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『題詠』短歌投稿掲示板

題詠専用の短歌投稿掲示板です。
お題は毎週月曜日午前0:00頃この掲示板で発表いたします。
管理人:黒路よしひろ

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[610] 題名:★前回の投稿作品★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/08/07(月) 00:01

前回のお題『昆虫』に、みなさまから投稿していただいた作品です。
Yahoo!トピック終了にともない、これからはこちらで投稿作品の発表をさせていただきますね。

★前回の投稿作品★
お題『昆虫』(敬称略)

沙羅

七日間の役目を終えて死んだ蝉礼儀正しく足を畳んで

-------------------------------------
夕夏

しょくりょうのふそくのじたいこんちゅうしょくでといいつつむしむしのいき

-------------------------------------
さくら

炎天にみみず這いでてのたくればその真裸に寒気だつなり

恍惚の交尾の果てに食われゆく雄かまきりのひと夏の恋

天井に白き灯蛾のとびかいて闇に潜めるエドガア・アラン・ポウ

ようやくに黒き揚羽のとび去れば空はふたたび青き夏ぞら

-------------------------------------
六九郎

大切にカゴに守られ餌舐めるクワガタムシをゴキブリが見る

ゴキブリの命をかけたかけっこをカゴの中からクワガタが見る

一匹の地を這う虫をわれが見るそれを上から誰か見ており

道行かばそこらかしこに蟻地獄穴を開けおりゆめ落ちるまじ

一寸の虫にも父と母のあり踏んではならず五分の魂

蚊柱の中に向かって飛び込まん命のダンスともに踊らん

もし明日ザムザのように変わり身し虫となったら虫の歌詠む

-------------------------------------


生きるとは弱肉強食世の習い今を謳歌し産め産め卵

八日目の蝉と万年目の亀とどちらが幸せだったのだろう

トンボにもセミにも人気落ちるけどイナゴ、コオロギもうすぐ主役

-------------------------------------


[609] 題名:★お題は『学校』★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/08/07(月) 00:00

★今回のお題は『学校』、期限は八月二十日(日)です★

「校庭」「プール」など、学校という言葉から連想するものなら何でもけっこうです。
お題の言葉を含んでいなくても構いません。

題詠の期間は一つのお題につき二週間です。
みなさんが気持ちよく参加できるよう、どうぞ、ご協力のほどをよろしくお願いしますねm(_ _)m


[608] 題名:黒路様、添削ありがとうございます。 名前:英 投稿日: 2023/08/06(日) 09:14

生きるとは弱肉強食世の習い今を謳歌し産め産め卵

八日目の蝉と万年目の亀とどちらが幸せだったのだろう

トンボにもセミにも人気落ちるけどイナゴ、コオロギもうすぐ主役


[607] 題名:昆虫 名前:六九郎 投稿日: 2023/08/05(土) 23:38

大切にカゴに守られ餌舐めるクワガタムシをゴキブリが見る

ゴキブリの命をかけたかけっこをカゴの中からクワガタが見る

一匹の地を這う虫をわれが見るそれを上から誰か見ており

道行かばそこらかしこに蟻地獄穴を開けおりゆめ落ちるまじ

一寸の虫にも父と母のあり踏んではならず五分の魂

蚊柱の中に向かって飛び込まん命のダンスともに踊らん

もし明日ザムザのように変わり身し虫となったら虫の歌詠む


[606] 題名:題名 昆虫 名前 さくら 名前:さくら 投稿日: 2023/08/05(土) 10:30

炎天にみみず這いでてのたくればその真裸に寒気だつなり

恍惚の交尾の果てに食われゆく雄かまきりのひと夏の恋

天井に白き灯蛾のとびかいて闇に潜めるエドガア・アラン・ポウ

ようやくに黒き揚羽のとび去れば空はふたたび青き夏ぞら


[605] 題名:昆虫 名前:夕夏 投稿日: 2023/08/05(土) 04:26

しょくりょうのふそくのじたいこんちゅうしょくでといいつつむしむしのいき


[604] 題名:『昆虫』 名前:沙羅 投稿日: 2023/07/30(日) 21:42

七日間の役目を終えて死んだ蝉礼儀正しく足を畳んで


[603] 題名:英さん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/07/29(土) 23:28

いや〜〜、七月も終わりに近づいて、ますます暑さが増してきたこの頃ですね^^;
夏は暑さのせいで、仕事をしていても他の季節の倍疲れるように感じます(笑)

