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フランシスコ前教皇は実際、どのような人物であったのか
★フランシスコ前教皇は1936年、イタリア系移民の子としてブエノスアイレス
で生まれる史上初の南米大陸出身のローマ教皇であったが、カトリック系社
会主義とも呼ばれる社会正義主義を目指した独裁者のごとき姿勢には、当時
のアルゼンチンの政治体制が色濃く影響している。
★第二次大戦後のアルゼンチンはフアンペロン大統領が自国路線を貫き、エ
バペロン夫人ととも独裁的に統治したが、このときの左翼ポピュリズムは、
まさにカトリック系社会主義であった。
★カトリック教会には「教皇は神の代弁者であり、教皇の言うことが絶対であ
る」という教皇不可謬説がある。これはカトリックの伝統を守り、リベラル
勢力と戦うための思想だったが、フランシスコ前教皇はこの長い伝統を手放
し、グローバリスト的な思考から現代に流行する環境保護、移民保護などを
唱えた。
★伝統的カトリックでは当然ながらLGBTは罪である。そのカトリック教会は19
62年から1965年に開かれた第2バチカン公会議をきっかけにリベラル化が進
み、フランシスコ前教皇は2023年12月、同性カップルへの神父の祝福を認め
るなど、伝統を無視する姿勢が見える。