<大吟醸より、普通の土佐鶴純米のぬる燗が旨い季節>
金曜日である。いつもの呑兵衛と土佐酒蔵でミサである。
今日は、どうしても注文してみたかったメニューがあった。 金本君が言っていた、鰹茶漬けである。 ☞No.976
以前、土佐酒蔵で食べたことが有ったような、無かったような。 もしかしたら、いつぞや高知の明神丸で食べた時の事を、混同していたのかもしれない。 メニューを探しても、ざっと見で、それらしいものがないのである。
大将に聞いてみた。 「鰹茶漬けあります?」
「できますよ!」
(できますということは...もしかして裏メニューだったのか?) なんて思ってたら、
「金本さんがよく注文してくれます。」 「金本さんは、鰹茶漬けだけを食べに来たことがありますよ。」 「金本スペシャルです。」 と大将。
「鰹茶漬けだけ食べにって!?...金本スペシャル!?...絶句...」
もしかして、「鰹茶漬け」は、金本君のリクエストで成立していたメニュー? 金本君って相当筋金入りの土佐酒蔵フリークですなw
「鰹の茶漬け」というのは、その名の通り、ご飯が隠れるように、生鰹のスライスをびっしり敷いて、その上から熱い出し汁をかけた茶漬けである。 確かに、食べごたえもあって、これがまた旨いのだ。
しか〜し!
実は、わたくし、丁度、☞No.977を書いた翌日、幻の「カマスの姿寿司」に巡り合えていたのだ。 大将が、「今日は仕込んでますよ」ということだったので、即注文。 しかも、全く予想もしてなかったのだが、帰る時、私と、一緒に居た社員の二人分、「カマスの姿寿司」を折詰にしてくれて、お土産としていただいたのであった。 感激である。
恐らく、仕込んだはいいものの、一般的にあまり知られていないので、結局メニューに出しても、客に勧めても、なかなか、注文されないようである。 なので、手間もかかる割には人気が無いので、あまり乗り気がしないにも関わらず、私が騒いでたので、好意で仕込んでくれていたのだろう。 ありがたい話である。 ちょっと、自慢w
そんなこんなで、いつもの様に、だらだら呑んでると、珍しく、9時過ぎてから、客が増え始め、ほぼ満員。 そんな中、小上がり席の客の一団と、カウンターに居た客の一団が、突然騒がしくなった。
五月蠅いな〜、と思っていたら、
「向陽のそ〜ら〜♪」 の一節とともに、 「フレー、フレー、土佐高!」
と聞こえて来たではないか。
当然、居てもたってもいられず、私も乱入したわけだが、 どうやら、38回生の方と、56回生が、たまたま、近くに座っていた者同士、土佐高だと知るに至ったらしい。
38回生の方は、他の仲間よりも先に、その後すぐ、お帰りになったのだが、 「41回生の黒鉄ヒロシさんが、年代的に近いですよね」 って聞くと、 「あいつの実家は、司牡丹で、俺が、可愛がってやっていたんだが、4年在籍したんで、本当は40回生なんだけど41回生なんだ。」 って仰っていた。
盛り上げていた56回生は、「豊永君」と言って、ブラバンだったそうだ。 「大石って知ってる?」 って聞いたら、もちろん、知っていて、 「大石 浩さん、ブラバンの部長でした」と。 「東條さんも」 だってさ。
「こういう出会いがうれしいんです」 みたいな事言われて、抱擁されてしまったw
確かに、時空を超えた出会いが土佐酒蔵にはあって、それが病みつきになる。 土佐酒蔵交遊録8 No,491 土佐酒蔵交遊録13 No.675
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