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[ No.57 ]
電脳進化
投稿者： ＰＯＮ＠管理人
2003年05月07日 (水) 01時15分 |
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ＧＷを利用し、銀英伝外伝を読む。
基本的に本伝１〜１０巻の時代もしくはそれ以前の時代の話なので、当然１〜１０巻の間に亡くなった好きな登場人物たちが目白押し。その人物たちの「未来」を考えると悲しくなりどうしても読めなかったのだが、一大決心（大袈裟・笑）をして読む。
で。このお話。基本的に現代から１６００年後の時代のお話なのだが、実際書かれたのは１９８７年完結。よって、そのころから見ての「未来」がかかれているのだが、人類って素晴らしいもので、当時から考えて１６００年後には多分実用化されているであろうツールや当時でさえ予想もつかなかったツールを２００３年の現代で既に使っているのである。逆に現代から見て「未来なのにそれは無いだろう・・・」と突っ込みいれたくなるものもある。
例えば「ワードプロセッサ」。確か前世紀末、アンケートで２１世紀に無くなっている物の上位にランクインしてあった。一応銀英伝世界では「音声」で入れることになっているけれどとりあえずワープロ単体では使わないでしょ。
帝国側と同盟側で２００万人の捕虜交換をするのだが、その資料として捕虜のリストを作るのだが「アルファベット順」「所属部隊別」「捕虜になった日別」など６種類のリストを作るのが「大変なこと」として記されている。（外伝２巻９９ページ）単純にＥＸＥＬベタ打ちでもこの程度のことは現在では簡単にできるようになっている。ましてや大きな組織だったら、もっともっと発達したプログラムでボタン一つでリストが作れるようになっている。もちろん、データのインプットぐらいはしているだろうけど「並べ替え」の昨日はあまり無いシステムらしい。（昔のワープロで表をつくるみたい？）
他にも、とある個人宅に皇帝の行幸があったが、実はこれは罠であることがわかり、憲兵総監があわてて皇帝側近に連絡を取ろうとするのだが、その方法は「個人宅へ電話して側近を呼び出す」。（当然繋がらなかった（苦笑））側近に直接電話する・・・という発想は当時は無いのである。
現在は「携帯電話が無い時代」を知らない中学生とかもいるくらいなのに・・・・
ちなみに、女性の所に行っている上司に連絡を取りにくい・・・とぼやく部下もあったような。現代日本。携帯なら、非常時に限れば少々無粋なことをしてもＯＫですよね？（ちがう？）
電話ネタだと「ＴＶ電話」現在は既に実用化しているけれど、１９８０年代からするとまだ科学館とかでしかお目にかかれない「未来の」ものだったはず。「画像」を、相手を見て電話できることの珍しさの度合いは８０年代にくらべ確実に下がっている。
こうしてみると、ＳＦ作家さんって大変だなって思う。うっかりすると、自分が作家活動しているうちに自分の「科学空想」が「現実」になってしまうだけではなく下手をすると「過去のもの」になってしまうのだから。ＳＦの宿命といえば宿命なのかな？ |
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