題詠専用の短歌投稿掲示板です。
お題は毎週月曜日午前0:00頃この掲示板で発表いたします。
管理人:黒路よしひろ
[649] 題名:六九郎さん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/10/10(火) 23:59
いや〜〜、十月も半ばになって、秋の虫の声が盛んに聞こえてくる季節になりましたね^^
わが家の周りでは稲刈りも始まって、まさに実りの秋と言った感じです。
さてさて、世間から少し遅れて昨日から三連休の僕ですが、ひさしぶりの休日にゆっくりとこちらみなさんの歌に感想など書かせてもらって、仕事で荒んだこころの充電としたく思います。
>夏休み泳いだあとのカンロ飴プール帰りの空に入道
うんうん、六九郎さんのこの歌も、作者の“思い出の夏”を詠って、どこか懐かしい魅力のほんとに素敵な一首ですよね。
「カンロ飴」は僕の世代にはもうあまり馴染みがなくなってしまっているのですが、昭和の子供たちには文字通り天から降る「甘い露」として親しまれていたそうですね。
入道雲に目を向けるような余裕さえなくなった現代人が失ったものが、この歌の中に存在するようなそんな魅力も感じます。
そうですね、そんな少し遠い懐かしさや時代をも感じさせる魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
歌の腰に置かれた「カンロ飴」のインパクト。
物並べによって描き出される〈夏の一日〉が、眩しく歌に現れます。
結句の助詞は「の」にして物並べをさらに活かしても良いような気もしましたが、「に」によって強調されて現れる入道雲の光景もこれはこれで面白く感じるので、やはり「に」を選んだ作者の感性のほうが正解のように思います。
プールの水のカルキの臭いや、口の中に広がるカンロ飴の甘い味。
歌の力によって、遠い夏の日の、少年の日の作者の姿が、入道雲のようにひとつの風景となって、読み手である僕の目の前に立ち上がってくるのです。
>縁側でスイカの種を飛ばし合い下で蟻ども神輿を担ぐ
こちらの歌も、夏の風物詩である縁側で食べるスイカを詠って、人間と蟻の織りなす一夏がほんとに素敵な魅力で表現された一首ですよね。
とは言え、そんな夏の風物詩である縁側でスイカを食べる光景ももう、これからは少しずつ見られなくなっていくのかも知れませんね。
そもそも最近の家には縁側がなかったりしますし。
そうですね、そんな少しずつ失われていく「日本の夏」の姿を留めたどこか懐かしさも感じる一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
運べそうで運べないスイカの種の”神輿”に集まる蟻たちの姿が、〈リアル〉に歌の中に浮かび上がってきます。
ただまあ、下の句の言い回しの面白さを活かすなら…
縁側でスイカの種を吐き合えば下で蟻ども神輿を担ぐ
うん、上の句はこんな感じで「〜すれば」としたほうが、より効果が増すような気も^^
こうすることで、上の句の人間の世界と、下の句の蟻の世界が、歌の上下で明確に区切られて、一首がさらに引き立ってくるようにも感じますので。
でもほんと、「合う」という何気ない表現で作者の周りの人間たちも表現した細かな描写が素敵な一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
>これまでは虫に食われてばかりなりこれから人が虫を食うなり
うんうん、こちらの歌も最近流行?の「昆虫食」をテーマに、虫と人との関係に着目した視点の面白い一首ですよね。
たしかに、人間と虫の関係を振り返ると、蚊や虻などに血を吸われたりするだけで、人間が昆虫を食べることってほとんどなかったですよね。
そんな人間と虫の関係を転換させる「昆虫食」…
将来予想される食糧不足を解決する手段としても注目されていますが、人間に必要な動物性タンパク質も多く含んでいるとのことで、今後は日本でも少しずつ普及して行くのかも。
そうですね、そんな将来への食糧不足問題をも背景に感じさせる深い魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
何気ない一首の歌の中に、時代の〈転換点〉が詠われていることもあるのが現代短歌の魅力です。
