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[1181] 孤独少女    in Another Word`s story
ドク★りんご - 2006年12月25日 (月) 14時21分
RES































二人分の食事を買うなんて、久しぶりだ























































































「え?これ俺の分っスか?」


「そうだけど・・・もしかしてあんた腹減ってないの?」






いや、腹ペコです。

そう言いながら申し訳なさそうな顔をして笑った。

コンビニにこいつの下着を買いに行ったあたし。
前テレビで、『今のコンビニには下着も売ってるなんて便利ですよね』って言ってたのを思い出したから。
ついでに、何も食べていなかったので、おにぎりを買った。
あの犬にも何か買って行ってやろうと思い、何にしようか考えた結果、外人なのでパンかなと思い、フランスパンとピザの乗っかったパンを買った。
あんなに体がでかいからいっぱい食べるだろうと思って。



















「そんな、何から何まですいません」

「いいよ、何か家族ができたみたいで嬉しい」







帰ってきたら、こいつはバスタオルを腰に巻いた状態でタバコを吸ってた。













***********





あたしがお風呂に入ってる間、ハボックは着替えて椅子に座っていた。




「あれ?食べてても良かったのに・・」

「いや、折角なんで、アイラが来てから一緒に食べようかと」







そう言って振り向いたハボックはあたしの顔を見て驚いていた。












「何?何かついてる?」

「いや・・・てっきり俺と化粧してたら俺と同じくらいかと思ってたけど・・・・・結構年下なのかと思って・・・」




「そう?あたしは18よ」



「うそ!?もっと下じゃないんスか??」



「何で嘘つかなきゃなんないんだよ;」















どうやら、ハボックとあたしは結構歳が離れているらしい。
てか年下に微妙な敬語使うなよ・・










「まぁ、いいや。早く食べよう。あたしもあんたの事、色々聞きたいし」






そう言ってあたしはコンビニのビニールからパンを出して、ハボックに渡した。




「・・はい!」



























++++++++++






お互いのことを話しながら、ご飯を食べた。




ハボックの国では、常に色んな所で争いが耐えなく、
国が、かなり軍隊に力を入れていたらしい。
そんな中で、自分は東の方の司令部に勤めていて、そこには、人使いの荒い嫌味な上司が居て、
その上司のサボり癖を直すためにいつも銃を片手に構えている補佐官が居たり、両手を合わせただけで何でも作れてしまう史上最小国家錬金術師の少年が居たり、




どれもこの国じゃありえないけど、何だか妙に現実味を帯びていて、否定は出来なかった。




































++++++++++


































俺は何だかわからないが、このアイラっていう女の子の家の床から出てきたらしく、これから、この子と生活することになった。








はじめて目が合った瞬間正直、綺麗だと思った

俺の居たアメストリスではこんな格好をした人を見たことがない。


黒の革製のジャケットに、ボロボロに所々切れ目の入った白いシャツ、赤のチェックのこれまた短いスカートに太ももまである黒い靴下にそれに合わせた黒のブーツ。




髪型も、変わっていて、後ろに行くにつれて段々と長い髪形。
いくつも開いたピアスがキラキラ光って。






見とれていた。


















明日、ここを引っ越すらしく、その手伝いをさせられ、風呂に入ってる間に下着とTシャツ、それにパンを買ってきてくれた。


とても、優しい女の子だ。















風呂をあがれば、スッピンのアイラが出てきて、とても幼さを残していて、今度は綺麗じゃなく、可愛いと思った。







化粧をしない方が、可愛らしいのにというと、アイラは「可愛らしいなんて舐めたこというやつが居るから、大人に見せるためにするんだ」と怒られた。

意外と意地っ張りな一面もあるようだ。










アイラの居る、ここ日本という国は戦争をしないらしい。
それは国の法律で決まっていて、60年ほど前、原子爆弾という、一発で何十万人もの人を殺せる爆弾が落とされて、戦争に負けてから、「平和主義」ってのが始まったらしい。

まぁ、あたしは学校中退したから詳しいことはわかんねーけど。
そう言ったアイラは悲しそうに笑った。




でも戦争をしないなんてとてもじゃないが、アメストリスの、何倍もいい国だろう。






+++++++++++



















「ところで、明日アイラと一緒に行くのに、俺は軍服を着てっていいのか?」



「・・・・・・そういえば」





ベットに入り、お互い背中を合わせるようにして眼を閉じていたら、急に頭に浮かんだこと。

この世界で、あの服を着ていて、アイラに迷惑をかけるんじゃないかと。




そう言ってアイラに眼を向ければ、小さな背中が眼に入ってきた。




黒いタンクトップの隙間から見えたのは、赤い薔薇の花びらが散る瞬間の刺青。










「そっか、ちょっとリョウに電話して明日服貸してもらうよう頼むか」


そう言って起き上がったアイラは何やら小さな機会を取り出した。




「何だ、それ」


「これ?これは携帯電話って言うの」


「電話?!そんな小さいのが?」


「あぁ、これでテレビだって見れるし、音楽だって聴ける、買い物だって出来るし、地図にもなるんだ」










俺は改めて別世界に来たことを実感させられた。

その「ケイタイデンワ」ってやつを操作してリョウという人物に電話をかけるアイラ





「起きてるかなぁー」




『もしもし』



「あ、リョウ?」



『アイラか、何だ』




「あのね、明日朝服かしてほしいんだけど。なるべくでっかいの」





『あぁ、いいぞ。俺も今もう一度服を出してるとこだしな』




「何で?」





『いや、信じてくれねーかもしれないが、書類を纏めていたらパソコンから男が出てきて』






「・・・・・それって青い服着てる?」






『あぁそうだが・・・何で分かった?』





「実はあたしんトコにも青い服を着た外人が床から出てきてね、このままここにおいて行くわけにも行かないし、明日一緒に連れて行こうかと思ったんだけど・・その格好はダメじゃん?」





『何だ安心したよ』




「?何が」




『俺も連れて行くつもりだったけど、お前が嫌がるんじゃないかと思ってね』





「また、そんな心配しやがって。あたしはいいよ」





すると突然電話の向こうから知らない男の声が聞こえた








『貴様、何こんな時に女性と電話なんぞしているのだ!』






「リョウ?」




『まぁ、そう言うな。明日一緒に東京に行く女だ。
若干歳は離れてるが、いい女だぞ』



















「その声・・・・・・・・・大佐!!?」







『そこに居るのは・・・ハボックか!!?』


















え、何こいつら知り合い?






















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