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>釈尊の教義″と照らし合わせると、
⇒ 釈尊の教義とは何でしょう。
現代人であるわれわれは、経典そのものを資料的に徹底的に批判してかからな
ければならない。
何故ならば、ブッダの思想でも何でもない、もともとバラモンや異教徒の思想
であったものをうっかり『仏説』と受けとってしまうことは、それは結局、正
しいブッダの宗教(仏教)でも何でもなく、それらは巧みに仏教的仮面をかむ
っているが、じつは外道や邪道の教えにほかならぬ、という恐るべき結果にな
ってしまうからです。
仏教思想における、そうした一つの典型が『業と輪廻』の思想です。
長年月の間に仏教思想のなかに深く浸透したバラモン教の業・輪廻思想は、今
や仏教自身のガン的体質となりきって仏教自体の生命を内部から蝕んでいます。
仏教は安易な「因果論」を説いたのではないのです。
「因果からの解放」を説いたのです。
その仏教が自らが否定した「業報因果論」を説き、人を呪縛する体制イデオロギーに堕落したのです。