ただまあ、下の句の言い回しは少し性急な感じがしなくもないので…
これまでは虫に食われてばかりなりこれより人が虫を食うなり
うん、ここは四句をこんな感じでまとめてみるのもひとつの手かも^^
こうすることで、歌の中に少し格調も出て、軽い内容にメリハリのある「調べ(リズム)」が心地よく生まれるようにも感じますので。
でもほんと、どこか“逆襲”の始まりのようなわくわく感も感じさせてくれる面白い魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
>夏の宵軽き命でとぶ身かな生き血吸わねば子をなせぬとは
こちらの歌も、夏の鬱陶しい蚊に向けられた作者の視線が、どこか優しくも感じられるほんとに素敵な魅力の一首ですよね。
蚊が血を吸うのは産卵に必要な動物性タンパク質を接種するためで、雄の蚊は他の動物の血を吸わないそうですね。
僕などは昨日の夜も蚊に血を吸われて痒い悔しい思いをしましたが、この歌のように考えるとたしかに蚊もまたひとつの〈哀しい命〉なのかも。
そうですね、そんな小さな命に向けられた作者の視線が温かな一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
「軽き命」との二重の意味での表現が、小さな蚊の存在をよく言い表していて見事です。
一見安易にも思える「かな」も、蚊の命の軽さ儚さを良く表していて僕はこの表現も歌にぴったりと寄り添っているように感じました。
今夜はいつもより少しだけ蚊に同情をしながら、やっぱりぴしゃりと叩いてやろうと思います(笑)
>エアコンの効いた室内コンビニの冷やし中華をすする夏かな
うんうん、こちらの歌も、庶民の日常を通して令和の世の夏を感じさせてくれる、ほんとに魅力的な夏の一首ですよね。
コンビニの冷やし中華…
今年の夏は僕も仕事の関係で、けっこうよく食べました。
この手の冷たい麺物って以前からコンビニにあったのかしら?
そうですね、そんな庶民の夏の姿を通して作者自身の〈存在〉を歌に浮かび上がらせてくる魅力も感じますし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
短歌とは、その時代を生きた人間の、“飾らない姿”そのものなのです。
ただまあ、先の歌とは対照的に、こちらの歌の「かな」は少し安易で響いてこないようにも思うので…
エアコンの効いた室内コンビニの冷やし中華をすする夏の日
うん、こちらも安易と言えば安易ですが、こんな感じとかでたった一度の夏の一日を強調してみるのもひとつの手かも^^
こうすることで、コンビニの冷やし中華をすする作者の姿がよりくっきりと歌の中に浮かび上がってくるようにも思いますので。
でもほんと、飾らない日常の中に現れる自身の姿を歌にした魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
ではでは、なんだか急に秋がやってきて肌寒い日が増えてきましたが、六九郎さんもどうぞ体調管理に気をつけておすごしくださいね〜〜
今夜もこの辺で♪
[648] 題名:お題(遊び) 名前:夕夏 投稿日: 2023/10/07(土) 15:14
きんじられたあそびのえいがかんそうころしとむらうきょくめんかなで
[647] 題名:★前回の投稿作品★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/10/02(月) 00:01
前回のお題『食器』に、みなさまから投稿していただいた作品です。
Yahoo!トピック終了にともない、これからはこちらで投稿作品の発表をさせていただきますね。
★前回の投稿作品★
お題『食器』(敬称略)
夕夏
やすうりのとうじきかってしようするつかわずかざるむだなかいもの
ざっかやでつかいやすそうだとみたていえでよくみりゃいろがふぞろい
きんつぎのびてきせんすのあるやなしやすものちゃわんわるなんせんす
-------------------------------------
英
卓袱台と欠けた茶碗の四畳半夫婦茶碗を買う夢を見る
年一度使うことさえなくなって食器棚には百個のお皿
割り箸とプラスチックと紙の皿おひとり様の三度の食事
出番ない皿が重なる食器棚我が家の歴史笑うがごとく
