る命は山次第 山は大きく我が身小さく

人の世を遠く離れて一人おり焚き火の明かりだけをたよりに

火を起こし枝に肉刺し焼いて食い令和に生きるホモ・サピエンス

山下り人の世の中懐かしき焚き火の匂いまだ纏いおり


[475] 題名:黒路さん丁寧な添削と講評何時もありがとうございます。 名前:夕夏 投稿日: 2023/03/03(金) 11:55

もがり笛の歌の時節を表す言葉の焦点を表現する上で添削していただいた時折のほうが合っていますね。このような細かい言葉の選択の大切さを心掛けたいと思いました。添削どおりでお願いします。二首目の歌きっちりと読んで頂き添削の字余りへのご指摘ですが、三句切れでもよいかなとの安易な考えでした。声にだして読み上げた場合、しー、しきー、定形と字余りでどのように感じが変わりますか。こちらは、投稿どおりで、お願いします。


[473] 題名:かんぱちさん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/03/02(木) 22:11

なにやら文字化けがおこってしまってるみたいですね^^;
かんぱちさんのパソコンの文字コードなどが、ドイツで使用されるものになってるのかも(と言っても僕もよく理解してないんですが・笑)
ではでは、僕は明日は仕事で朝が早いのでこの辺で失礼させてもらいますが、かんぱちさん、他のみなさんも、どうぞよい週末をお過ごし下さいね〜〜♪


[472] 題名:夕夏さん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/03/02(木) 22:00

いや〜〜、三月に入ったからと言うわけでもないのでしょうけれど、この数日、杉花粉の飛散が多いのかもう花粉症の症状が出始めています^^;
今年は花粉の飛散量が多いそうで、新型コロナの影響でマスクを着用しているにも関わらず、外に出た瞬間にくしゃみが出たり…
これから暖かくなってくるのは嬉しいのですが、、また花粉症との闘いの日々がやってくると思うとちょっと複雑な気分です(笑)

さてさて、そんな鼻のむずむずする三月始めですが、今夜もまたこちらのみなさんの歌に感想など書かせてもらいながら、就寝までの豊かな時間を過ごしたく思います。

>ざわざわときこえしはおとこのごろはひゅーひゅーはやしなるもがりぶえ

うんうん、夕夏さんのこの歌も、冬の夜の戸外の風の音を通して、作者の存在が歌の中に現れてくる、ほんとに魅力的な雰囲気の一首ですよね。

「虎落笛(もがりぶえ)」は、広辞苑によると『冬の烈風が柵・竹垣などに吹きつけて、笛のような音を発するのをいう』のだそうですね。
この言葉ひとつで歌の詩情がいっきに増したような魅力を感じます。

それと同時に、「きこえしはおと」は、「聞こえしは音」と「聞こえし葉音(あるいは羽音)」。
「はやし」は、「林」と「囃子」などの、夕夏さんお得意の言葉遊びも読み取れて楽しい一首になっています。

そうですね、そんな葉音や虎落笛を遠くに聞きながら冬の一日を過ごす作者の姿が見えて来て魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
自然が奏でる〈淋しい音楽〉に、冬は極まってゆきます。

ただまあ、「このごろは」という部分に少し無理に繋いだ感じが出てしまっているようにも思うので…

ざわざわときこえしはおとときおりにひゅーひゅーはやしなるもがりぶえ

うん、たとえば「時折に」とか言った感じでまとめておくのもひとつの手かも^^
こうすることで、歌の詩情がさらに増して一首がより引き立つようにも思いますので。

でもほんと、「もがりぶえ」の音が歌を通して実際に聞こえてくるような魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>しろたえのこうそくどうろおびただしふぶきのしゃちゅうつもるおもいで

