No.2081 やはりヤクルトはいい! 投稿者:木器 投稿日:2024年09月14日 (土) 17時40分 [ 返信] |
ひいきの球団ならいくら負けても、順位がビリでも、ひいきの引き倒しで、何でもよく見えるもの。
とは知りながら、やはりこのたびの青木宣親選手の引退に際して、彼の言葉の端々にこの球団のよさが感じられました。 引退表明後の記者会見で、例によってどう答えるか悩むような質問にも、ひとつひとつ丁寧に思い出し、考えながら答える誠実さは、まさにヤクルトという球団のカラーそのものだったと思います。
花束を持ってきた山田哲人と村上宗隆も、お世辞でなく青木への感謝で一杯でした。 とくに村上は感極まって号泣状態となり、涙が止まらない様子でした。それを見て、それまで冷静にふるまっていた青木自身も耐えられず、何度も涙をぬぐっていました。
この会見の直後、優勝間近かといわれているジャイアンツに対して、村上はホームランダービートップをさらに伸ばす26号スリーラン、山田もタイムリーを含む2安打で、7対2と快勝しました。まさに期せずして、青木への感謝の勝利になったと言っていいでしょう。
ヤクルトは42歳の青木のほかに、44歳の投手・石川、34歳の投手・小川というベテランに支えられてきました。 とくに青木と石川には、何年かまえに2人で勝った記念すべき試合がありました。 調べてみると、2022年4月23日の阪神戦(神宮)でした。石川が6回3安打無失点の好投で21年連続勝利を達成し、3回には青木が決勝ソロをマークして、まさにこの2人で1対ゼロの勝利を収めたのでした。 試合後のヒーローインタビューで、「まだまだこのおじさんコンビで勝ちますよ」と笑っていたのを思い出します。
小川に関しても信じられない奇跡の勝利があります。 これも忘れられない2年前の6月、西武との交流戦で、8回まで3安打無失点で押さえていましたが、味方も相手投手に押さえられて5回まで無得点で来ていました。 ここで小川は、投手でありながら渾身の一打で左越えソロを放ち、結局その1点だけで西武に勝利したのでした。32歳の小川の投打における一人勝ちでした。
巨人を放り出された感のある左腕投手・田口は、ヤクルトに来て本当にのびのびと自分の力を発揮できるようになり、頼られる存在になりました。 記者たちも田口があんなに明るく、ひょうきんなところさえある選手だとは思わなかったと言っていました。
そんないいところのあるヤクルトですが、青木も語っていたように今年はなかなか勝利に恵まれず、個人成績では通算打率(サンタナ)とホームラン(村上)でリーグトップを取りながら、チームは最下位に甘んじています。
そんな中での青木の引退は、惜しまれて余りありますが、彼自身の思うようなパフォーマンスをファンに見せられなくなったからという決断を、残念ながら認めるしかないと思います。
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