No.1040 宇宙やばい その2 投稿者:安藤@H 投稿日:2012年01月16日 (月) 23時17分 [ 返信] |
<ΔQ・ΔP+σ(Q)・ΔP+σ(P)・ΔQ≧h/4π>
現代物理学の基礎の基礎である、ハイゼンベルグの不等式に対して、名古屋大学の小澤教授らによって修正され、さらに厳密に「小澤の不等式」という理論として提唱されていたものが、今日、実験的にも検証できたというニュースが流れた。
まさに、森田洋平君が関わっている世界なのだけど、僕も、かつて「場の理論」や「量子情報理論」を勉強したことがあるので、どうしても、刮目してしまう。
現代物理学では、研究者のほとんどが信じて疑わなかった、アインシュタインの相対性理論における光速度不変原理と、ハイゼンベルグの不確定性原理が、この一年の間に次々と修正を迫られているというのは、驚くべきことだ。
ハイゼンベルグは、不確定性原理でノーベル賞を受賞しているので、この成果は、理論と実験が揃ったことで、ノーベル賞級の成果であろう。
その成果に、日本人の研究者が関わっている事は実に誇らしい。
これらの成果に対し、いったい何が嬉しいの?私達にどんな影響があるの?
と問われれば、今まで想像も出来なかった未来が現実のものになるかもしれないと言っておきましょうw
僕的にはロマン感じまくりなので、思わず書き込みしてしまいましたが、お許しを。
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No.1041 投稿者:津野@N 投稿日:2012年01月17日 (火) 19時53分 |
私、偶然ハヤブサが小鳥を狩る場面に出くわして以来のファンでNHKの動物番組なんかの ハヤブサは見逃しません
ハヤブサ類はこれまでワシタカ目の一部に分類されていました。ところが遺伝子研究の 結果、ワシタカとは全然縁の遠いオウムの仲間から進化して、小動物の捕食に適応して いった結果、姿形がタカに似てしまったんだそうな。むしろスズメやカラスの方が タカよりはハヤブサに近縁だそうな
昨年後半の報道に僕的には「ヘエーッ?!!」だったので思わず書き込みして しまいましたが、お許しを
安藤君、ハイゼンベルグも小澤僕にはチンプンカンプンです 「今まで想像も出来なかった未来」をもっと噛み砕いて教えておくれ!
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No.1042 投稿者:安藤@H 投稿日:2012年01月17日 (火) 21時54分 |
まず、素粒子という物質の根源の世界の観測精度が上がることによって、今までその検出に難点があった重力波が検出されます。 ↓ 重力波が検出されると、重力の制御に関わる理論が発展します。 ↓ 重力の制御に関わる理論が発展すると、宇宙戦艦ヤマトが建造可能になります。 ↓ 我々は、重力の井戸から抜け出し、大宇宙に船出することが可能になります。 ↓ どうですか?わくわくしませんか?w
あっ、でもこれって想像してた未来かもね
それ以外にも、スーパーコンピュータから我々が普段使っているPCまで、フォンノイマン型コンピュータと言われる方式の計算速度の限界を、量子コンピュータが飛躍的に高速化させる技術の実現にに応用されるであろう。
たぶん、BBS見てないかもしれないけど、森田君の降臨もキボンヌ。 Facebook,Twitterでは、ご活躍のようです。
※宇宙戦艦ヤマトの例えは、半分冗談ですが、「ある男」のアイデア
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No.1045 私にも数式の意味がさっぱりわからん 投稿者:濱松 投稿日:2012年01月17日 (火) 23時04分 |
津野君と同じで数式の意味は全くわかりません。 今回のことで話が出ていた中性子の二種類のスピンと言うことはどういうことなの? 医学領域でもスピンと言うことがしばしば出てくるのはMRIの原理だったよね。 強磁界の中での水素のスピン云々だったよね。 物理が苦手な私にとってはなかなか理解しがたいことだったので、大まかなこととしてしか考えてなかった。 けれど今回のことも直接的に測定と言うよりは、中性子のスピンの測定と言うことを介して、二次的に精密な測定手法の確定に持って行って、証明したと言うこと? 理論はさっぱりわからんけれど、直接的な証明ではなく、別の原理を使って、ある理論の整合性を証明すると言う方法を数学、理論物理の世界を描いたドキュメンタリーなどで見たけれど、そのような感じを受けたなあ。 なんかうまく説明できん。 けれど重力に関しての解明が進めばその制御に必ず成功するだろう。そうなればそれこそ子供の頃からSFで読んできた、高加速、高減速も可能になって、重力のそこからの脱出が容易になるのだろうね。ブラックホールの構造の解明、ホワイトホールなどもこともわかるのかなあ。 自分に生きているうちには出来ないかもしれないが、何かわくわくする。