こちらの歌も、吹雪による高速道路での立ち往生を詠って、お得意の言葉遊びを交えたほんとに楽しい魅力の一首になっていますね。

初句の枕詞「しろたえの」は、この場合は少し離れた部分の「おびただし」の「おび」に懸かるのかな。
さらに「ゆき」を意味する「ふぶき」にも二重に懸かるのかも。

「つもる」のは吹雪の「雪」であり、また、「思い出」でもある訳でしね。

そうですね、そんな吹雪の高速道路上で過ごした“思い出”が読み手にも共有されるような魅力も感じますし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
真っ白な〈景色〉のなかに、冬の思い出は映し出されます。

ただまあ、「おびただし」が終止形だとなにがおびただしいのかが曖昧になってしまうので…

しろたえのこうそくどうろおびただしきふぶきのしゃちゅうつもるおもいで

うん、ここは字余りにしてでも「おびただしき」としておいたほうがいいのかも^^
まあ、字余りにするのは、夕夏さんの“歌の矜持”には反するかも知れませんが。

でもほんと、寒いはずの高速道路の車中で過ぎてゆく時間がどこか温かな記憶として記録されているような魅力も感じる一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)

ではでは、梅の花も満開の三月を、夕夏さんもどうぞ楽しんでお過ごし下さいね〜〜
今夜もこの辺で♪


[471] 題名:火  名前:さくら 投稿日: 2023/03/02(木) 09:44

わが腿にぽちょんとひとつ味噌汁の火傷の跡のハートのマーク

血の騒ぐことなどないが昨日きょう九階にみる遠景の火事

祖父につぎ父母を焼たる山あいの火葬のけむり流れてやまず


[470] 題名:火🔥 名前:夕夏 投稿日: 2023/03/01(水) 06:53

せんかにてせんかえられぬよのつねとなせばなるなりなさねばならぬ


[469] 題名:青春の火 名前:英 投稿日: 2023/02/27(月) 21:05

嬰児(みどりご)の火のついたよう泣くもよしここは故郷生まれたところ
青春の想いの丈の恋手紙マッチ一本はかなく消える


[468] 題名:謎の誤変換 ?? 名前:かんぱち 投稿日: 2023/02/27(月) 20:47

?ス橸ス桙るなり と書いたのですが??


[467] 題名:黒路さん 鑑賞と添削ありがとうございます 名前:かんぱち 投稿日: 2023/02/27(月) 20:44

会社勤めも大変なのですね、世の中どんどん変化していくみたいで、仕事あるだけでも感謝ということかもしれませんが、そうは言っても、身過ぎ世過ぎ、うまく泳いで行ってください。

気候変動の歌、ぴったり読み取っていただき感激です。掬い取っていただき、ちょっとひねりも効かして、一人前の歌になったような気分です。感謝!

墨絵の歌では、あるなり を添削していただきました。そう言えば、時々 ?ス橸ス桙ネりと使う癖があるなあと思い返しました。世界 とはっきり風景を切り取った方が印象的になりました。雪は世界をシロクロへと一変させますね?ス?

数日また寒くなりました、如月も終わりいよいよ3月がきます。何か心浮き立つことがあればいいのですが。。。


[466] 題名:★お題は『火』★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/02/26(日) 22:47

★今回のお題は『火』、期限は三月五日(日)です★

「蝋燭」「火曜日」など、火という言葉から連想するものなら何でもけっこうです。
お題の言葉を含んでいなくても構いません。

題詠の期間は一つのお題につき二週間です。
みなさんが気持ちよく参加できるよう、どうぞ、ご協力のほどをよろしくお願いしますねm(_ _)m

PS.今回はお題、四巡目です(^・^)


[465] 題名:かんぱちさん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/02/26(日) 22:45

いや〜〜、はやいもので、ついこの間年が明けたと思っていたのに、いつの間にか二月ももうすぐ終わりですね^^;
昨年は会社勤めを始めたりと慣れないことばかりで一年がずいぶん長く感じましたが、今年はまた以前のように矢のように時間が過ぎてゆくのかな。

