No.797 直ちには 投稿者:尾木好文 投稿日:2011年03月24日 (木) 23時35分 [ 返信] |
みなさんがうさんくさく思っている「直ちには」についてちょっと考えてみ ました。前回の投稿は「直ちには」=「短期被曝」という観点で書きました が、長期被曝についても「直ちには」が当てはまる面がありました。
前もちょっと書きましたけど放射線被曝による発癌等健康面の影響は 確率的な側面が非常に大きいのですが、それ以上に個人差がものすご く大きく被爆が発癌するまでの年数はものすごく差があると思われます。
大人の場合は今回の被曝が原因で癌になってもそれは10年、20年 の単位でずっと将来の話と思われます。ですからよっぽどひどいことにな らなかったら、統計上にゆがみに吸収されてしまい今回の事件と因果関 係が立証できない可能性が大きいのです。
ところが今回の飲料水の騒ぎでニュースを見ていてはっと思ったのが、 乳児の被曝です。一般に若い細胞の方が放射線に弱く症状も早く出ま す。安藤君が書いてあるとおり、チェルノブイリでは事故の4年後くらい から、周辺地域の子供たちに甲状腺癌が急増したそうです。
ソ連では結局うやむやですまされているようですけど、おそらく日本で 同じことが起こると因果関係が立証されしまうでしょう。となると裁判に 負けて莫大な補償をしなくていけなくなるので、乳児の被爆は必死に なってさけようとしたのでは?という可能性が否定できません。これはさ すがに深読みであって欲しいと思いますけどね。
今日テレビを見ていると、学者のみなさんが「直ちには影響がない」を 連発してる中で、ひとり「どんなに少なくても発癌の可能性は0ではない ですが、」とはっきりホントにことを言う人がいてどうなるかはらはらした のですけど、その方は不安を煽る訳でもなくことさら安全を必要以上に 強調する訳でもなく淡々と説明していました。
嘘を言っていない分だけ不自然さがなく「直ちには」も使わなかったの で逆に安心して冷静に聞ける気がしました。みんなが求めてる説明とい うのはあんな感じなんだろうと思いました。
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No.800 茹であがらずに生き残るためのその4 投稿者:安藤@H  投稿日:2011年03月25日 (金) 17時38分 |
<どこかで聞いたような...>
1970年 政府:「有機水銀は、直ちに人体に影響はない」
→2004年「メンゴメンゴ、やっぱ死ぬわ」 1980年 政府:「アスベストは、直ちに人体に影響はない」
→2005年「メンゴメンゴ、やっぱ死ぬわ」 2011年 政府:「放射能は、直ちに人体に影響はない」 ←今ココ
→201X年「メンゴメンゴ、やっぱ死ぬわ」
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No.802 ついでにもうちょっと 投稿者:尾木好文 投稿日:2011年03月26日 (土) 00時33分 |
先日作業員が被曝という事故がありましたけれどあれも非常に不可 解な事故です。というのは作業員がそれぞれ持っていた検出器が反応 したのにみんな故障だと思いこんだという説明がへんですよね。
おそらく作業手順には、それぞれ検出器を持ちそれが鳴ったら直ちに 作業を中止して交代すること、みたいなことが書かれているはずなんで すけど、3つとも故障だと思った上で作業を続行するというのは検出器 なしで作業してるのと同じですから明らかに作業手順に反してるはずな んですよねえ。
これを自分が学生だったときの実験に当てはめて考えると、やはり知 識が少なかった分だけ腰が引けていて一人目に警報が鳴った瞬間に3 人で飛び逃げてしまうと思います。作業員と逆に「一つ目の検出器が故 障してるのかもしれないから後の二つが鳴るか確かめてこい」ぐらい言 われかねない状態だったと思います。
確かに実験を早く終わらせるために適当なことをする奴はたくさんいま し、知識が少ないのでいい加減なことして大変な事態を引き起こしかね ない奴もいましたけど(東海村の臨界事故はこのパターンです)、すでに 放射性物質が飛散している中でそんなのんきな人もいないと思われる のでやはり非常に不自然です。
そうやって考えるともうわかってて踏みとどまって作業したのではない かと思われます。一定量被曝してしまうとそれ以降の作業に参加でき なくなるから被曝したなら作業は終わらせておいて、といわれたのがホ ントの話じゃないかと思っています。そして足のベータ線熱傷は全く予 想外のことじゃないかな。
こうして考えると作業員の行動や発表の仕方も納得がいくのですけど、 これが下請けに対する無理な命令とかパワハラとか、作業員はだまさ れていたとかひどい話じゃなかったらいいのにと思います。
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