No.2074 ノーベル賞の治療法 投稿者:木器 投稿日:2024年09月11日 (水) 11時01分 [ 返信] |
たしかhato-ujiさんのおっしゃっている「がん免疫チェックポイント阻害剤」の一つであるオプジーボという薬は、ノーベル賞を受けた京大教授・本庶佑さんの研究に基づく治療法だったのではないかと思い出し、改めて調べてみたらそのとおりでした。
本庶さんの研究は、「免疫抑制の阻害によるがん治療法の発見」というものですが、ちょっとわかりにくいのは「抑制」と「阻害」という否定語が並んで、二重否定になっている働きだからでしょう。
もともと外敵をやっつける力を持っている免疫細胞には、その力が効きすぎると害になる場合があるので、その力にブレーキをかける装置、免疫システムのチェックポイントが付いているそうです。 ところががん細胞というのはなかなか悪がしこくて、このチェックポイントを悪用し、免疫細胞の働きにブレーキをかける、つまり「抑制」をかけることがあるそうです。 そのため、せっかく免疫細胞があっても、その働きが発揮されないまま、がん細胞が勢力を増してしまいます。
そこでこの「抑制」の働きを「阻害」することができれば、免疫細胞は本来のがん細胞を攻撃する力を発揮できるようになるという着眼が、ノーベル賞につながったということでしょう。
つまり、hato-ujiさんの受けた「がん免疫チェックポイント阻害剤」とは、人間が本来持っている免疫細胞の働きを邪魔するものを取り除き、免疫細胞の本来の働きをしてもらう、そのための薬ですから、がん細胞を直接攻撃する劇薬とは違って、副作用も少ないということのようです。
hato-ujiさん本来の優れた免疫細胞が大活躍できる、理想的な治療法に出会えたのではないでしょうか。このノーベル賞級の治療に、大いに期待したいと思います。
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