| [117] 七部さんへのお返事 |
- てらさき雄介 - 2009年01月06日 (火) 21時05分
七部さん、書き込みありがとうございます。政令市移行は、相模原の将来にとって重要なことです。だからこそ、ご意見いただき嬉しく思います。
@についてですが、その文言には誇張があると率直に感じます。「議会として適切と判断した」が適当であったでしょう。「市民」という言葉を使うことによって、何か安心してしまう政治・行政の世界の遺物です。
移行のメリットとデメリットですが、これは移行後に県より委譲された仕事をどう行うか、また政令市になったという事実そのものをどう活かすかにかかっています。
現に過去政令市に移行した市でも、私から見て、上手くいっている市と仕事もあれば、そうでないところもあります。これは反対派の方がいうような‘都市基盤’の差ではなく、市役所の経営能力に多くがかかっています。
今の相模原市役所が政令市として十分な能力があるかと言えば、印象としては7割方かなと思いますが、一方では県の方が優れているかと言えばそうでもありません。現に児童相談所をはじめいくつかの仕事については、市役所の方が上手く出来ると考えています。経過措置は必要ですが。
それ以外のデメリットとしては、県から移る借金を負担することです。これは事実市民の負担になります。一方負担の規模については、かなり複雑な方程式によってしか解説できませんし、また今後の市政運営の在り方によっても金額が変化するため、人によって試算と解釈が違っております。
私は市役所の試算より厳しく見積もっており、約500億円の負担となります。しかし相模原市の一般会計予算は年間2000億円です。この規模をもってすれば、長くても7、8年でクリアできる数字と考えます。
小田急多摩線の延伸や、新交通システム、更には津久井広域道路などを見直せば、この何倍もの税金が浮いてくるわけですから、大規模事業を再検討すればいいことです。しかし負担であることは変わらないので、ここは市民として覚悟する必要はあります。
徹夜議会になったことは、単に議会の悪習であります。夜になったら一度閉会して、また翌日開催するのが一般の常識ですが、議会独特の会期というものに左右されてしまっています。
徹夜議会をネットの録画で見ましたが、内容はともかく真剣さは伝わってきました。こういう議員同士の議論を、普段からしていくことが大切ですし、政令市移行についても駆け込みのようではなく、まさに日々市民に見える形で議論していくべきです。
さてこの議会の採決もそうでしたが、議員にとって最後は「賛成」か「反対」のどちらかしかありません。「退席」とは「採決放棄」ですので、私は政治家が採るべき態度ではないと考えます。
今現実に市民のなかに、「賛成」と「反対」がいるなかで(と言っても双方足してもそんなに多い割合ではありませんが)、どちらかに決めるということは、現場の市議たちにとって厳しい選択かもしれません。まあそれが仕事ですから同情はしませんが。
私自身についてですが、この1年ほどの議論のなかで、新たな発見もありました。メリットについても、デメリットについてもです。その上でいまだ、「相模原市は政令市になった方がいい」という判断は変わりません。
県議会としても、3月に正式に賛否が問われることになります。「賛成」する立場で、多くの議員と議論してまいります。あわせてですが、賛否より大切な移行後のことについては、現在も含めて日々考えてまいりますし、行政にも働きかけていきます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
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