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(発行=24.0824)
「仏様の体」と言う塔婆をゴミ扱い
霊感商法に似た日蓮正宗の悪質な手口
大石寺墓苑にミニ塔婆が散乱、塔婆供養は減少
日蓮正宗大石寺の墓苑に、今年もお盆の新しい塔婆が立っているが、ミニ塔婆
が目立つ。最近は大石寺の墓檀家、法華講員の間でも塔婆供養をする人が減少
し、お盆や彼岸の際、墓参に来る数少ない人達も安価なミニ塔婆で済ませるよ
うだ。そのミニ塔婆を墓石に立て掛けていて、風で倒れたまま放置されている。
このミニ塔婆はコンビニやスーパーで販売されており、一本百円か百五十円で
手軽に購入できる。
総本山の大石寺の境内にある墓苑ではあるが、誰が書いたか分からないミニ塔
婆が野晒しになっている。宗門は「塔婆は亡くなった方の体を表す」等と説明
しているが、ミニ塔婆は風で倒れたまま、風雨に晒されている(写真左)現状だ。
悪質な商法としては、良く耳にする「ねずみ講」、駅や繁華街の路上でアンケ
ート調査と称して近づき、喫茶店や営業所に連れ込み、商品などの売買契約を
結ばせる「キャッチセールス」、山林、原野の土地販売を仲介する「原野商法」
等々、数多くある。
そんな悪質な商法の中でも代表的なものといえば霊感商法である。単なる壺、
印鑑、置き物などに超自然的な力用があるかのように言葉巧みに思わせて、不
当に高い値段で売り込む商法である。
先祖の因縁や悪霊等の作り話をして「購入すれば不幸から免れる」と、人の不
安につけ込み、高額な品を買わせる。このようなマインドコントロールの手法
を使って荒稼ぎした団体の中では統一教会(現在は世界平和統一家庭連合)が
広く知られている。
この邪教の霊感商法に似ているのが日蓮正宗の塔婆商法である。宗門が発行し
た「『塔婆不要論』は誤りです!」というチラシには「あなたの大切な先祖も、
正法による塔婆供養を心待ちにしているに違いありません」「(寺に参詣して
)正しい先祖供養を行いましょう。
先祖故人の方々が喜ばれることでしょう」等々と甘言を並べて、二言目には「
塔婆が大事」と叫んでいる。
だが、その実態は全然、違っていた。大石寺や末寺では塔婆をゴミ扱いしてお
り、大石寺墓苑の典礼院裏には朽ち果てた塔婆を放置(写真右)していた。ま
た、千葉市の清涼寺ではガラクタと一緒に放置(写真左)していたのである。
この典礼院や末寺の実態を見ても、塔婆とは日蓮正宗の坊主にとって、信徒の
先祖敬愛の心情につけ込んだ金儲けの手段にすぎないことが分かる。
日蓮正宗が塔婆料
一億円を騙し取る
次に日顕の指示による塔婆詐欺について述べる。
学会の登山会が行われていた当時、本山では塔婆の申し込みが一日に数千本を
超えていた。
ところが、塔婆係の坊主は数人で、ロクに仕事もしていなかったようだ。その
ため書き切れなかった塔婆は溜まる一方だった。
こうして申し込みを受け付けたままで放置されていた塔婆は、昭和六十二年頃
には十万本以上も溜まっていた。
平成二年四月、全国宗務支院長会議で、日顕が驚くべき発言をした。
この日の支院長会議では冥加料の値上げ(塔婆供養千円を二千円に、永代回向
は十万円を二十万円に、大過去帳は五万円を十万円にと、全て倍額という非常
識な内容)について討議したが、席上、日顕の話は驚愕すべきものだった。
「塔婆の申し込みが多くて、本山で書き切れない塔婆が十万本以上も溜まって
しまった。書くのも滅茶苦茶に書いていた。
それなら、いっそ印刷にしようということで、ワシが書いて印刷にすることに
したんだ。
その方が綺麗になるし、スッキリするようになった。それで今までの(十万本
以上も溜まっていた)塔婆は一本だけ大きい塔婆を立てて、ご破算にした」と
言い放った。
つまり、十万本以上の申し込みに対して一本だけ立て、後は素知らぬ顔を決め
込んだのである。
当時の塔婆供養は一本千円であったので、これは明らかに一億円相当の詐欺行
為だ。
宗門は数万人にものぼる塔婆の願主を騙して、一億円の大金を不当に得たので
ある。信徒の追善供養の真心を踏み躙った日顕の背信行為は断じて許せるもの
ではない。
改革僧によると「書き切れない塔婆が十万本以上になったので、どうしようも
なくなった内事部の理事達が日顕に相談に行きました。
すると、日顕は『九尺の塔婆を一本だけ立てて、ご破算にしろ!』と指示した
のです。勿論、ご信徒の方には秘密で、何の説明も報告もなされていません」
とのことだった。
日顕の話を聞いた支院長会議の出席者は「ワッハハ」と爆笑しただけであった。
これが宗門の塔婆に対する認識なのである。口では塔婆は大事だ、と言っても、
腹の中では塔婆供養をする信徒を愚弄しているのだ。
宗門側は学会に対する勧告書の中で「塔婆や戒名などは己義によって不要の化
儀としています。これらは、全て本宗の伝統法義を蔑如するもの……」と偉そ
うに書いていた。
だが、実際は塔婆の扱いは前述の通り杜撰極まりない。「供養をしなければ成
仏は叶わない」等の主張は供養を収奪する口実にすぎない。これが塔婆商法の
手口である。
塔婆は重要だと言いながら、何度も削って薄くなり(写真上)、故人の名前を書
いた表面は無残にも削り取られ、丸まった削りカス(写真中)はゴミとして処分
している。
また、末寺では「ペット塔婆」も流行っていた。「飼猫ミーヤ」「愛猫ニャン
吉」「飼猫グレ子」「愛犬ルビー」など変な戒名を付けたペット用の塔婆(写
真下)を奨励する末寺もあった。