さてさて、そんな夏真っ盛りの休日に、今夜もまたこちらのみなさんの歌に感想など書かせてもらいながら、日々のすさんだこころの癒しにしたく思います。

>餌用に育てられたるヒメダカの一途に泳ぐその愛らしさ

うんうん、英さんのこの歌も、餌用に育てられているヒメダカを詠って、少し切ないその愛らしさが魅力の一首ですよね。

ヒメダカは、メダカの改良品種だそうですね。
この歌のように他の魚や甲殻類の食用にされたり、あるいは実験用に育てられることもあるそうで、考えてみればかなり悲しい生き物ですよね。
こういう小さな命に向き合うときに、その人間の“優しさ”というものは表面に出てくるのだとも思います。

そうですね、そんなヒメダカの、それでも愛らしく泳ぐさまを詠って魅力ある一首ですし、この歌についてもほんとにこままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
どんな思惑を持って生み出されたとしても、生きている限りは精一杯にその〈命〉を泳ぎ切ってほしいものです。

ただまあ、「愛らしさ」と言ってしまうと作者の心情を出し過ぎなようにも感じてしまうので…

餌用に育てられたるヒメダカの一途に泳ぐ水槽の夏

うん、ここはたとえばこんな感じとかでさらりと詠って、「愛らしい」部分は読み手それぞれの感性で感じ取ってもらうのもひとつの手かも^^
上の句の「餌用に育てられたる」という部分だけで、悲しい愛しさは充分に歌の中に生まれてくると思いますので。

でもほんと、ヒメダカのその愛らしく泳ぐさまが目に浮かんでくる魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>血が騒ぐこの感覚は何だろう転がり行くも吉兆どちら

こちらの歌も、血の騒ぐような感覚を通して自身の生を歌に表現したほんとに素敵な内容の一首ですよね。
人生は平穏が一番と考える人も多くいますが、僕などは常に変化がないと飽きてしまう人間なので、トラブルなども案外嫌いではなかったりします。
まさに、躓いて転がった先に、“吉”が待っていることもあるのが人生の面白さですから。

そうですね、そんな吉兆を予感するかのような「血の騒ぎ」を感じ取った作者の姿が歌に浮かび上がってくる魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
「血が騒ぐ」その感覚こそが、人が生きている〈証〉なのです。

ただまあ、助詞が「が」だと初句が重くなり過ぎるような印象は受けるので…

血の騒ぐこの感覚は何だろう転がり行くも吉兆どちら

うん、ここはこんな感じで「の」で滑らかに後に続けたほうが、歌としての「調べ(リズム)」も良くなっていいかも^^
こうすることで、「血」という言葉の重さも和らいで、読み手が一首の中に入って行きやすくなるようにも思いますので。

でもほんと、下の句の言い回しも詩的で面白い魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>初山の赤いハンコウおでこにポン泣こか笑おか見る親の顔

うんうん、こちらの歌も、おでこに「初山」の判子を押された赤子の、その戸惑うさまが目に浮かんでくるように微笑ましい内容の一首ですよね。

「初山」の判子は、埼玉県の前玉神社で子供の健やかな成長を願って、赤子のおでこに判子を押す伝統行事なのだそうですね。
おでこに「初山」の判子を押してもらうことで、富士山に登ったのとおなじ御利益があるのだとか…

