No.2486 可愛い蛇への疑問 投稿者: 木器 投稿日:2025年02月03日 (月) 14時27分 [ 返信] |
このところ気になっていた「ひとこと」は「ひとこと」でも、今朝の新聞俳壇に一瞬、ギクリとする選者の「ひとこと」がありました。 まあ、次を見てみてください。
*年賀状いづれの蛇も愛らしき(奈良県 刈田陽子)
この1句が、選者・正木ゆう子氏の選んだ10句のうちの評付き3句の一つに選ばれて、次の評言が付いています。
【評】一見平明な内容に思われるが、「愛らしき」には現代への批評が含まれているだろう。何か大いなるものへの畏れを忘れた私たちかも。
どう思われますか? 私など先日来、巳年のデザインで可愛い蛇を探す目線でしか蛇を見ていませんでした。 普段は気味悪かったり恐ろしかったりする蛇も、「こんなに可愛らしくなるんだ~、かっわいい~」などと言いながら……。 しかし、ものごとを深く見る優れた俳人である正木氏には、そんな単純なものではないようです。
言われてみればこの句の作者も、わざわざ「いづれの蛇も愛らしき」と詠むからには、その愛らしさに何かを感じたからでしょうね。 いづれの蛇も……賀状になると、どの蛇もみな愛らしくなってしまう、これでいいんだろうか、という疑問ないしはとまどいのようなものがあったのでしょうか。
皆さん、どう思われますか? 先日の新年会で、ご自身の句「向ひあう嬰の笑顔や初電車」の嬰の字を「やや」と読むのだと教えてくれた烈子さんのご意見もお聞きしたいと思います。
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