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[1230]ういっち〜〜〜みつけたぞ〜みんな!見てクレイ! 投稿者:Zoo メール HOME
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第五部「ホットケーキデスマッチ」 「この決着はホットケーキデスマッチで決める」 「「「ホ、ホットケーキデスマッチーーー!!」」」 し、知らねぇ・・・。 いや、なんか物騒なネーミングなので驚いてはみたのですが、全然想像がつかないんですけど・・・。 T内を見てみましたが、やはり分からないって顔をしてます。 「O倉〜、ホットケーキデスマッチってなんだ?」 「おいおい、ほんとお前はわすれっぽいなぁ〜。毒ガス事件は覚えてるか?」 「毒ガス!?覚えてな・・・いや、覚えてるな・・・」 というか忘れたくても忘れられないのですが・・。 「だろ〜♪」 「まさか・・・あれをやるんじゃ・・・」 「おいおい、今やらないでいつやるんだよ」 おそらく一生やらなくていいと思います。 「っていうか昔は『ロシアン風ホットケーキ』だっただろ」 「おっ、思い出してきたねぇ♪じゃあ早速キッチンにいってきます〜☆」 まずは毒ガス事件について語らねばなるまい。 あれは私が15の時。 まだ穢れも知らぬ青少年だった私は当時中学3年生でした。 その年の1月。 調理実習の授業があって、班ごとに好きなものを作っていいとなっていました。 料理の得意な私は何を作ろうか毎日楽しみに考えていました。 ちなみに私の班は、私、O倉、飯野真里(妹)、その他女子1名、でした。 そして調理実習の一週間前。 「おいおいraymay〜、何作るよ?」 O倉が話しかけてきました 「う〜ん、できればすごいものを作りたいけど」 「また偉く漠然としてるなぁ。まあ俺はお前の料理の腕だけは高く買ってるんだ」 まあそりゃあそうでしょうね。 なんせこの班の調理はほとんど私にまかせっきりですからねぇ。 女子達は包丁の手つきは危なっかしいわ、火は恐がるわ・・・ O倉は包丁持って私の周りをウロウロするわ たしかに私の活躍は凄まじいでしょうw 「そこでだな、俺もお前の能力が十分に発揮できるメニューにしたい」 おおっ、たまにはいいこというねぇw珍しく同意見だよ。 「っで、うちの班のメニューはホットケーキだ」 えっ・・・なんですか? 「うちの班ではホットケーキを作る」 な、なんだってー!? ホットケーキってただ混ぜて焼くだけの・・・ 全然私の料理の腕が生かされてないじゃないですか!! 「ちょっと待てO倉。ホットケーキは料理に入らないだろ。もっと難しい・・・」 「俺はやりたいことがある」 「えっ?」 「そうだ。そのためにはどうしてもホットケーキが必要なのだ!」 なんかすでにもう悪い予感がします。 だいたいホットケーキが必要なやりたいことってなんですか? しかしO倉の言うことには五体満足で生きていたい限り逆らえません。 うちの班のメニューはホットケーキに決まったのでした。 そして当日。 もう私のやる気はゼロですよぉ。 せっかく自由に作れるのにホットケーキを作るなんて・・・。 ちなみにうちの家庭科の教師は結構若い女性ですw 私は家庭科全般が得意です。裁縫(手縫いは除く)や料理など間違いなくクラスTOPに近いです。 というか実技で成績を稼いでるんで、必死なのです。 そして家庭科の先生と話す機会も多いのですよw まあ明るくいい先生なので誰とでもよく話すのですが・・・。 「raymay君は男の子なのに、ほんと家庭的ですねぇw」 「ははは〜wこれだけがとりえですからねぇ」 やっぱ褒められると嬉しいですねぇ 「ほんといいお嫁さんになれますよ♪」 「またまた〜wお嫁さんはもらう立場なんでw」 「・・・・・・そのあたりは大丈夫なのかしら?」(真剣 「えっ?いや、大丈夫だと思う・・・ような・・・うー」 「まあ気楽にがんばりなさいw」 がんばらなきゃいけないのか・・・(不安 「まあ最悪、先生にでも来てもらえば・・・」 「えっ?何か言いました?」 「いや、なんでもないです」(涙 さっきまでは普通に会話のキャッチボールが行われていたのに。 (T▽T) っと、たまに聞こえなくなったりするようですが大筋、いい先生です(T▽T) まあそのせいもあってか私の家庭科に懸ける意気込みは人一倍です。 決して中途半端なものは作れません。 そして再び調理実習へ 「よし、さっさとホットケーキをつくるのだ」 ホットケーキぐらい自分で作れよ・・・・(しかし口には出せない そして生地をホットプレート(私が持ってこさせられた)に流し込みます。 その時!! 「よし、ここでこれを投入だ!」 試合を見ていたジーコ監督のようにO倉は言いました。 えっ!?ホットケーキの材料は全部なはず・・・ というかホットケーキミックスがあればほぼできあがりなんで特に材料はいらないような・・・。 そのときO倉が手に持っていたのは
正露丸
煤i゜□゜)・・・
