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小説&詩投稿掲示板

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[1180] 孤独少女    in Another Word`s story
ドク★りんご - 2006年12月24日 (日) 18時02分
RES













「よかったな、アイラ!」

「あぁ」














やっと叶ったんだ、あたしの隣で両手を挙げてはしゃぐのはバンド仲間で幼馴染のナオキ。





「あんまりでかい声出すな。もう二時なんだから」




そのナオキを宥めるのはリーダーのリョウ。











「いいじゃない、別に」






その二人の間にあたし。大野愛羅(アイラ)



























「長かったなぁ、今まで」


「そうか?」


「色んなことがあったからじゃないの?」













そうか、色々あったな


ナオキがちょっと悲しそうな顔をして雪の降りしきる空を見て呟いた。






































三人で雪の積もった道を歩いていく。


























































「じゃあな。」




「あ、うん。バイバイ、リョウ」



「バイバイ!」























大人びた雰囲気を持った背中があたし達から離れてく。











「あ。アイラ!ナオキ!」



「ん?何?」






















「明日、朝九時に駅だぞ」































「もう、心配性だなー!」

「大丈夫だって!」













「そっか、じゃぁ、また明日」















そう言って片手を上げていったリョウ。











































































「じゃぁ、明日ね。ナオキ」


「あぁ、寝坊すんなよ」



「ガキ扱いすんなよ。あんたも心配症だな」





















そうでもないよ、


そう言ってナオキも手を振って帰って行った。



































*********







































部屋についたあたしは背負っていたギターを下ろすと、荷造りを始めた。










広い、石造りの一階建ての家とも、今日でさよならだ。




























もともと二人で住んでいたから、今はとても寂しい。























































「よし、やるか」






























急に決まったあたし達の東京進出。
あたし達の夢だった。





地元でも十分な人気も出たし、生活にも困っているわけではない。
でも、あたし達は東京に行きたかった。


















『俺、武道館でライブしてぇ』


『俺はドームだな』


『あたしは何処でもいいから広い所で歌いたい』














二年も昔の会話を思い出しながらダンボールに荷物を詰めていると、あたしは床が突然光りだすのに気がついた。












「え!?何だよ!?」










マジでビビるんですけど・・・・
何で光ってんの?













あたしは荷造りの手を止めて、その光景を呆然と見つめていた。


















































「うわぁぁぁあ!!!!!!!」












「・・・・・・・・・・・・・・・」


















驚きすぎて声も出なかった。
だって光の中から出てきたのは青い服を着た外人さん。

金髪の碧い眼の。



























「どこだここ・・・・・・」















何だ?!こいつ??


あたしの部屋の床から出てきたその外人さんは
驚いた顔をしながら辺りを見渡して、あたしと目が合った。













「あ、ども」


「あ、いえ」









ってなにあたし挨拶されて答えてんの!!
ここは「あんた誰」って言うもんだろ!?







「あ・・・・あんた誰?」

「あ、俺ジャン・ハボックって言います」






立ち上がって名乗ったそいつにあたしは体を強張らせた。











「でか・・・」










超でけー。
てか、なんで床から出てきたのか聞かないと。












「あの・・・ここどこっスか?」

「はい?」

「イーストシティの何処かっスかね」





ちょっと待って。
イーストシティってどこ?
この外人さんの国の町?










「ここは、日本の北海道ですが?」



「ニホン?ホッカイドウ?」







日本くらい知ってるだろー!

内心そう思って拳を握り締めた。























「はぁー、まず、あんたが何で床から出てきたのか説明してよ」
















************






聞かなきゃ良かった。
だってこの人分け分かんない事しかいわねぇんだもん。
東方司令部でとある理由で地震が起きたとか、
アメストリスがどーとか、
錬金術がどーとか、






「てめぇは宇宙人か!!」



「いえ・・・。てかマジで言ってんですけど」




何だかんだ言って、あたしはそのジャン・ハボックっていう人にコーヒーを出して、椅子に腰掛けながら話を聞いている。



あたしはタバコを吸うので常に灰皿をテーブルの上に置いている。
あたしが落ち着こうと一本咥えて火を付けようとするとその男は「俺もいいっすか」と言ってタバコの箱をポケットから出してきた。











