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妙法を信じ行じている私どもが、
人間らしい、つくろわぬ、ありのままの姿で、
生き生きと、正しき人生を闊歩(かっぽ)していける。
大切なのは、一生涯の“不退”の信心である。
しかし現実には、一生も短いようで長い。
十年信心しても十一年目に退転していく人もいる。
青春時代には真剣に仏道修行に励んでも、
中年を迎えたころには 純粋さや 情熱を失う場合も多い。
今まで青年リーダーとして華やかに活躍しながら、
生活の乱れから、後に多くの人に迷惑をかけ、退転していく人もいる。
「最も恐るべき敵は、過酷な境遇ではない。私たち自身の揺れ動く心です」
三重苦と闘った、アメリカの社会福祉事業家ヘレン・ケラー(1880年~1968年)の言葉である。
さらに彼女は、「人間を変えるものは環境ではなく、人間自身の内なる力なのです」と語っている。
人生の最期に頼りになるのは、ただひとつ、生きている間に「鍛えぬいた生命」だけです。
だから、いちばん大事なのは、 「いい人間」になることです。「強い生命」になることです。
「慈愛にあふれた自分自身」になることです。 つまり「人間革命」することです。
人間革命することが、人生でいちばん大事なことなのです。
そして、それがそのまま「死の準備」になっているのです。