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平等院の鳳凰はニセモノ! |
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ヤマユリ
(1529)投稿日:2005年01月21日 (金) 23時42分
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色々と準備を整え(たつもりでした)昨日やっと「Y社宇治工場」の労働災害の授業を始めました。写真をプロジェクターでスクリーンに映しましたが、教室が明るすぎて画像が薄くしか映らず、その時点で「アー失敗!」何とか後半は子どもたちも話に食いついてくれました。
私の父の写真(ずいぶん若いころですが)を見せたあと宇治川や工場の様子、市内のたいていの場所から見える大きな煙突「でかいえんとつ!」、平等院や10円玉「知ってる!」(2人)、鳳凰などの写真、絵葉書(腐食しているところはぼかしてある)などを見せながら、世界遺産になっている平等院鳳凰堂の「鳳凰がニセモノになっているわけは?」と話をしました。いろいろな意見が出ましたが「工場の煙突からでるけむり?」と気がつきました。
レーヨンを作っている工場で6000人の人が働いていたことや工場の広さなども話し父がしていた仕事の説明を簡単にしました。ここは難しいところでした。「レーヨン」という言葉も分からないのでテーブルクロスやストールなどの製品の写真を見せ、実物(油汚れも水で落とせるというぞうきん)を回してさわらせました。光沢があってギシギシした出触りでちょっと石油臭い。
鳳凰がさびてとりはずさないといけなくなったわけは煙突から出る硫化水素が原因で、じゃあそこで働いている父はどんな仕事をしていたのかと言う話をしました。レーヨンの製造の工程がまたまたちょっと難しいのですが説明し、二硫化炭素がたくさん発生する酸バス(希硫酸が入っている)に顔を突っ込んで巻き取った糸の束がいっぱいになると切り替えたり、切れた糸をつないだりしないといけないこと、二硫化炭素も有毒で中毒になるとどんな症状が出るか言いました。「水俣病みたいや!」と。
「先生のお父さんはどうやったん?」とすぐ聞かれ「今でも元気にしているよ。でも・・・」と中毒になって労災認定の申請をした3人の人のことにも軽くふれました。水俣病と似たところがあって工場のガスのせいで病気とわかってもらえず患者はやめたり死んだりしたことなども話しました。
「その煙今でも出てるの?」と聞かれ、15年前からレーヨンは作っていないことを話すと「(さっきさわった)その布はどこでつくってるの?」「どこと思う?」いろいろ出たけど「インド」と正解も出て驚きましたが、スカーフの説明でインド製と話したのを聞いてわかったのだそうです。生産をやめて、その機械がインドにもっていかれたこと、ほかの会社のは韓国や中国にも持っていったことを簡単に話しました。 最初なので工場で働いている人の中毒ということを大まかにわからせればいいかなと思いました。公害も発生していたことをニセの鳳凰から説明しました。自転車がすぐにさびたり100円玉が黒くなったことにも子どもたちは驚いていました。工場の近くの家ではたんすに入れていた記念銀貨まで黒くなっていたというのだから相当ひどかったと思います。簡単にしたつもりが説明が多すぎたし難しかったようでした。「楽しかった。映画みたいだった」とか「わかりやすかった。」と書いていた子もいましたが、メインの写真が見づらかったので子どもたちもしんどそうでした。 (長いので続きは↑に書きます。)
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