生物の世界の分類に遺伝子を元にした分類が用いられていて、単に表現形から(見た目から)ではわからなかった色々なおもしろいことがわかってきてますね。進化の系統樹もかけているし。 高知県では決して珍しいものではなかったATL(成人T細胞白血病)の遺伝子型でアジア人の地理学的な移動がわかったりもするしねえ。大昔にはそれこそ肉食のオウムが居たりして。それからハヤブサにつながっていたりして。 やっぱりどっちかというとこっちの方が自分にとっても取っつきやすい。
今電子の動きを主体としたPC含めた機械を使ってますが、導電体の中での電子の移動速度には当然限界があるわけで、光の方がもっと早いのは当たり前で、電話線を用いたものより光の方が遙かにはやく、大量の情報が送れると言うことは既に我々も現状としては認識できているわけで、電子以上の速度で移動が可能なものを制御できればもっと計算速度が上がって大量にさばくことが出来るものを使えればそれはすごいことだよね。そこに行き着くのかな? ねえ、安藤君、洋平君。
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No.1046 投稿者:安藤@H 投稿日:2012年01月17日 (火) 23時19分 |
盛り上がってきましたね〜 続きは、来月の「ミサ」でかな
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No.1047 無謀にも式を説明してみた 投稿者:安藤@H 投稿日:2012年01月18日 (水) 12時23分 |
やはり、言いだしっぺなので、式の説明は、免れられないですよね。
例え話は、必ずしも真実と同じでは無いですが、なんとか、説明してみます。
例えば、若い女の子の身長と体重を知りたいとします。
女の子の体重を調べる方法を Q 女の子の身長を調べる方法を P
としましょう。
仮に、女の子の体重を聞いてから(Q)、身長を聞くこと(P)を、PQと書きます。 逆に、女の子の身長を聞いてから(P)、体重を聞くこと(Q)を、QPと書きます。
果たして、PQとQPから得られる結果は一致しているでしょうか。 否。
体重を先に聞いてしまおうものなら、怒って、身長なんか、まともに答えてくれないでしょう。 逆に、身長を先に聞いたら、何か事情があって聞いてるのだと思いつつ、体重はそうとうサバを読んででも答えてくれるかもしれません。 これは、質問の順番によって、女の子の感情へかく乱の度合いが変ってくるからです。
すなわち、PQ≠QP
これを不確定性原理と言います。
その、不一致の度合いを、定量的に記述すると、以下の不等式の様に書けます。
ΔQ・ΔP≧c ...@
c:定数 ΔQ:体重を聞いた時の答えのブレ ΔP:身長を聞いた時の答えのブレ
です。
@式では、体重を正確に聞き出そうとすればするほど(ΔQ→0)、身長に対するまともな答えが期待できなくなる(ΔP→∞)ことを表現してます。(逆も)
量子力学でも同じように、位置の観測をQ、運動量の観測をPとすると、どうしても免れない測定のぶれ(ΔQ、ΔP)の関係を表したのが、以下の「ハイゼンベルグの不等式」です。
ΔQ・ΔP≧h/4π
h:プランク定数 π:円周率
量子力学の世界では、PQ≠QPな関係を、「ハイゼンベルグの不確定性原理」と言います。 さて、ここからが本番です。
今、身長と体重を同時に測定する計測器があったとします。 我々の日常生活のようなマクロなレベルでは、この計測器に女の子が乗れば、正確に、身長と体重が計測されます。 サバを読む余地はありません。
しかし、量子力学が扱っているミクロ(最近ではナノというのが一般的?)なレベルでは、@が成り立つ限り、こうはなりません。
まず、体重と身長の計測器のメーターは、両方ともぶれ続け、正確に求まりません。
体重のブレを抑えようと、装置を調整すると、身長のメーターがさらにぶれます。 体重のブレをゼロにしようものなら、身長が振り切ってしまい、測定不能になってしまいます。
あたかも、正確な体重がわかってくるに従って、女の子の心が動揺し、それに応じて、体重に応じた適正身長の値を示してしまうような動きをします。 精神の動揺を検知して、女の子の望む理想体重と身長に見合うように、身長の測定結果が変ってきてしまうのです。
しか〜し!