さてさて、そんな光陰矢のごとしの日々の中で、今夜もまたこちらのみなさんの歌に感想など書かせてもらいながら、人生の豊かさを感じたく思います。

>冬らしき日を喜ぶは年ごとの気温上昇 夏よお前は

うんうん、かんぱちさんのこの歌も、温暖化で気温上昇が続く世界にあって冬らしい“冬の日”を喜ぶ作者の素直な感情が詠われた、ほんとに素敵な魅力の一首ですよね。
ほんとうに温暖化の影響なのかは僕にはよくわかりませんが、それでも最近の冬は僕が子供だった頃に比べてもずいぶんと気温が高くなっているような気がします。

昔は朝によく池などの氷が張っていた気がするのですが、気のせいかな?
まあ、温暖化すると冬が逆に寒くなるとの説もあるので実際のところはよく分かりませんが。

そうですね、そんな気温上昇が続く世界に生きる作者の冬の寒さと夏の暑さへの素直な感情がうたわれた魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
「夏よお前は」の語り掛けの言葉によって、夏が擬人化されて歌に現れてくるおもしろさ。
夏に語り掛けようとしている言葉の先に、飾られることのない作者の〈こころ〉が浮かび上がります。

ただまあ、表記的にさらりとした言葉が並んでいるためか、ちょっと歌のインパクトが弱く感じてはしまうので…

冬らしき日を歓ぶは年ごとの気温上昇 夏よお前は

うん、ここはたとえばこんな感じで「喜」を「歓」にするなど、表記上のひと“捻り”を加えておくのもいいかも知れませんね^^
こうすることで、歌の中に小さな引っかかり(引っかかりすぎない程度の)が出来て、読み手のこころにより残りやすい一首になるようにも思いますので。

でもほんと、結句の言い差しも活きた面白い一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>ドイツ流墨絵あるなり濃淡の自然の筆に影の世のさま

こちらの歌も、作者が在住するドイツの地で出会った「ドイツ流墨絵」の世界を詠って、その奥深さが歌に現れてくるほんとに素敵な魅力の一首ですよね。
墨絵(水墨画)と言えば唐の時代の中国で生まれた絵画ですが、日本にも古くから伝わったこともあって作者にとっては馴染みの深い世界なのでしょう。

そうですね、そんな祖国を感じさせてくれる墨絵と、ドイツの地で出会った小さな“歓び”が感じ取れる魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
墨の濃淡のみによって描かれる世界故に、そこには影の世の〈さま〉が隠されることなく浮かび上がってくるのでしょう。

ただまあ、「あるなり」と言ってしまっては少し説明っぽさが出てしまうようにも思うので…

ドイツ流墨絵の世界 濃淡の自然の筆に影の世のさま

うん、ここはたとえばこんな感じでまとめておいてもいいような気も^^
こうすることで、読み手の間の前に純粋にドイツ流墨絵の世界だけを差し出せるように思いますので。

でもほんと、歌を通してドイツ流墨絵の描き出す世界のさまが伝わってくる深い魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)

ではでは、こちらでは今日は特に寒い「冬らしい日」ですが、かんぱちさんもどうぞ風邪など引かないように気をつけてお過ごしくださいね〜〜
今夜もこの辺で♪


[464] 題名:添削ありがとうございます! 名前:六九郎 投稿日: 2023/02/24(金) 23:19

黒路よしひろ様

お忙しい中、愚作に丁寧なコメントと添削を賜りまして恐縮です。大変励みになります。今後も遠慮なくびしびしご指摘ご指導よろしくお願い致します。

>色もなき冬枯れの中寒椿 厳しき時代咲く花のあり

 色もなき冬枯れの中の寒椿 厳しき時代を咲く花のあり

いつも文字数を合わせるだけでいっぱいいっぱいなんですが、字余りになってもゆったりとした「調べ(リズム)」にした方がいい場合があるというご指摘、何度か声に出して読んでみて腑に落ちます。確かに、添削前は性急で焦った感じを受けますね。

