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題名：日経新聞の印象操作

台湾の統一地方選で台北市長に
当選した蒋万安について、
3つのことが書かれています。

印象操作１：
蒋万安が蔣介石の血筋である。

印象操作２：
蔣介石一族の悲願である
中国統一の意志を蒋万安が継ぐ。

印象操作３：
蒋万安が台北市長選で圧勝したから、
台湾は中国寄りの傾向になる。

これらは最初から嘘です。

しかし、これらがなぜ、
台湾にある程度の知識を
持った人間でも反論ができないのか。

これらは、もはや公開されている
事実だけでは判断できません。

踏み込んだプライベートの部分を知ること、
この一族のスキャンダルまで知らないと
判断がつかないのです。


印象操作１

「蒋万安が蔣介石の血筋である。」

これ自体がまず嘘です。
蒋万安の祖母は章亜若であり複数の愛人がいた女性。
蔣介石の息子、蔣経国も
その愛人の一人でした。

章亜若は別の愛人の子を身ごもりましたが、
その子供が権力者・蔣経国の子供でないと分かると

蔣経国の愛人を妊娠させた、として
大変なことになります。

そのためお腹の双子は
蔣経国の子供だというように、

章亜若の別の愛人から言われました。

これは、後にその愛人の日記に
記されていることが判明しています。

また、蔣経国は自分の日記で、この時の双子は、
自分の息子ではないと記しています。

そして蔣経国は、「蔣経国の子供」と
自称するこの時の子、
蒋孝厳（蒋万安の父）とは
生涯一度も会ったことはありません。

では、なぜ蒋万安は蔣家の
人間だと名乗るのでしょうか。

それは選挙で有利だからに他なりません。


印象操作２：

「蔣介石一族の悲願である
中国統一の意志を蒋万安が継ぐ。」
蒋万安の父、蒋孝厳は
習近平と親密な関係でした。

習近平が蒋孝厳と
2014年2月に会った際に、
習近平から蒋孝厳に対して
多くの指示をだしたのでは
ないかと考えられます。

その１か月後、蒋万安は
出張先の中国・上海で
台湾政界入りを決めました。

なぜ台湾ではなく
上海で政界入りを決めたのか。

それは上海で、色々な指示を受け
中国側の支援を受けて
動いたと考える方が自然です。

そもそも、もし本当に
蔣家の血筋であれば、
敵である共産党と手を
組むとはまず考えられません。

蔣介石は、軍・武力を持って、
中国に攻め入ろう、
中国を飲み込もうと
本気で考えていた人でした。

また蔣経国は、中国統一を
達成させたいとは晩年には
思っていませんでした。

そのため、対中国政策として「3つのノー」
すなわち、接触しない・談判しない・妥協しない
とする方針を打ち出し、中国が民主国家になったら
初めて接触をしても良いとしていました。


印象操作３：

「蒋万安が台北市長選で圧勝したから、
台湾は中国寄りの傾向になる。」
実際のところ、蒋万安は圧勝していません。

得票率は４割。
四年前に敗北した国民党の得票率も４割。
実際、支持基盤は変わっていません。

今回、選挙で蒋万安＝国民党が勝てたのは
民進党が団結しなかったからです。

国民党の支持率は
統一地方選で少し上がりましたが、

直近の世論調査では、
国民党の総統候補見込みの支持率が
民進党と民衆党の候補見込みよりも低いのです。

今回、台湾に関する連載を書いた
日本経済新聞社。

これでは嘘つき朝日新聞と何ら変わりません。

「日本」と名を持つからには
その名に恥じない、
最低限の品格を持って欲しいですね。