No.2007 敗者復活戦 投稿者:木器 投稿日:2024年08月10日 (土) 11時25分 [ 返信] |
バリ五輪も終わりに近づいていますが、柔道などの競技で使われている「敗者復活戦」という言葉に、小生、なんか違和感を感じちゃうんですよね。
準決勝まで勝ち残れなかった選手に、まだチャンスがあるのはありがたいんですが、「お前は負けた。敗者だ。けど、も一度チャンスを与えよう」と言われているようで、いや、事実そういう意味なんでしょうが、なんかこの言葉が出るたびに繰り返される「敗者」決めつけが可哀そう。 歯科医師の試験に落ちた人のためなら、いいんでしょうけどね……(笑)。
日本人に多いと言われる判官びいきなのかもしれません。しかし、今、熱戦展開中の高校野球でも、勝ったチームは歓喜のうちに校歌の演奏を聞くことができますが、負けたチームは涙と共にそれを聞かされながら去っていくだけ。ここでもその「敗者」見せつけが可哀そう。 古関裕而作曲の大会歌「栄冠は君に輝く」は大好きな歌ですが、これも「栄冠は君に輝かなかった」チームにとってはつらい歌かもしれません。 もっとなんか「敗者」に対する思いやりというか、健闘をたたえ敬意を払う表現や扱いはないものでしょうか。 「敗者復活戦」で表示される英語は repechage で、リペチャージと読むそうですが、もとはフランス語の repêchage(ルペシャージュ)、「水中から引き上げること、再び釣り上げること」とか「(落第生の)追試験」という意味もあるそうです。
「落第生」はあまりありがたくない言葉ですが、「追試験」は再チャレンジの意味でそれほど不名誉な感じはないのでは? これをもじって「敗者復活戦」でなく「再挑戦」はダメでしょうか。意味がぼけてしまうでしょうかねー。
高校野球は、敗者の健闘をたたえて、負けた高校の校歌を流してほしいと、まえから言っているのですが、やはりダメのようですね。
人生における敗者の経験を繰り返した己が身の、単なる僻目にすぎないかもしれませんが……。
|
|