そうですね、そんな作者の地元?の神社ゆかりの伝統行事を詠って赤子の戸惑いを表現した微笑ましい一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
土地誉めや神祝いの呪力も感じ取れて、赤子の成長を願う両親の〈愛〉が一首を包み込みます。

ただまあ、「初山」の行事を知らない人には少し分かりにくい歌のようにも感じるので…

「初山」の赤いハンコウおでこにポン泣こか笑おか見る親の顔

うん、ここはこんな感じで「初山」を鉤括弧で区分しておくことで、「初山」の文字が書かれた判子だとより分かりやすくなるのではないでしょうか^^
こうすことで、歌の中の表記的なアクセントにもなって、一首がさらに引き立つようにも感じますので。

でもほんと、「ハンコウ」や「ぽん」の言い回しも面白い楽しい雰囲気の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)

ではでは、倒れそうなほどの暑さが続きますが、英さんも熱中症に気をつけて素敵な休日(僕は明日も仕事ですが^^;)をお過ごしくださいね〜〜
今夜もこの辺で♪


[602] 題名:磯さん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/07/24(月) 00:03

いや〜〜、とうとう梅雨も終わって、焼けるように暑い夏がやってきましたね^^;
僕はうっかりと仕事で腕を変な形で日焼けしてしまって、しばらく半袖の服を着れなくなってしまいました。
まあ、マスクは外していたので、顔が無事だったのが救いです(笑)

さてさて、磯さんの歌は挨拶歌で今回の題詠ではありません(題詠の投稿歌一覧にも掲載しないでおきますね^^)が、せっかくなので少しだけ感想などを…

>名前など仮の世なれど名乗らずば名乗りもうそう佐藤慈照と申す

うんうん、ひさしぶりの「磯さん節」の楽しい歌をあがとうございますね^^
たとえば、ネットの世界も“仮の世”ですが、そこで使用する名前はネット世界で出会った人にとっては本名以上に重要な意味を持つ「名前」なのかも知れませんね。
今回、ひさしぶりに掲示板に「磯さん」のお名前を見て、いろいろな過去の出来事が蘇ってくるのを感じました(笑)

「佐藤慈照」さんというのは、磯さんの法名(僧名)でしょうか。
仏の道から見れば、ネット世界だけでなく生を受けたこの現実の世界そのものが一時の仮の世とも言えそうですね。
あるいはこの歌もそういう意味の歌なのかも。

本名とハンドルネーム、法名、筆名、偽名…
世界には、ときに本名さえ持たない人や本名を名乗れない人も居て、仮の名前名乗る場所が仮の世界なのか、仮の世界で名乗るのが仮の名前なのか…
禅問答のように、この歌は問い掛けてもきます。



>木々の名草花の名勝手につけられ花咲かす真この世は美しい

うんうん、まさに「桜の花はなんと呼ばれても美しい」ですね^^
木々や草花に限ったことではないですが、人間とは名付けずにはいられない生き物なのだと言えるほどに、この世のあらゆるものに名前が付けられ、そして誰かが勝手につけた名前で呼ばれて草花は今日も美しい花を咲かせます。

大切なことをひとりで成し遂げにゆくときのための名前があるの  穂村弘

磯さんの二首を読んでいて、ふと、穂村弘さんのこんな歌を思い出しました。
われわれ人間もまた、それぞれの名前を持ってこの美しい世界でひと夏を咲き誇りたいものです。



久ぶり名前名乗りて後残す生きおることに感謝を申す

いやいや、ほんとうに^^
磯さんのことはどうされているのか気になっていましたので、こうやってひさしぶりにお名前と歌を残していってくださって、ありがとうございました!
生きている限り、おたがいどんどん年は取っていってしまいますが、生きていることにただ感謝して、これからも楽しく豊かな人生を送りたいものですね。

ではでは、今年の夏もほんとうに暑い日が続きますが、磯さんもどうぞ体調管理に気をつけてお過ごしくださいね〜〜
今夜もこの辺で♪


[601] 題名:★前回の投稿作品★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/07/24(月) 00:01