もちろん、どうぞ

どうも























タバコを吸うこいつは何だか、すごく、絵になっていると感じた。



やっぱり外人だからだろうか。










「あんたの話を聞く限り、あたしはここがあんたの居た国と違うような気がする」






気がするんじゃなくって、絶対そうだ

そう付け足した。












そう言うと彼は酷く落ち込んでいた。
普通落ち込む前に否定すると思うけど・・・。












「否定しねぇの?」



「いや、否定しようがないから。錬金術の可能性は無限大だって誰かが言ってたし」



そう言って肩を竦める姿はまるで犬だった。
それも大型犬。
















「そんなにすごいの?その錬金術ってやつ?」


「いや、俺は術師じゃないからわかんねーけど、はい。
国家錬金術師試験って言うのもある位だから、すげーんじゃないかと」


「へぇ」










そう言ってあたしは咥えていたタバコを灰皿に押し当てた




















「あたしはこんな雪の中、身寄りのない人を放り出すほど、酷いやつじゃないし、かと言って今あんたにパッと大金渡して『これでなんとかしてね』ってほどお金持ちでもない」


「はぁ・・・・・・・」


「ここに住んでても構わないんだけど、生憎ここは借りてて明日には引き払っちまう。」

「あたしは明日東京に行く。あんたさえ良ければなんだけど、一緒に来る?」













「は?」


「だから、あたしと一緒にここを出て、生活するかって聞いてんの」











二本目のタバコに火を付けながら言った。
とても予想外だったらしく、すっごくビックリしてる。








「いいんスか?」



「いいっつってんじゃん」



「だって、そんなにお金持ちじゃないって・・・」



「あたし一人が食って行くには十分すぎるさ。
だけど、人一人自立させた生活させてあげれるほど金はない。今はね」






























「今は?」






「そう」




















あたしは東京に行って金持ちになんの














































「トウキョウってとこ行ったら誰でも金持ちに成れるんスか?」





「いや?」




「じゃあ、俺を養う事なんて・・・・・」













心配してるこのワンちゃん。
可愛いなぁ・・。








「ははっ」





「何スか?」














何を心配しているんだこの犬は。














「あたしをなめんなよ。東京に行くからには絶対金持ちに成ってやるんだから」












































はぁ、そうですか


そう言ってそのワンちゃんは呆れた顔をしてこっちを見ていた。




















「で、どうする?今ここを出てって飢え死にするか、
あたしと一緒に東京に来てあたしの活躍を見ながら生活するか」














どっちがいい?














そう言ってワンちゃんの顔を覗き込むように顔を近づけると、
その綺麗な碧い眼に自分の姿が見えた。


そして段々、その子の顔が赤くなっていった。









「そんな///いいんですか?」





「当たりめーだろ!わかっったらさっさと荷造り手伝いな!!」




「あたしはアイラ、よろしくね、ハボック」



そう言って立ち上がると、その犬は嬉しそうに笑って、手伝ってくれた。




















***********




「これで荷物は全部かな」

「なんか俺の見たことないモンばっかでビックリしましたよ」






そう?べつにフツーのものばっかなんだけどね










洗濯機に冷蔵庫、テレビに、それに大きなタンス。

体の大きいハボックはそれらを片っ端から片付けてってくれた。







何でそんなに力持ちなのかと聞いたら、
こいつはそのアメストリスとやらの軍に勤務していたらしく、
体力には自信があると言った。















「アイラ、ベットはどうすればいい?」











衣類や食器を包んでいたあたしにハボックが聞いてきた










「だってベットは明日出発なんだから今日はまだ使うでしょ」


「ああそっか。俺、今日何処で寝ればいい?」



「どこってベットは一つしかないんだから一緒に寝るに決まってんだろーが」










「・・・・・・・えぇ!!!?一緒!!?」








「何?ヤなの?」










そんなに驚くなよ。一緒に寝るくらいで。















「そんなっ////めちゃめちゃ俺居候なのに一緒のベッドで寝るなんて///」










どうしよう!!




顔を真っ赤にさせて驚くハボックにあたしはちょっといたずらをした。











「何?あんたもしかしてあたしとヤるのかと思ったの?」



「え、そういう意味じゃないのか///?」


「あたしはただこんな冷たい床で寝させるのもアレだから、一緒に寝るって言っただけなんだけど」

















ナニ想像してんだよ、














笑いながら言うとハボックは更に顔を真っ赤にさせて俯いてしまった。














「変なこと考えてごめん・・・」


「あはは、いいよ別に。もう荷造りも終わったから、ハボックはお風呂入ってきて」












お風呂そこだから













あたしはここで重大なことに気がついた。
こいつはタバコ以外何も持ってない!
しかもこんな格好で明日、外に出られるわけないじゃん。




































「ちょっと待ってハボック!」


「何?」


「あんたの着替えどうしよう・・」











「そういえば・・・・・」












うーんとハボックが考える











「いや俺風呂入ったらまたこれ着るからいいよ」


「だめ!!一緒のベットで寝るのに!!あたしは綺麗好きなんだからね!!」





































「あたしあんたの下着買ってくるから、それまでこの家出たらだめだよ」








「えっ!いいっスよそんな・・・」











バス















「良いからハボックは風呂入りながら尻尾振ってあたしの帰りを待ってな」





















そう言ってハボックの顔面にバスタオルを投げつけて、あたしは財布を片手に家を出た




コンビニなら、下着くらい売ってるだろうと。



































なんだか、あの寂しい家が最後の日だけ、とても暖かい家になった気がした



























































































ねぇ、憶えてる?










あたしとあんたが出会ったのもこんな吹雪の夜で、
















あんたはあの時、泣いてるあたしの手を引いてくれたよね





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