>ぽとり落つ介錯の首寒椿 われを見上げて何をか語らん

 ぽとり落つ介錯の首か寒椿 われを見上げて何をか語らん

くびかんつばき、くびかんつばき…声に出すと、確かに駆け足です。ご指摘ありがとうございます。「調べ」、難しいですね。精進します。この歌は上役に初めて介錯係を仰せつかった若き武士をイメージしました。謹厳実直な官僚としてお役目を無事に果たしたものの、ころんだ首の映像が離れません。武家は庭に椿を植えなかったと聞いたことがあります。

>冬山に一人分け入り過ごす夜火のありがたさ日のありがたさ

 冬山に一人分け入り過ごす夜火のあたたかさ日のありがたさ

添削ありがとうございます。同じ言葉を重ねるとたしかに「ありがたや〜ありがたや〜」みたいでクドいし単調ですね。ときどき誰も来ない山の中にハンモックをつって一晩過ごします。はやりのソロキャンの貧乏版です。熟睡もできないし、夜明けがありがたいです。


>コロナさん少しは出番分けてくれインフルエンザ役を奪われ

 コロナさん少しは出番分けてくれインフルエンザは役を奪われ

これも字数を合わせるのに必死でなかなかご指摘のことまで思い至りませんでした。ありがとうございます。こうしてみると自分の歌の余裕のなさがよくわかります。

>電気なき冬を迎える人思う 電飾の街ひとり過ぎゆく

ご推察の通り、ウクライナのニュースを見て詠みました。クリスチャンの彼らがクリスマスも祝えず、無宗教の日本人があかあかと街を飾る、皮肉なものです。電気のないウクライナは人と人との連帯で耐えようとし、電飾があふれる日本の街では孤独を募らせる人がいる、皮肉なものです。私は家では灯油ストーブを愛用しています。停電でも暖が取れるし、煮炊きもできるし、炎の色に癒やされます。車にタンクを積んで灯油を買いに出かけるのも冬の風情を感じます。なかなかストーブの前から動けませんが。

黒路様、参加者の皆様、このような場を設けてくださりありがとうございます。
日々の生活に張りが出ます。
いつも感謝しております。
今後もお付き合いのほど、よろしくお願い致します。

六九郎 拝



[463] 題名:六九郎さん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/02/23(木) 01:19

いや〜〜、しばらくこちらに顔を出せず申し訳ありませんでした^^;
この時期は、毎年私用があっていろいろと忙しくしているもので…
それにしても、この数日は寒い日が多いですね。
一時期、暖かな気温が続いていただけに、この寒さは身に堪えます。

さてさて、そんな指も悴む寒い夜ですが、今夜もまたこちらみなさんの歌に感想など書かせてもらいながら、就寝までの豊かな時間としたく思います。

>色もなき冬枯れの中寒椿 厳しき時代咲く花のあり

うんうん、六九郎さんのこの歌も、冬枯れの景色の中に咲く寒椿を詠って、ほんとに素敵な雰囲気の一首ですよね。
一見、寒椿の咲く環境を詠っているように見えて、下の句の「時代」によって作者や読み手の置かれた時代の厳しさに歌の背景が移動する構成も見事です。

そうですね、そんな厳しい冬の時代に咲く寒椿の強さと美しさが生きる勇気を与えてくれるような魅力も感じますし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
寒椿と向き合う作者の姿が、ひとつの〈景色〉となって歌に浮かび上がってきます。

ただまあ、助詞の省略による駆け足な感じが、逆に下の句の緊張感を削いでしまっているようにも感じるので…

色もなき冬枯れの中の寒椿 厳しき時代を咲く花のあり

うん、ここは二句の後や四句の後に、字余りになってもこんな感じで助詞を入れておいたほうがいいような気も^^
こうすることで、ゆったりとした「調べ(リズム)」の中で「厳しき時代」の表現がより活きてくるように思いますので。

でもほんと、色もなき景色の中にそこだけ鮮やかに咲く寒椿が目に浮かんでくる魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>ぽとり落つ介錯の首寒椿 われを見上げて何をか語らん

