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多数の軍将校が一斉に失脚した背景には、
粛清か、あるいは内部闘争かという
二つの見方があります。
習近平にとって軍の掌握は独裁体制維持の要であり、
彼が信頼を寄せていた3人の側近。
すなわち思想統制役の苗華(びょうか)
軍事戦略担当の何衛東、
そして監視役の鐘紹軍(しょう・しょうぐん)は
全員が事実上排除された状況です。
特に苗華は死亡が確認され、何衛東は失脚、
鐘紹軍は左遷されました。
このような事態が
もし習近平自身の判断によるものならば、
自らの権力基盤を崩す行為としか考えられず、
張又侠(ちょう・ゆうきょう)との権力闘争が
進行している証と捉えるべき。
その証拠として、重要な儀礼の場で張又侠が
習近平を無視する行動や、
慣例として同行すべき軍事視察に
姿を見せなかったことが挙げられます。
現在も権力闘争は続いており、習近平の統治体制は
大きく揺らいでいると見られます。