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[143] 発達障害と場面緘黙 さくら - 2008年02月03日 (日) 01時29分 はじめまして 広汎性発達障害　小四女児の母です。 入学前より学校へは障害のお話しはしていたのですが、大人しく問題が表面化することがないような子でしたので、学校生活がきつかったらしく(当時は指示理解が難しかったため)一年生２学期より学校では話せなくなりました。(場面緘黙) 現在は学校にもご理解頂き、返事と発表はできるようになりました。 「お友達が欲しい」と言う割には、女の子が苦手なのか、一緒に遊ぶのは嫌います。 生活面では特に問題はないのですが、知的にボーダーな事もあり学習面で躓きがみられます。 障害の特徴である想像力の弱さから、推論、心情の読み取り、感想などが苦手です。 前置きが長くなりましたが、今後の方向性についてアドバイスを頂けたらと思って書き込みをいたしました。 先生とも会話が出来ない為、気持ちを伝えることができず、時々登校渋りを起こします。 できたら、学校に一人でも話せる相手がいたらと思うのですが、二人っきりにならないと多分難しいので学校としても出来ないようです。 取り出しで個別授業の提案をしたのですが、学習面に特に遅れがないのでこれも駄目なのだそうです。 支援級はないですし、保健室は他の生徒で一杯。スクールカウンセラーもいません。 SSTなどまだしている地域でもありません。 家庭では会話はしますが、学校でも少しずつコミュニケーションできるようになって欲しいと願っているのですが、どんな方法があるでしょうか? 何かアドバイスがありましたらどうぞよろしくお願いいたします。 【追記】 　　昨日「ボトムアップとトップダウン」について調べていたとこ サンタ先生のサイトに辿りつきました。 学ばせて頂くところが多く、是非ともご意見を伺いたく投稿しました。今朝読み返すと、あまりに不躾な質問だったとかと思いお詫び方々追記させて頂きました。。

[145] 場面緘黙のこと サンタ - 2008年02月03日 (日) 15時51分 　さくらさん、こんにちは。 　先日、巡回相談に行った学校で、場面緘黙の女の子、３人と会いました。 　全員、同じ小学校の４年生。でも、それぞれが違った背景の中で場面緘黙という道を選択していました。 　この事例、またブログで取り上げるつもりでいたのですが、先にさくらさんの書き込みがありましたので、そのときのことを少し・・・。 　私が巡回で出会った子の一人は、さくらさんの娘さんと同じで、広汎性発達障害の疑いがある子でした。（診断名はありません） 　しかし、先生方はそのようには見ることができません。 　場面緘黙は、先生方にとっては理解が難しいことなのだと改めて思いました。 　家で喋る、特定の友達とは喋る、となると、我が儘、自分勝手、などと思われてしまいがちですし、指導を焦ってしまうようです。なので、私のような、専門家からの一言って大きいんだなあと改めて感じた次第です。 　さて、さくらさんの娘さんですが、お母さんとしては御心配ですよね。小学校４年生、というと思春期手前。御本人は仲間を求めているようですが、広汎性発達障害もあり、これまで緘黙で通してきたことから経験も少なく、次の一歩が出ない、ということだと思います。 　でも、文面から察するに、「返事」や「発表」はできるようになってきたとのこと、御本人なりに頑張っているんだなと想像しました。 　たぶん娘さんとしては、場面緘黙という道を選んだのには二つの理由があるんでしょうね。 　一つは、広汎性発達障害ならではの「こだわり」、一度、決めたことからなかなか脱却できない、脱却することへの不安の強さです。 　もう一つは、さくらさんが最も心配している、コミュニケーションスキルの課題です。どうやって話したらよいかわからない、という技能の問題で、わけて書きましたが、この２つの課題は互いに影響し合っていて、その結果、問題を難しくしているように思います。 　こういう場合の対応ですが、最も重要なことは「急がないこと」だと考えます。 　緘黙を行ってきた歴史があり本人なりの理由があるわけですから、一朝一夕に変えられるものではありません。じっくりと、木の実が熟して落ちるのを待つように、そのときが来るのを腰を据えて待つのがいいです。その方が結局、早道になると思います。 　もちろん一方で、コミュニケーションスキルのトレーニングをやります。 　専門家にお願いするのが早道です。そしてその専門家から担任にお願いしていくのが良いと思います。現場にいるであろう担任の協力が得られたら、そんなに良いことはないです。 　しかし担任や専門家にお願いするのが難しいのであれば、お母様がじっくりとかかわっていただければいいです。 　まず大事なのは、家での会話を充実していくことですね。 　広汎性発達障害のお子さんは、会話が下手なことが多いですから、何か材料を用意されるのがいいです。 　学校の様子を聞きながら、お母さんがメモをとって、お二人で日記みたいな物をつけていくのがいいですね。言葉だけではなく、文章にしたり絵にしたりしてイメージを広げると、娘さんにとっては社会性を身に付ける大きな助けになります。（この辺は、コミック会話とかソーシャルストーリーという支援法の応用です） 　会話が途切れがちであれば、一緒に何か活動をしながら話します。例えば、夕食の支度やお菓子作りなど、趣味の世界に誘います。こういうことを一緒にやると、必然的に「やり方を教える」「わからないことを聞く」というとても重要なスキルを学習できます。 　まず親子での会話が育ってきたら、そこに兄弟、従兄弟、そして近所の同級生を巻き込んでいくのがいいです。 　魔法のように一度にはうまくいかないですが、一つ一つ、ステップを踏んでいけばちゃんと身に付けていくと思います。 　こうして家での会話、かかわりに自信を持てたところであれば、担任や学校により具体的なお願いができるかもしれません。家での経験から、「〜〜という場面では〜〜〜という話を聞いてくれれば、うちの子は喋ります」と場面限定でお願いしていきます。 　そんな中で、本人の不安が取れてくるなら、それが成功への第一歩ですね。 　また、今後、思春期を迎えるにあたって、児童精神科の医師や心理士などの専門的なアドバイスを受けられる環境に置いておいた方が心配がないようにも思います。情報を収集して、近くで良い医療機関、専門機関の支援を受けて頂ければと思います。 　登校渋りの部分がちょっと心配です。 　担任の協力をもっと得たいところですが、それが難しいようでしたら、おうちで十分にストレス解消と状況の整理のところを手伝ってあげてください。そして、「毎日、登校している」という当たり前のことを、うーんと褒めてあげて欲しいです。 　詳しい状況がわからない中です。ピント外れかもしれませんが、簡単ですが、思いつくままに書かせて頂きました。 http://homepage2.nifty.com/universaledu/

