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『 私は世界広宣流布を、一宗一派を広めようとか、そういう小さな考えでは、やっていません。
地球上で妙法を唱える人が増えれば増えるほど、必ず平和の方向へ行くのです。
長い目で見ればわかります。
もし核戦争が起きれば、地球は破滅です。
とくに、冷戦時代、第三次大戦が起きないとは、だれも保証できなかった。
口はばったいような言い方になるが、
私は「法華経」という「生命の宝塔」の教えを、世界に広めてきました。
まだまだ緒(ちょ)についたばかりだが、流れはできあがった。
戸田先生は「二百年先のために今、戦っている」と言われたが、私も同じ気持ちです。
今の人類を、その子孫を、どう幸福と安穏の方向にもっていけるのか──。
地球を背負っているような気持ちで、行動してきた。
その「青任感」に立った時、頭の中に「智慧の嵐」が吹き荒れてきた。
次々と先手を打つこともできたのです。
頭の“いい悪”いんじゃないんだよ。
「真剣」であれば、必ず「智慧」はわいてくる。
法華経の一句一偈を忘れたら、普賢菩薩が「私が、必ず教えに現れます」と誓っていたでしよう。
これは、このことです。智慧が出なかったら、普賢品は、法華経は ウソになってしまう。
「自分は真剣にやっているが、智慧が出ない」という人もいるかもしれない。
しかし、たいていの場合、そういう人は、内心では自分は頭がいいと思っているのです。
本当に頭が悪いと思ったら、「これでは皆に申しわけない」と思ったら、
必死で題目を唱えるはずです。 それで変わらないわけがない。
「だれかがやるだろう」とか、「自分には関係ない」という一念が、奥底にあるのです。
それがあるかぎり、「普賢菩薩の威神の力」は出てこない。
「自分がやるんだ!」と信心で立ち上がった時、
世間的な頭のよしあしを超えて、最高の「智慧」に適った行動になるのです。』