こちらの歌も、先の歌に引き続いて、花ごと落ちる寒椿の様を介錯の首と表現した感性が魅力の一首ですよね。
上の句だけだと少し不気味な印象もありますが、下の句によって“もの憂げ”な詩情が加えられて、冬の季節感の中に落ちた寒椿の花がひとつの光景として浮かび上がってきます。

そうですね、そんな落ちた寒椿の首と向き合う作者の〈こころ〉が歌に見えてくる魅力も感じますし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
寒椿の首が語るのは、後悔の念か無念の思いか。
「介錯」「寒椿」「何をか語らん」のK音も、力強く響いてきます。

ただまあ、一応、この歌に関しても二句から三句に掛けてが少し駆け足すぎる印象もあるので…

ぽとり落つ介錯の首か寒椿 われを見上げて何をか語らん

うん、ここはたとえばこんな感じで助詞の「か」などを入れておいてもいいような気もしますが^^
まあ、ここでまで「か」を入れてしまうとちょっとK音が逆に五月蠅くなりすぎてしまうかも知れないので、意見は分かれるところでしょうか。

でもほんと、寒椿の、そして作者の言葉にならない言葉が聞こえてくる魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>冬枯れや賽の河原に晒す骨朝日を浴びてあたたまりゆく

うんうん、こちらの歌も、先の歌につづいてどこか“怖さ”を感じさせながらも、そこから進んでゆく先の希望のようなものが感じられるほんとに素敵な魅力の一首ですよね。
賽の河原は、小児が死んでから苦しみを受けるとされる三途の河原。

そうですね、そんな賽の河原に晒された骨が、朝日を浴びてあたたまりゆく様を詠って小さな救いが魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
上の句だけで、一句の俳句になるような魅力も感じます。

賽の河原は、死んだ小児が積み上げた石を鬼が崩しにくることから、いくら積み重ねても無駄な努力の意味もあるそうですが、あるいはこの骨はそんな無駄な努力を重ねる作者自身の姿の喩えでもあるのかも知れませんね。

努力が報われることの少ない世の中にあって、それでも努力するものにあたたかな光が射すことを祈りたいものです。



>冬山に一人分け入り過ごす夜火のありがたさ日のありがたさ

こちらの歌も、冬山に一人過ごす作者の姿が目に浮かんでくる、厳しい中にも温かさのある魅力の一首ですよね。
六九郎さんは実際に山で一晩を過ごされるようなこともあるのでしょうか。
まあ、主体が必ずしも作者とも限りませんが。

そうですね、そんな冬山で感じた火と日のあたたかさに感謝する謙虚な気持ちが魅力的な一首ですし、この歌についてほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
一人孤独に過ごす作者のこころを、〈ひ〉は照らし出します。

ただまあ、下の句の繰り返しは面白く感じる反面、単調さにも繋がっているようにも感じるので…

冬山に一人分け入り過ごす夜火のあたたかさ日のありがたさ

うん、ここはたとえばこんな感じで四句を「あたたかさ」として、「韻」を活かしながら少しだけ変化を入れてみるのもひとつの手かも^^
こうすることで、「火」と「日」の韻を活かしながら小さな“捻り”によって一首がさらに引き立つように思いますので。

でもほんと、孤独な雰囲気の中にも面白い構成が魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>コロナさん少しは出番分けてくれインフルエンザ役を奪われ

うんうん、こちらの歌も、いまだ終息する気配のない新型コロナにすっかり出番を奪われたインフルエンザを擬人化して詠った、その表現がほんとに面白い魅力の一首ですよね。
幸い僕はまだインフルエンザにも新型コロナにも感染したことがないのですが、これだけ感染者が増えるとそのうち逆に感染したことのない人間のほうが少なくなってくるかも。

そうですね、そんな新型コロナが猛威を振るう令和の世を映し出したまさに“現代短歌”ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
短歌とは詠み手の生きた〈時代〉そのものでもあるのです。