[146] 返信ありがとうございます。 さくら - 2008年02月03日 (日) 23時55分 サンタ先生へ 早速のご返信ありがとうございます。 私の拙い文章から的確に状況をおくみ取り頂き感服しております。 サンタ先生が仰る通り、学校の先生方にいくら親が説明しても理解して頂くのは難しかったです。 入学当初は明るくクラスメイトとも多少の会話はしていました。夏休み明け参観に行くと、娘の表情は硬くオドオドした子になって私にさえ話す事ができませでした。 担任とは月一回面談し、その時々で具体的なお話しなどもさせていただいてたのですが、驚いたことに担任は全くこの事に気が付いてませんでした。 周囲を困らせる事がないからなのか。子供を過大評価する大袈裟な親に思われているのか。そんな印象の対応でした。 色々な機関と相談し、今後の支援内容を具体化している矢先に娘は学校へ行けなくなりました。 私が一緒にいることを条件に学校へ誘い登校できるようになりましたが、「もう、これ以上行けない」の言葉は悲しかったです。 その後、コーディネーターに入ってもらい連携をとりながら学校とは支援方法を考えています。今は笑顔も見られるようになり、オドオドした感じも消え、不愉快さを表情にだすようにまでなっています(笑)　 以前から大人とだったら自然に話すことが出来たので、まずは先生一人でも話せる相手がいれば、気持ちを切り替えたり楽しみも増えたりするのではないのかと思います。学校の先生方が忙しくて、一人の生徒の為に時間を作れないのは重々承知しているつもりですが、美香さんの事例のような関わりをもてる時間が本当にないものか・・・。少々疑問です(愚痴ですが) 学校へ行って日課をこなす。単純に面白くない。と言うのが学校へ行きたくない理由のようです。それに加えて些細な出来事が大きくなり、いよいよ行きたくなくなるみたいです。 　 学校で話せない事については、「なんで私は学校で喋れないの?」と聞き「自分でも分からない」と言ってます。 喋れないことで、同級生とのコミュニケーションスキルが付かなかったこと。来年は高学年になること。確かに心配です。 以前よりSSTは教育委員会にもお願いしているのですが、「人材がいない。」との理由で無理のようです。民間も考えましたが距離がありすぎ断念いたしました。ウチは姉弟がとても仲がよいせいか、年下の男の子だと遊ぶことが出来ます。ただ、遊びの内容が段々と年齢があがり違ってきているので難しいところです。 学校のことは余程悔しかったり、腹が立ったりしたことがない限り教えてくれません。聞いても「別にィ〜」「特にない」位なものです。「人の悪口を言わない」が「個人名をださない」と思っている節もあり、誰かが表彰されたりしても名前を教えてくれません。しかし、弟には「あのね、」と話してる時もあり耳をすまして聞いている状況です(笑) 娘は状況説明や感情表現が下手なので、まずはサンタ先生のアドバイスである料理を一緒にやってみたいと思います。作文も苦手なのでその後レシピを作るのもいいですね。 愚痴も含めつらつらと書いてしまいましたが、何かありましたらまたよろしくお願いいたします。

