No.2293 名づけた親の心 投稿者: 木器 投稿日:2024年12月04日 (水) 14時14分 [ 返信] |
犯罪者の名まえを見るたびに、こんな良い名を付けてもらったのに、親御さんの気持ちを思うとやりきれないと、そのたびにうちの妻は言います。 相槌を打ちながら、今週の新聞歌壇に同じ思いを見つけました。
*闇バイトせし人の名はなべて良し命を賭して君を産みしに(東京都 有賀登志 黒瀬珂瀾選)
ついでですが、いくつか目に留まった作品を上げておきます。
*老後無し余生無しとふ老菊師(武蔵野市 相坂康) 【評】菊を観賞に行って菊師と話し込んだ感じ。菊作りにすべて 捧(ささ)げて生きるような生き方をしている彼らには老後も余生も無いという。菊の盛りには既に翌年が始まっている。矢島渚男選。
*眠る子の手からはなれぬ木の実かな(広島市 甲野裕之) 【評】眠る子が木の実を握って離さないという句はよく見かける。ここでは、反対で、木の実の方からくっ付いて離れないのだ。森の精の使いの木の実に違いない。高野ムツオ選。 コーメイさんのお知り合いが作詞され、大庭照子さんが歌った「小さな木の実」を思い出しました。
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