[13322] 題名:恒久平和
名前:ClearSky
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投稿日:
2025/07/03(木) 17:58
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創価学会・SGIメンバーにとって、「平和」は重要なテーマだと思います。
近年、特にこの数年間、平和は大きく後退しているように感じます。
私は、国際情勢、軍事技術などに関しては深く理解はしていませんので、その道の専門家に任せたいと思います。私は、創価学会の会員として、池田門下の一人として、また大聖人の仏法の信仰者として、「平和」に関して考えてみたいと思い、池田先生のSGI提言を読み直しました。そして、SGI提言に加えて、公明党支援に関しても私なりに考えて、資料:創価学会の平和運動を作成しました。ご興味のある方はお読み頂ければと思います。
(1) 第一部 SGI 提言に見る基本路線
https://drive.google.com/file/d/1lnRgpFOtALX5wHdyVsa7RzWMh04Hl8zx/view
(2) 第二部 平和への取組み 2025
https://drive.google.com/file/d/1slmm1XuKjVW0Rpag1QOSFkV5Rs9_CQhp/view
この資料は二部形式で提供しています。第一部は、SGI提言に焦点を当て「恒久平和の一念の欠如」が事態悪化の一因であると言及したものです。第二部は、「公明党支援は本当に平和に貢献するのか」を検討したものです。皆さんの思索の糧になれば嬉しく思います。
ここでは、SGI提言の感想と私の思うところの一部を記そうと思います。
池田先生のSGI提言は1983年から40年間続きました。当然、私は2010年以降(2011~)の提言に関しては、池田先生の執筆、あるいは御了解の有無に関しては検証が必要だと思っています(先生が書かれてない可能性があると考えています)。それでも、池田先生の名前で著された提言ですので、ここでは40年間のSGI提言として扱いたいと思います。
SGI提言が発表されてきた40年間で、一貫したテーマは「平和」と「核兵器廃絶」だと考えます。その中で、「平和」に関しては、40年間の前半には「恒久平和」の用語が確認できます。文脈からも「永久に戦争をしない」意味で使用されていると考えます。しかし、2009年の提言を最後に、「恒久平和」とは用いられなくなっているようです。
創価学会・SGIメンバーにとっては、「平和」は大きな関心事のはずです。しかし、近年の状況は「平和」「核兵器廃絶」から程遠く、更に後退していることを憂慮していると想像します。軽々に論じることはできませんが、その原因に関しても真摯に議論すべきと考えます。原因を根治するのは難しくとも、せめて私達に何ができるか、何が足りないかを考えることは大切だと私は思っています。
今年は戦後80年であり、マスコミでも多く取り上げています。また、都議選・参院選が重なる選挙イヤーでもあります。現場では、公明党支援が盛んに叫ばれ、党支援が平和に貢献するかのような発言が飛び交っているのではないでしょうか?しかし、本当に「党支援が平和につながる」のかは自分の頭でよく考える必要があります。
私は、現在、我々に欠落しているものは「恒久平和への一念」だと考えています。こう言うと、「私だって平和を願っている」と強く否定する方もいるでしょう。しかし、単なる「平和」ではありません。単なる「戦闘停止状態」でもありません。勿論、戦闘が停止され、紛争を防止することは重要です。そのために奮闘されている方々にも頭が下がります。その重要性・努力を理解した上で、学会・SGIが目指すべきは「全世界での戦争の根絶」だと思います。「完全な武力の放棄」です。それらは、今一度、会員が問い直すべきことだと思います。本当に「恒久平和」を望んでいるのでしょうか。「恒久平和」を目指して行動しよう決意しているのでしょうか。自分の一念を問うことは極めて重要なことだと思います。
「恒久平和」と語ると、夢物語と馬鹿にする人間もいます。会員の中にもいます。それが現実です。中には「テキトーに平和を口にしていればよい」とすら考えている幹部や活動家もいるかもしれません。しかし、本当に「恒久平和」を実現しようと思えば、相当の覚悟が必要です。片手間にできる事業ではありません。今の創価学会や公明党が「恒久平和」を考えているでしょうか? その覚悟があるでしょうか? もしその覚悟があれば「恒久平和」と口にするでしょうし、先ずは集団的自衛権を解消しようとするでしょう。しかし、今は集団的自衛権の解消に向けて誰も動きません。たまに「恒久平和」を口にする議員がいても、意味が分かってないようです。このことから考えると、学会も公明党も「恒久平和」を考えてはないと判断できます。
支援に奔走するのが大切なのかもしれませんが、戦禍に喘ぐ人たちのことを忘れるべきではありません。仏法者なのですから。
党支援が「恒久平和」を実現するなら、それも良いかもしれません。しかし、今の実態は違います。幾ら公明党を支援しても、政権を支えても、平和から遠ざかるばかりです。寧ろ、党支援は平和を破壊しているとさえ言えます。
「恒久平和」と「党支援」は分けて考えるべきだとの主張にも一理はあるかもしれません。しかし、「党支援」が「平和」の問題に大きく影響しているのも事実です。
「平和がどうなろうと『党支援』に邁進する」人はなくらなないかもしれません。それはその人の自由です。しかし、「『恒久平和』を願うからこそ、党支援はすべきでない」と考えるのも自由です。何より、「会員の政党支援は自由」なのですから。それが池田先生のご指導であり、創価学会の方針です。
先日、あるドラマで主人公が語っていました。戦前の軍国主義の過ちに染まってしまっていた自分への戒めを語ったものだと思います。「私が信じていた正義は間違っていました。やき、今度こそ間違えんように、周りに流されず、自分の目で見極め、自分の頭で考え、引っくり返らん確かなものをつかみたいがです」と。騙されてきたことにようやく気付いた学会員の中にも同じ思いを持つ人も多いことでしょう。
創価学会・SGIは「戦争をしない世の中」を目指してきたはずです。今の活動は「恒久平和」を目指しているでしょうか? 今の活動で実現できるのでしょうか? 会員・メンバーはどうすべきでしょうか? 自分の頭で考える必要があると私は思います。
戦後80年を迎えるこの夏も暑い日が続くようです。私は終戦の日までの一か月半、「もう二度と戦争はしない」世の中になることを願い、御本尊に祈っていこうと思います。
(参考)
現在、潮出版が刊行している「未来をひらく選択――池田大作 平和提言選集」は、2012年以降のSGI提言を収録したものです。「恒久平和」が用いられなくなった時期以降の提言集です。
「恒久平和」に関して、古い資料を集めるのは難しいと思います。代わりに、「恒久平和」の理解に役立つ、一番手近にある書籍は小説:新・人間革命、第12巻だと思います(「天舞」の章、カレルギー伯爵と池田先生との対談の内容)。この本は多くの活動家が所有している書籍であり、先生の意図(戦争の根絶)を理解する上で大切だと考えています。どうせ読むなら、また師弟不二を口にするなら、丁寧に読むべきだと思います。