| [942] 君の道と僕の道第5話 |
- 白瀬 - 2005年09月28日 (水) 17時22分
RES
ここは闇 俺は闇にいる 誰もいない… だけどあいつが 俺を助けてくれた…
「おい、あの女たらしはどこ行った?」 「わかったら私が連れてきています。 まったく、仕事をおいてどこへ行ったんでしょうか。」 ホークアイが深いため息をついた。 エルクはホークアイに同情しながらも、ロイを探そうとした。 だが、どこに行ってもロイはいなかった。 「ったく、あんの馬鹿はどこに行っちまったんだ!?」 「おい、お前まだ探してたのか?」 エルクに声をかけたのはヒューズだった。 ヒューズはにたにたしながらエルクを見つめる。 「な、なんだよ?」 「お前最近痩せたな。 …やつれたって言っても過言じゃない。」 「まぁな。」 エルクの反応にヒューズは驚いて壁に頭をぶつけた。 いつもならここでパンチが飛んでくるというのに。 明日は嵐だということを悟った。 「どうしたんだよ?悩み事か?」 「ある意味な。ま、教える気はないし。」 エルクはそう言って微笑んだ。 そして、「心配すんなよ。」と言いながら背中を叩く。 まるでお前には知って欲しくないという願望が現れてるかのようだった。 その時、放送が軍部に響き渡った。 それは、ホークアイからの伝言だった。 ・・ 『エルク少尉、大佐が発掘されたので今すぐお戻りください。 繰り返します。エルク少尉、大佐が発掘されたので、今すぐお戻りください。』
沈黙
「行ってきます。」 エルクが走っていくのをヒューズは父親のように見送った。 部屋には放送通りロイがいた。だが、もう遅かったりする。
そう、もう遅い 俺が出てしまうから 破滅へのロンドを奏でてろ それがこいつへのレクイエムなんだからな!
続く
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