[149] なるほど サンタ - 2008年02月05日 (火) 21時38分 　さくらさんへ。 　返信をいただき、さらに状況がわかりました。 　学校にもいろいろ事情があるんでしょうが、やはりここは担任の先生に頑張ってもらいたいところですね。 　担任の先生にお願いすることは、ちょっとした個別の支援なので、本来は「時間がない」とか「忙しい」とかの問題ではありません。一人の生徒のために時間が作れないようでは困ります。 　何か事情があるのかもしれないですが、ここはやっぱり学校にお願いしたいことだと思って読みました。 　もしも担任の先生にお願いすることが難しいようでしたら、他に誰か、頼れる方はいらっしゃいませんか？　養護教諭の先生、クラブなどで接点がある先生など、誰かを味方に付けて、娘さんへのかかわりの仕方から一緒に悩みを共有してもらえればいいように思います。 　御本人の様子を察するに、私としては「心理」の専門家とつなげておきたいところだと思います。 　難しい年頃になっていきますので、親以外に本人が辛さや悩みを相談できる場ということです。 　またそうした専門家との関係の中から、少人数のグループワークみたいなことに誘って頂けるととっても実際的なのですが、それが難しいようでしたら、学校以外に少人数で活動できる場所、例えば習い事なんかで良い雰囲気があるところが見つかるといいかもしれないと思いました。 　さくらさんが娘さんの様子を上手につかみつつ、ゆったりとした雰囲気で受け止めていただいて、何よりも娘さんがストレスをためすぎないように、うまくコントロールして頂ければと思います。 http://homepage2.nifty.com/universaledu/

[152] 進展がありました♪ さくら - 2008年02月08日 (金) 21時58分 サンタ先生へ ご返信ありがとうございます。 娘はやはりお疲れ気味(?)だったようで、一日だけですが学校へ行けませんでした。 サンタ先生から背中を押された気持ちで、校長先生へ個別取り出しを再度お願いに参りました。「理由が場面緘黙や授業の補習だと取り出しはできないが、不登校であれば学校としても早急に対応します」との事で週三時間、確保して頂きました。 娘に話すと最初は「そんな事したら私は怠け者になってしまう」と言ってましたが、最終的には自分の意思で決めました。(いや・・ちょっとは誘導したかも・・(^^;)) 今日、初日だったのですが、とても楽しかったようで明るく帰宅し、自分から様子を教えてくれました。いつもだと、疲れきって「ただいま」さえ言わないときもあるのですが、家でもとても安定していました。 担任の先生が夕方お見えになったのですが、終わった後に「何をしたの?」と聞いたら「トランプ・・」と学校で初めて喋ったとの事でした。(個別はTT) 初日としては大成功でした。「三歩進んで二歩下がる」って事もあるでしょうが、一番の目的は楽しい時間の確保でしたので、笑顔で浮かれている娘を見るのはやはり嬉しいです。 ▼親以外に本人が辛さや悩みを相談できる場▼ これは常々私も考えていました。 親離れするに当たり私への不満は勿論、秘密にしておきたい事、それを共有したい気持ちの芽生えなんかも出てくるでしょう。。 これまで、学校生活だけで疲れきっていたので、なるだけゆっくりした生活をと思っていましたので、習い事は避けていました。 でも、余裕も出てきそうなので、好きな英語もいいかなぁ〜と、思っています。 サンタ先生、的確なアドバイスを本当にありがとうございました。Blogの方も大変興味深く拝見させて頂いています。 時々、コメントも入れさせて下さいね。 では、今後とも宜しくお願いいたします(^^)

[153] 良かったですね☆ サンタ - 2008年02月11日 (月) 10時25分 　さくらさん、良かったですね。 　理由は何であれ、先生の方が娘さんに近づいてくれたことが、御本人の安心感につながったんじゃないでしょうか。 　娘さん、不安だったんでしょう。でも先生がかかわってくれたことで、居場所があると安心したんですね。 　この取り出しの時間を、上手にやっていただいて、少しずつ娘さんの気持ちがほぐれていくのを待って頂くのがいいですね。 　年度替わりの時期です。 　次の担任の先生に上手に引き継いで頂くように、さくらさんの方からもアプローチするといいんじゃないかと思いました。 http://homepage2.nifty.com/universaledu/

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