前回のお題『夏を感じる食べ物』に、みなさまから投稿していただいた作品です。
Yahoo!トピック終了にともない、これからはこちらで投稿作品の発表をさせていただきますね。

★前回の投稿作品★
お題『夏を感じる食べ物』(敬称略)

夕夏

ずるずるとすいたいそばやひやむぎにたいしてのびるそうめんうどん

むかしよりそばやひやむぎあじおちてあじよくなったそうめんうどん

-------------------------------------
六九郎

夏休み泳いだあとのカンロ飴プール帰りの空に入道

縁側でスイカの種を飛ばし合い下で蟻ども神輿を担ぐ

これまでは虫に食われてばかりなりこれから人が虫を食うなり

夏の宵軽き命でとぶ身かな生き血吸わねば子をなせぬとは

エアコンの効いた室内コンビニの冷やし中華をすする夏かな

-------------------------------------
さくら

朝トマト昼はかぼちゃかとうきびか夜は夜とて茄子の煮びたし

冷やっこ青じそ、しょうが、ねぎ、茗荷わが生まれ日のちょっと悲しも

チャンブル―はゴーヤに限るかきまぜて苦味たちくる沖縄の夏

みず玉と茶筅もようの揚げ茄子は真夏生まれのわたしのレシピ

-------------------------------------


[600] 題名:★お題は『昆虫』★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/07/24(月) 00:00

★今回のお題は『昆虫』、期限は八月六日(日)です★

「カブトムシ」「昆虫館」など、昆虫という言葉から連想するものなら何でもけっこうです。
お題の言葉を含んでいなくても構いません。

題詠の期間は一つのお題につき二週間です。
みなさんが気持ちよく参加できるよう、どうぞ、ご協力のほどをよろしくお願いしますねm(_ _)m


[599] 題名:黒路さま さくら 名前:さくら 投稿日: 2023/07/22(土) 12:39

エラーしました。二首目の「しょう」は、「しょうが」の間違えですので、訂正させてください。さくら


[598] 題名:題名 夏を感じる食べ物 名前 さくら  名前:さくら 投稿日: 2023/07/22(土) 09:16

朝トマト昼はかぼちゃかとうきびか夜は夜とて茄子の煮びたし

冷やっこ青じそ、しょう、ねぎ、茗荷わが生まれ日のちょっと悲しも

チャンブル―はゴーヤに限るかきまぜて苦味たちくる沖縄の夏

みず玉と茶筅もようの揚げ茄子は真夏生まれのわたしのレシピ


[597] 題名:夏を感じる食べ物 名前:六九郎 投稿日: 2023/07/21(金) 20:20

夏休み泳いだあとのカンロ飴プール帰りの空に入道

縁側でスイカの種を飛ばし合い下で蟻ども神輿を担ぐ

これまでは虫に食われてばかりなりこれから人が虫を食うなり

夏の宵軽き命でとぶ身かな生き血吸わねば子をなせぬとは

エアコンの効いた室内コンビニの冷やし中華をすする夏かな


[596] 題名:題名 黒路さまありがとうございました。名前 さくら 名前:さくら 投稿日: 2023/07/17(月) 11:17

お疲れのところ 温かいお言葉ありがとうございます。
お題「三角」には ほんとにびっくり、最後まで迷いに迷い「まあ、いいか」という思いで提出しました(笑)
一首目は、高みからの眺めなので「九階に三角、四角、六角の、、」と考えたのですが、また九階か、と止めました。
でも、「坂みちに、、、」も、あまりぴんとこないです。ごめんなさい。(笑)
螳螂の歌は、「の」を「が」に変えることで引き締まって感じられますね。かまきりは ほんとに三角の顔で、なかなか魅力がありますね。
最後の折鶴の歌ですが、ご丁寧にご高察くださってありがとうございます。とても勉強になりました。

