No.200 遅ればせながら 投稿者:木器 投稿日:2022年04月13日 (水) 03時22分 [ 返信] |
次の短歌と川柳は、何のことかおわかりですか? どちらも昨日の読売新聞に載っていたものです。
*春を待つ街角に聞くアルデバラン笑って笑って君に会いたし (読売歌壇、札幌市 住吉和歌子、俵万智選) *「ヘイト」から「ラブ」に要する長い時 (よみうり時事川柳、東京 後藤克好、片山一弘選)
答えはいずれも、先日最終回を迎えたNHKの朝ドラ『カムカムエヴリバディ』関連で、わかる人はすぐ「あー、あれだ」と思われるでしょう。 そのまえの朝ドラ『おかえりモネ』が清原果耶主演で、やたら期待が大きかった割にあまりぱっとせず、この掲示板で書いていたこともちょっときまりがわるくなってしまいまして、その後、何となく朝ドラのことは敬遠していました。
でも、遅ればせながら『カムカム……』は大変な話題でしたね。うちの女房と娘など、毎日のようにこのドラマが共通の話題で、ひっきりなしにラインの応酬でした。だから終わってしまった今は、よくあるロス状態に近いかもしれません。(じつはこの短歌と川柳も二人のやりとりからチョット拝借)
もともと短歌や俳句、川柳などというものは、極力、説明を省かないとできない作品ですから、わかる人にはわかりますが、わからない人にはわかりません。 それはそうなんですが、この2作品など、おそらく普通だったら何のことか皆目わからないと思います。しかしそれが、何の説明もなくて何のことかわかってしまうのは、いかにこのドラマが多くの人の心をとらえていたかの証なのかもしれませんね。
とくに一番視聴者が気をもんでいたのは、幼い娘から「I hate you」と言われて別れざるを得なかった母親とその娘が、長い年月を経て和解できるかどうかでしたから、それが最終週になってやっと「I love you」に変わったのは、まさにドラマのクライマックスでした。 ちなみに上記短歌に出てくる「アルデバラン」は、このドラマの主題歌の題名で、歌詞に「笑って笑って愛しい人」が出てきます。
だいぶまえのやはり朝ドラ『ちりとてちん』もいいドラマでしたが、それと脚本家が同じだったので期待はしていました。今度こそ、その期待を裏切られない出来だったと思います。
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