ただまあ、この歌の場合も字余りになっても四句に助詞を入れておいたほうが意味の曖昧さを解消できるようには思うので…

コロナさん少しは出番分けてくれインフルエンザは役を奪われ

うん、ここはこんな感じで「インフルエンザは」としておいてもいいのかも^^
こうすることで、結句の言い差しの表現がさらに活きてくるようにも感じますので。

でもほんと、コロナが猛威を振るう時代を生きる作者の姿も歌の中に見えてくる魅力を感じますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>電気なき冬を迎える人思う 電飾の街ひとり過ぎゆく

こちらの歌も、電気のない冬をすごす人に想いを寄せながら、電飾のきらびやかな街をゆく作者の姿が歌に浮かび上がってくるほんとに素敵な魅力の一首ですよね。
「電気なき冬を迎える人」とは、たとえばウクライナの戦禍の中に暮らす人々などでしょうか。
あるいは貧しい生活を送る特定の誰かを思っての歌なのかも。

そうですね、そんな身もこころも寒い冬を迎える人に想いを寄せながら電飾の街をゆく作者のこころが映し出された一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
電気のない寒い冬を迎える人がいる一方で、自分は電飾に囲まれた街を生きているという作者の小さな〈罪悪感〉が孤独な姿となって目に浮かんできます。

生まれた国や生まれた環境など、わずかな違いによってあるいは自分のほうが“電気なき冬を迎える”側になっていたのかも知れないと、そんなことを考えさせられる静かな魅力の一首のように思います。

ではでは、気温の変化についてゆけずに体調を崩す人も多いようですが、六九郎さんもどうぞお身体に気をつけて素敵な休日をお過ごし下さいね〜〜
今夜もこの辺で♪


[462] 題名:蝋燭 名前:夕夏 投稿日: 2023/02/22(水) 00:08

どっきょうのこえやだおんにゆらめくほのういまはでんきゅうふぃらめんと


[461] 題名:★前回の投稿作品★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/02/20(月) 00:00

前回のお題『病気』に、みなさまから投稿していただいた作品です。
Yahoo!トピック終了にともない、これからはこちらで投稿作品の発表をさせていただきますね。

★前回の投稿作品★
お題『病気』(敬称略)

夕夏

あまびえがふゆをはこんでくるようにはるくるらしとみとおすころな

あしこしがいたくしんさつうけるときでもいしゃのべんはきまりもんく

ころなじゅうしょうしゃのかずがへることのせいしのくべつはんだんできず

-------------------------------------
さくら

風邪ひとつ引かぬわが身のここにきて何やらうれし裏声の艶

とつ国の人にしっかとハグされて病みたる肩のやり場をしらず

衰えてやがて消えゆくわたくしの足跡きざむ初雪の庭

-------------------------------------
かんぱち

たましひに光の差せば影落ちて在るかのごとき生病老死

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六九郎

快男児高杉晋作二十七病の床の夢にて暴る

看病をする方も皆連れ去られ啄木の妻幼子のこし

死に至る病の呼び名変わりたり昔絶望今は退屈

都会では心病む人増えてゆく人はパーツに人はデータに

アマゾンのヤノマミの子ら弱りゆく金の採掘川の水銀

世の中に直せぬ病あるといい経済格差医者も匙投げ

生まれ落ち老いて病みゆき死ぬ日までただ一匹の生き物として

-------------------------------------


[460] 題名:★お題は『火』★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/02/20(月) 00:00

★今回のお題は『火』、期限は三月五日(日)です★

「蝋燭」「火曜日」など、火という言葉から連想するものなら何でもけっこうです。
お題の言葉を含んでいなくても構いません。

題詠の期間は一つのお題につき二週間です。
みなさんが気持ちよく参加できるよう、どうぞ、ご協力のほどをよろしくお願いしますねm(_ _)m

PS.今回はお題、四巡目です(^・^)




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