これから益々暑くなることでしょう。黒路さんも、お疲れを溜めないようにお気をつけてお過ごしくださいませ。


[595] 題名:さくらさん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/07/16(日) 21:22

いや〜〜、七月も半ばになって、毎日ほんとに暑い日が続きますね^^;
数日前に今年初めて油蝉の鳴き声を聞いたと思っていたら、今日の夕方にはもう蜩も鳴き始めていました。
今年は暑くなるのが早かったので、涼しくなるのも早いといいのですが…

さてさて、そんな夏真っ盛りの七月の休日に、今夜もまたこちらのみなさんの歌に感想を書きながら、就寝までの豊かな時間としたく思います。

>見わたせば三角、四角、六角の屋根きらめいてさざ波のよう

うんうん、さくらさんのこの歌も、さまざまな形の屋根を通してそこにさざ波を感じ取った作者の感性がほんとに素敵な一首ですよね。
言葉では表現されていませんが、どこか「夏」を感じさせてくれる季節感も気持ちいいです。
どこか映画のワンシーンのような風景として目に浮かんでくる力を持った一首ですよね。

そうですね、そんなさざ波のような屋根の並ぶ風景が目に浮かんでくる一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
寄せては引いてゆく屋根のさざ波に、読み手のこころは〈歌の海〉へと連れ去られます。

ただまあ、初句で「見わたせば」と言ってしまうと少し説明っぽさが出てしまうので…

坂みちに三角、四角、六角の屋根きらめいてさざ波のよう

うん、ここはたとえばこんな感じとかでまとめみるのもひとつの手かも知れませんね^^
こうすることで、「見わたす」と言わずに“それ”を表現できるように思いますので。

でもほんと、街の風景のなかにさざ波を感じ取った作者の感性が見事な一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>花摘みてふりむき見れば螳螂の逆三角の顔の迫れり

こちらの歌も、花畑での蟷螂との邂逅を詠って、その光景が目に浮かんでくるほんとに素敵な雰囲気の一首ですよね。

「螳螂(かまきり)」をこの漢字表記で持ってきたのも秀逸です。
簡単には読めない(僕だけ?)表記ですが、「逆三角形の顔」からカマキリであることを読み取れたり、あるいは分からないなりに想像が広がる楽しさも持った歌のようにも感じます。

そうですね、そんな予期せず近くで見た蟷螂の顔に驚く作者の姿が表現されていて面白いですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
蟷螂の〈小さな命〉と向き合う作者の優しこころが歌に浮かび上がってきます。

ただまあ、結句の助詞の「の」は前のふたつの「の」の影響で少し間延びしたような感じがしないでないので…

花摘みてふりむき見れば螳螂の逆三角の顔が迫れり

うん、ここは「が」で「顔」を強調しておくのもひとつの手かも^^
こうすることで、前二つの「の」の滑らかさもより活きてくるように思いますので。

でもほんと、蟷螂と向き合うことで作者の存在も浮かび上がる魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>人住まぬ都営住居の入り口に三角コーンの縛られており

こちらの歌も、住居者のいなくなった都営住居の淋しげな様を「三角コーン」を通して詠ったほんとに魅力ある内容の一首ですよね。
最初は、新築の都営住宅かとも思いましたが、「縛られており」の“雑”な扱いから古くなって取り壊される住居なのだと読み取りました。

そうですね、そんなかつての賑やかさを忘れたかのような都営住居の淋しげな“姿”が表現されて魅力の一首ですし、この歌についてほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
〈結界〉のように、人間の立ち入りを拒む三角コーンが歌を支配します。

ただまあ、四句目の助詞は必要なかったような気も…

人住まぬ都営住居の入り口に三角コーン縛られており

うん、こちらのほうが、人情を拒むかのような三角コーンの存在もより活きてくるのではないでしょうか^^
でもほんと、これから先、このような光景があちらこちらで見られるようになるのだろうとの予想もさせられて小さな淋しさが魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)



