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人はなぜ変化を認識できないのでしょうか? - 匿名人はなぜ変化を認識できないのでしょうか?2020年02月24日 (月) 19時16分 No.4615
Re.人はなぜ変化を認識できないのでしょうか? - ひろ一部もしくは全部を常なるものだと思ってしまうからだと思います。
隅々まで相互作用をしているという事を忘れてしまうと、どこかに常なるものを錯覚として作り出してしまいます。
その錯覚が事実だと思い込んでしまい、物事をありのままに見る事が出来ず変化を認識できなくなるのでしょう。2020年02月26日 (水) 15時24分 No.4622
こんにちは。
人はなぜ変化を認識できないのか?という質問ですが、
結論からいうと、「生命体は変化を認識できないように出来ている(常住だと誤認してしまう)から」ということになると思います。
だから、お互いに、変化を認識できるように修行に励みましょう!というのが結論です。
ちょっと長くなりそうですが、説明してみます。
(ほぼ自分の勉強のためです。すいません・・・)
まず、八正道の1番目の正見と2番目の正思惟は、仏法の戒・定・慧の三学の中の慧に属する項目で、特に「正見」は、現象を正しく認識するという出発点でもあるため、八正道の中でも重要な項目だと思われます。
八正道の中で、三学の戒に属する項目は、3番目の正語と4番目の正業、5番目の正命で、定に当たる部分が、6番目の正精進、7番目の正定、8番目の正念になります。
この八正道(戒・定・慧)を回転させながら、邪見を正見に変えていく(=智慧を育てていく)ことが仏道だと言ってもよいと思います。
では、我々凡夫は六根から入る感覚刺激(=現象〈行:サンカーラ〉)をどのように認識(誤認)しているのかというと、3つの段階があり、その段階それぞれに誤認(顛倒)のされ方には、4種類あるとされています。
第1段階:「概念」の領域での顛倒
第2段階:「心」の領域での顛倒
第3段階:「見解」の領域での顛倒
この段階が1~3になるほど、誤認(邪見)のレベルが上がっていきます(重症になります)。
第1段階で鼻水、第2段階で熱発、第3段階で肺炎をこじらせるといったイメージでしょうか。
そして、これら3段階それぞれに
・常(永遠不変に在る)
・楽(価値がある)
・我(我が在る、実態が在る)
・浄(自身は清らかである)
という4種類の誤認(顛倒)が生命体には発生します。
例えは、第3段階の見解の顛倒を例に挙げると、
(我の永遠不滅たる清浄な)魂は、(価値ある)念仏やマントラを唱えることで、(永遠不滅の)神の世界へ、大いなる神様が連れて行ってくれると信じている。等々。
このような見解の顛倒は、預流果を得ることによって消失します。つまり、疑・戒禁守・有身見の三つの煩悩が消失するため、邪見が大幅に減り、正見に近づくということです。
そして、修行を続けていき、現象(行:サンカーラ)の滅を捉える体験をして、
常 → 諸行無常だと発見し、
楽 → 一切行苦だと発見し、
我 → 諸法無我だと発見し、
浄 → 自身は不浄である
と再認識するまでは、
やはり、「お互いに仏道修行をがんばりましょう」ということになるのだと思います。
長々と申し訳ありませんでした。
参考になれば幸いです。
2020年03月27日 (金) 12時38分 No.4664