[8331] 題名:「いただきます」が英語に訳せない理由
名前:霞ヶ関リークス
◇F0RzX/K5nI
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投稿日:
2024/02/04(日) 18:47
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日本語の「いただきます」は
世界的にとても異質だということを
「いただきます」には
動物の命や自然の恵みを「頂く」
という意味が込められています。
では、海外の「いただきます」はどうでしょうか?
英語「レッツ、イート!」
(さあ、食事を食べましょう)
フランス語「ボナペティ」
(料理を召し上がれ)
イタリア語「ヴォン アッペティート」
(よいお食事を)
“料理”や“食事をすること”に焦点が当てられ、
“素材”、つまりは、
動物の命や自然の恵みに感謝する
という意味は見受けられません。
なぜ、日本人だけ食事の際に「自然の恵み」に
感謝するのでしょうか?
実はこの「自然への感謝」にこそ
「日本人らしさ」や「日本人の起源」の謎が
隠されているです。
一体なぜ、日本語の「いただきます」にだけ
「自然への感謝」の意味が、
込められているのでしょうか?
その理由は、日本と西洋の神話の
一行目を見るとよく分かります。
まずは、西洋人にとっての神話である
聖書の一行目をみてみましょう。
「はじめに神は天と地とを創造された」
西洋では神様が自然を作ったようです。
では日本神話はどうでしょうか?
「天と地が分かれたとき、
天御中主神という神が現れました」
日本ではまず自然ができて、
次に神様が生まれたのです。
日本人は自然を信仰してきた民族なのです。
神が絶対であり、神が自然を作ったと考えている
西洋とは考え方が根本的に違う訳です。
西洋人が神様を信仰するように、
日本人は自然を神様として信仰しているのです。
日本人が自然を信仰しているとは、
一体どういうこなのでしょうか?
私たちの身の回りをよく思い返してみて下さい。
西洋で信仰されているキリスト教において、
神様は1人だけですが、
日本には八百万の神と言ってたくさんの神様がいます。
山の神様や海の神様がいます。
全国に8万社以上の神社があり、
その地域の神様を祀っています。
大きな木を見つけると
しめ縄を巻いて御神木だと言って崇めますし、
大きな岩でさえも神様として扱うことがあります。
家を建てるときには地鎮祭をして、
その土地の神様に祈りを捧げますし、
現在では名残として家の中には神棚がある処もあります。
天皇家は今でも、11月23日になると
五穀豊穣を神に願って新嘗祭を執り行います。
自然の恵みに感謝しているのです。
私たちが日頃、
神様だと思っているもののほとんどが
自然だったのです。
日本人が自然を大切にするという
考え方を持った人たちだと知ると、
日本人は昔からどんな風にして生きてきたのか
を知ることができます。
日本人の自然信仰が正確に
いつ生まれたのかは分かっていません。
しかし、日本では少なくとも縄文時代から、
自然を信仰していた形跡が遺跡などから
見つかっています。
つまり、
私たちが日頃から「いただきます」と言って
自然の恵みに感謝しているその奥には、
祖先が1万年以上もかけて
紡いできた気持ちが存在していたのです。
西洋と日本の価値観の違い。
この秘密は『神話』の違いなのです。