>折り紙を三角、四角と折るうちに忘れゆくなり鶴の羽ばたき

うんうん、こちらも折り紙の鶴からほんものの鶴の羽ばたきへと発想を広げた、ほんとに秀逸な内容の一首ですね。
「三角、四角」の順序が、実際に折り紙を折ってゆく過程のように歌の中で活きています。

折り紙の鶴を折ることとほんものの鶴の間に関係はないはずなのに、折り紙を折ることでなにか鶴の羽ばたきが失われてゆくかのように結びつけられた言葉の〈魔力〉が詩的で美しいです。

そうですね、そんな言葉の持つ力を最大限に活かした魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。

羽ばたきを忘れた歌の中の鶴は、折り紙となって読み手のこころの湖をいつまでも漂いつづけるのです。

ではでは、ほんとに毎日暑い日が続きますが、さくらさんも熱中症にはくれぐれも気をつけてお過ごしくださいね〜〜
今夜もこの辺で♪


[594] 題名:磯さん、おひさしぶりです(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/07/12(水) 21:49

磯さん、おひさしぶりですね^^
お元気そうでなによりです!

僕のほうは、自営業を休業して昨年から会社勤めを始めたりと、いろいろと変化がありましたがなんとかいまも短歌に関わって生きております(笑)
こちらの参加者も以前とは顔ぶれが変わってしまいましたが、沙羅さんなどはいまも来て下さってますよ。
また磯さんも、楽しい素敵な歌を読ませて下さいね〜〜♪


[593] 題名:美味しいひやむぎが食べたい〜 名前:夕夏 投稿日: 2023/07/12(水) 06:51

ずるずるとすいたいそばやひやむぎにたいしてのびるそうめんうどん

むかしよりそばやひやむぎあじおちてあじよくなったそうめんうどん


[592] 題名:名前 名前:磯 投稿日: 2023/07/11(火) 17:16

名前など仮の世なれど名乗らずば名乗りもうそう佐藤慈照と申す
木々の名草花の名勝手につけられ花咲かす真この世は美しい
久ぶり名前名乗りて後残す生きおることに感謝を申す


[591] 題名:★前回の投稿作品★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/07/10(月) 00:00

前回のお題『野菜』に、みなさまから投稿していただいた作品です。
Yahoo!トピック終了にともない、これからはこちらで投稿作品の発表をさせていただきますね。

★前回の投稿作品★
お題『赤』(敬称略)

夕夏

すえっこのあかちゃんだったそのこだけおまえのかあちゃんでべそにべそ

あかいいとながいくらいがちょうどいいはりつめててはきれるおそれも

けしのはなまばゆいほどにあかぐろくいさいをはなちさきにけるかな

あかあかとばらのいちりんさきにけりとげのいみさえしられぬように

-------------------------------------


餌用に育てられたるヒメダカの一途に泳ぐその愛らしさ

血が騒ぐこの感覚は何だろう転がり行くも吉兆どちら

初山の赤いハンコウおでこにポン泣こか笑おか見る親の顔

-------------------------------------
さくら

いまもなお夢にいできて赤面すらくだい点の微分積分

スカーレットの口紅ひとつ贖えば九波を告げるコロナのニュース

孫の言う「大谷はめっちゃ強くて可愛いの、赤ちゃんみたいだよ」

裾を上げカープの赤いソックスをちらり見せたりカナダの首相

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六九郎

源平に分かれて競う運動会平和な世にもいくさわすれな

赤まむしドリンク飲んで一夜漬け世界よ滅べわが呪詛の声

赤子の手ひねるつもりがひねられて子供に負けるオセロ悲しき

赤心はうそいつわりのない心そんな心は知らぬAI

赤レンガ積んだ倉庫が映える場所積んだ男の顔は知らずに

われわれは何を手に入れ何を捨つ 赤ちょうちんはネオンに変わり

今日の日を終えて多くの恥と罪 夕日は赤くいよいよ赤く

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