あなたはそれをいつどこで何のために使うのですか? ホットケーキにはそんな神々の遺産は入れませんよ。 いや、中身は違うかもしれません(それでも嫌だけど 「O倉・・・それって・・・」 「見ての通り、正露丸だが。何か問題でも?」 山積みですよ!! だいたい、正露丸は薬品であって食品ではないじゃないですか! そもそも健康体に薬は全くの有害ですよ!! 「お前は相変わらず、全く分かってないな」 少なくともあなたよりは常識を分かってます。 「ただ単にホットケーキを作ってもつまらないだろ?そこで!一つのホットケーキにこれを入れてだな、ロシアン風ホットケーキにしようってわけよ♪」 誰かこの危険人物を調理室から追い出してください。 「つべこべ言わないでお前はお前の仕事をすればいいんだよ!」 私の仕事は毒物を精製することではありません 「でもさすがに正露丸はまずいんじゃ・・・」 「大丈夫だって。ホットケーキミックスだから何入れてもOKよ♪」 『ミックス』にそういう意図はないと思います。 仕方ありません。O倉は一度言い出したら聞きません ここは心を鬼にして強い異臭を放つ薬品を混入しましょう。 「ちょっとraymay〜、・・・・・・ってえぇ!?何やってんの!?」 慌てて近くで見ていた真里が私の正露丸を持っている手を引き止めました。 「ちょっと、何する気なの!?」 何する気なんでしょう? 「いや、O倉が・・・・・・」 「俺は班の親睦を深めようと・・・」 目の前のホットプレートには班員分のホットケーキが焼かれています。 「それなら男子二人でやってよ!私達は嫌だからね」 私も嫌なんですけど・・・。 そしていよいよ正露丸投入です・・・。 外から正露丸が見えないようにうまく焼きます。 そしてしばらくすると、ホットケーキのいい香りが・・・。 いい香りが・・・ 正露丸に阻まれて全然しません。 ていうか臭いがすごいですよ、コレ! なんかこの辺一帯やばい臭いがします。 うぅ・・・気分が悪くなってきました。 しかし気分が悪いのは私だけではないようです。 周りの人も臭いとか気持ち悪いとかホットケーキと私を見ながら口々にいいます。 これはマジやばいです。 なんか意識が遠く・・・。 このまま死んだら、きっと新聞の一面で
正露丸入りホットケーキが生徒を毒殺
とかになるんだろうなぁ。意味不明な見出しだな。 その後、誰かが教師に告げたのか、即刻うちの班の調理は中止され、首謀者とされた私とO倉は職員室行き。 そして後々に語り継がれるであろう毒ガス事件。 そう、今O倉はあの事件の焼き直しをしようとしているのだ。 ということをO倉がキッチンに行ってる間に部長に話してました(T内は知ってる O倉がすぐ出てこないところを見ると、どうやらホットケーキミックスはあったようです。 私達はなにかとホットケーキを作るので、あるとは思ったのですが・・・。 まあO倉のやりたいことは分かりますよ。 おそらくは2つホットケーキを作ってきて、どちらかに正露丸を混入。 あたらなかった方が絵里ちゃんをゲットする。 ってやつでしょう。 「ほらほら、できたよ〜♪」 悪魔の笑みを浮かべた悪魔が入ってきました。 部長もT内もかわいそうに・・・。 あれっ? お皿には手のひら大のホットケーキが3つ・・・。 なんで3つ・・・? 「O倉・・・一個多いぞ」 「いや、raymayだけ仲間はずれは悪いと思ってさ、3つにしといた」 変なとこに気を回さないでください。 「いうまでもないが、正露丸入りのを食べたやつは負けだ。当然この3つのうち2つに正露丸が入っている」 うわ〜い♪高確率〜☆ ジャンケンで順番を決め、T内、私、部長・・・となりました。 O倉はいっぺんに食べるより順番の方が面白いとかいうんですよねぇ・・・。 ホットケーキは縦に積まれてるので、どれが正露丸入りかは臭いでは判断がつけづらいです。 そしてT内が選んだのは一番上のやつ。 「うわ〜食いたくねぇ・・・」 そりゃ誰だって食べたくありませんよ・・・。 恐る恐るT内はホットケーキを口に運びます。 ぱくっ も・・ぐ・・・も・・・ぐ・・・ 「・・・あれっ?これあたりだ!」 煤i゜□゜)えぇ!? なんてラッキーボーイなんでしょう・・・。 「やったー!俺はやったぞー!!」 T内ははしゃぎまくりですよ・・・彼女いるのに・・・ そして部長は落ち込みまくり・・・。 私としては食べなくてよかったです。どうせ勝ってもメリットがないんですから、やらなくてよかったですw 「さあ、次はraymayだったな」 煤i゜□゜)えぇぇぇぇぇぇ!? 「何驚いてるんだ。俺は当たりがでたら終わりだなんて一言も言ってないぞ」 「いや、でも本来の目的は果たせたわけで・・・」 「俺の目的はまだ果たされていないぞ♪」 っていうかもう100%正露丸入りじゃないですかー!! 「ふふふ、物事は数字だけじゃ決まらないものだよ」 こればかりは数字で決まると思います。 この後どうなったかは想像にお任せします。 一つ言わせてもらえば 筆舌に尽くしがたいお味でした。 もうあれは珍味というか絶味です。 この世で一番死に近い味だと思います。 正露丸味のうまい棒とか出ないのかなぁ・・・ そうして私達の夜は終わったのでした・・。 <閑話休題> ふへーwやっと終わりましたよ ながかったですねぇ、合コン編。 まあ半分は合コンとまるで関係ないんですけどね。 残りの半分は正露丸とか正露丸とか正露丸とか・・・(涙
投稿日:2004年03月09日 (火) 20時13分
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