ある見逃していた要素を加味したのが以下の考え方です。
恐らく、このぶれ方は、女の子によって、違うであろうと。 別に、体重なんか気にしないわ、という子もいるだろうし、ナーバスな子も多いでしょう。
女の子ごとの体重と身長に対する感応度のちがいから生じる標準的なブレを、それぞれ、σ(Q)とσ(P)と表記します。 併せて、計測器自体が持つブレの度合いを、体重の分:ΔQ、身長の分:ΔPで表します。
この時、@を修正した形で、以下の関係式が成り立つのがわかったという事です。
ΔQ・ΔP+σ(Q)・ΔP+σ(P)・ΔQ≧c ・・・A
各項は、非負です。 @の左辺と、Aの第一項は同じです。
A式の注目すべき点は、
@式なら、ΔQ→0、なら、ΔP→∞ となり、ブレがゼロの測定はできないと今まで思われてたのですが、 A式なら、ΔQ→0で、第一項と第三項は0に限りなく近づいても、第二項が残って不等式を満たすので、ΔPを有限にでき、ブレが限りなくゼロに近いQを測定できるということになります。
すなわち、体重計のブレを限りなくゼロに近づけても、身長のブレは、ある一定の範囲でぶれるだけで、振り切ることがなくなります。 ゆえに、一方を正確に計測できることになります。
量子力学において、位置の観測:Qと運動量の観測:Pに対して、その関係をさらに精度を上げた式が、以下の「小澤の不等式」です。
ΔQ・ΔP+σ(Q)・ΔP+σ(P)・ΔQ≧h/4π
この不等式が、理論と実験で証明されたわけです。
すなわち、測定のブレ「ΔQとΔP」と、粒子自体が自然にもつブレ「σ(Q)とσ(P)」が、今まで同一視されていたのを、分解したということですね。
今まで、ミクロ(ナノ)な世界では、測定に限界があると思ってたのに、より精度の高い測定が可能という事が証明されたのです。 じゃ、A式を満たすように条件を整えて、精度をを上げるとどうなるか!
今まで観測できなかったものが観測できるようになるかもしれないという事です。 たとえば重力のような。
このたとえ話は、我ながら、良くできたと思ってるんだけど、心得のある人の意見を聞きたいな。
ちなみに、「ハイゼンベルグの不確定性原理」自体が否定されたわけではなく、「ハイゼンベルグの不等式」が修正されたということです。 誤解の無いようお願いします。
特殊な記号を使ったので、Macで見てる方は文字化けして、見づらいかもしれませんがお許しを。
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No.1048 投稿者:津野@N 投稿日:2012年01月18日 (水) 18時10分 |
やわらかく噛み砕いた解説ありがとう
三度読み返しましたが、どの道、心得のない者にはちょっとなあ 文章後半の「すなわち、・・・」からはきっと忘れず覚えておきます
いつの日か、誰にもわかりやすいとんでもない技術革新とか大解明があって ああ、あの時の小澤の不等式の向こうにこれがあったんだなってなればいいね
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