[1622] 題名:中国は「恐怖の時代」に
名前:霞ヶ関リークス
◇OZjjEC6w1.
MAIL
投稿日:
2022/12/08(木) 21:29
45.95.243.155 (45.95.243.155)
中国全土で、「ゼロコロナ政策」に
反対するデモが起こっています。
しかもデモ参加者は、「習近平やめろ!」
「共産党やめろ!」と叫んでいる。
「国家主席やめろ!」というデモは、
天安門事件が起こった1989年以来とのこと。
つまり「33年ぶり」。「新たな局面」です。
▼実績なき皇帝習近平
この世界には、概ね二つのタイプのリーダーが
いるようです。
一つは、「国の発展を願うリーダー」です。
もう一つは、「自分の権力を最大化することを
願うリーダー」です。
鄧小平は、天安門事件を起こしました。
しかし、彼が権力に固執した感じはなく、
「中国の発展のために必要なことをした」男でした。
具体的には、中国に資本主義的要素を入れた。
さらに、日本やアメリカと仲よくすることで、
資金、技術など、ほとんどすべてのものを
「無料」で受け取ることに成功しました。
一方、共産党総書記として異例の3期目に突入した
習近平は、「自分の権力を最大化すること」以外
何も関心がないように見えます。
理想的なのは、実績をあげることで人気を高め、
それに比例して権力基盤を拡大していくことでしょう。
ところが、習近平は、「実績がないのに巨大な権力を
ほしがっている状態」なのです。
確かに彼は、「一帯一路」とか、
国際金融機関「AIIB」を立ち上げたなど、
「実績らしきもの」はあります。
先日亡くなった江沢民が国家主席だった
1993年から2002年まで、中国のGDP成長率は、
年平均9.85%でした。
毎年ほぼ10%の成長をつづけていた。
では、次の胡錦涛が国家主席だった
2003年から2012年は?
なんと年平均10.5%の成長でした。
次に習近平が国家主席に就任した
2013年から2022年までの成長率は?
これは、年平均6.2%でした。
もっと重要なのは「傾向」です。
習近平になってから、ほぼ「右肩下がり」に
なっているのです。
見てみましょう。
2013年 7.77%
2014年 7.39%
2015年 7.02%
2016年 6.85%
2017年 6.95%
2018年 6.75%
2019年 5.95%
細かい上下はありますが、
全体として緩やかな右肩下がりです。
7%台が6%台になり、そして5%台になった。
(ここでは、「そもそも中国の統計は
信用できるのか?」という話はしません。
私も「信用できない」と思いますが、
それを言い出すと、どういう数字を皆さんに
提示したらいいか困ってしまいます。)
2020年 2.24%2021年 8.08%これは、
「コロナで沈んだ2020年」
「コロナが沈静化し、前年の反動で
成長した2021年」といえるでしょう。
2022年 3.21%これは、
「ゼロコロナ政策」と「不動産バブル崩壊」
による(低い)数字でしょう。
もちろん「国家ライフサイクルで、
中国は成熟期に入り、低成長化した」ともいえます。
「習近平が国家主席になってから、
景気がどんどん悪くなっている」と思うでしょう。
なぜなら、「実際にそうだから」です。
▼「ゼロコロナ政策」は、唯一誇れる実績だったはずが
2020年初、中国武漢から人類史に残る
「新型コロナパンデミック」が始まりました。
習近平は、強権を使い、「ゼロコロナ政策」を
推し進めることで、大きな成果をあげました。
たとえば日本は11月時点で
感染者数24,541,816人
死者数49,289人となっています。
これに対して、中国は、
感染者数1,524,446
死者数5,233人。
感染者数は日本の16分の1、
死者数は9.4分の1となっています。
(ここでも、「中国の統計が信用できるのか?」
という話は、しないでおきましょう。)
中国の人口が日本の11倍であることを考えると、
驚くべき数字といえます。
ところが、物事には二面性があります。
日本では、ほとんどの人が、「自分」あるいは
「親戚」「友人」がかかっています。
つまり、コロナがとても身近になった。
そう、いわゆる「ウィズコロナ」です。
現在、「第8波が来ている」といいますが、
街には人があふれています。
正直、「誰も気にしていない」感じでしょう。
欧米は、日本よりさらに気にしていません。
彼らのほとんどがマスクをしていない
ことからもわかります。
そう、独裁でなく、「ゼロコロナ政策」を
徹底できなかったほとんどの国は、
とっくに「ウィズコロナの時代」に入っている。
ところが中国だけは、いまだに「ゼロコロナ政策」を
つづけているのです。
つまり、習近平の唯一の実績も、いまや
「逆に失策だったのでは?」と
国民に思われるようになっている。
そうなると、中国国民から見ると習近平は、
「何も実績はないが、権力だけ欲しがる自己中な男」
ということになります。
▼習近平は、プーチンの後を追うか
習近平は、2021年初のプーチンと
同じような立場になってきています。
経済を成長させることができず、
コロナを収束させることもできない。
でも、自分の権力をマックスにすることだけを追求する。
さて、プーチンは、神話が崩壊した1年後、
ウクライナに侵攻しました。
結果的に、彼にとってもロシアにとっても、
超最悪な事態になっていますが。
恐れるのは、ニッチもサッチもいかなくなった
習近平が、プーチンの後を追うことです。
つまり、「台湾を統一して、歴史的実績を残そう」と
一か八かの賭けにでる。
そういう可能性が高まってきています。