-------------------------------------
さくら
大皿に馳走の並ぶあのころの家族を今になすよしもがな
おむすびを葉蘭にのせてもてなせば話題となりて盛り上がるなり
断捨離につらつら思ふ椀ふたつ、木の葉の皿と一対の箸
細長き益子の皿を眺めれば青き秋刀魚のなきぞかなしき
-------------------------------------
六九郎
貝塚の器のかけら遠き日の夫婦喧嘩の名残りなるかな
ない揺れて高きバカラは砕け去り安きグラスとわれは生きおり
沢庵で粥椀ぬぐう禅寺の朝を忘れずトーストを焼く
飯盒の煤をたわしで落とす朝 食うということ生きるということ
家の内飯を食うのにシェラカップ気持ちだけでも常在キャンプ
飯を食う、食器を洗う、茶を入れる、夜の谷間に読点を打つ
-------------------------------------
雨女
昼食は冷凍パスタレンジでチン紙皿押さえ割り箸で食う
-------------------------------------
[646] 題名:★お題は『子供の遊び』★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/10/02(月) 00:00
★今回のお題は『子供の遊び』、期限は十月十五日(日)です★
「鬼ごっこ」「かくれんぼ」など子供の遊びという言葉から連想するものなら何でもけっこうです。
お題の言葉を含んでいなくても構いません。
題詠の期間は一つのお題につき二週間です。
みなさんが気持ちよく参加できるよう、どうぞ、ご協力のほどをよろしくお願いしますねm(_ _)m
[645] 題名:雨女さん、おひさしぶりです(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/10/01(日) 23:22
雨女さん、おひさしぶりですね!
お元気そうでなによりです。
そうですか、雨女さんはいまはスーパーマーケットでお仕事をされているのですね。
僕もこの数年でいろいろと環境が変わって、去年からは家業を休業して会社勤めを始めました。
先月からは会社の仕事で、東大阪の町を毎日、自転車で走り回っていたりします^^;
お互い、いろいろと大変かとは思いますが、身体を壊さない程度にお仕事をがんばりましょう(笑)
>昼食は冷凍パスタレンジでチン紙皿押さえ割り箸で食う
うんうん、雨女さんのこの歌も、そんなスーパーマーケットでのお仕事の合間の昼食を詠って、〈リアル〉な雨女さんの姿が歌の中に浮かび上がってくるほんとに素敵な魅力の一首ですよね。
紙皿や割り箸、そして結句のぶっきらぼうな「食う」という表現に、働く女性の忙しさと逞しさが感じ取れます。
そうですね、そんな作者の働く姿が仕事のお昼休みの“昼食”を通して表現された活き活きとした一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
一生懸命働いて、しっかりと食べて…
令和の時代を生きる庶民の、飾らないそのままの姿が、そこに詠われています。
ただまあ、上の句と下の句の間は一呼吸置いたほうが良いような気はするので…
昼食は冷凍パスタレンジでチン!紙皿押さえ割り箸で食う
うん、ここはたとえばこんな感じで「!」マークなどを使って区切っておくのもひとつの手かも知れませんね^^
こうすることで、歌の構成もよりはっきりとして、一首がさらに引き立つようにも思いますので。
でもほんと、雨女さんの日常が身近に感じられるリアルな魅力の一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
ではでは、雨女さんも、お身体に気をつけてお仕事がんばってくださいね〜〜
今夜はこの辺で♪
[644] 題名:食器 〜忙しない休憩時間〜 名前:雨女 投稿日: 2023/10/01(日) 22:03
昼食は冷凍パスタレンジでチン紙皿押さえ割り箸で食う
久しぶりに投稿します。昨年4月から契約社員で勤め始めたスーパーマーケットでの昼休みを詠んでみました。
[643] 題名:出番ない皿 名前:英 投稿日: 2023/10/01(日) 17:25
出番ない皿が重なる食器棚我が家の歴史笑うがごとく
[642] 題名:食器 名前:六九郎 投稿日: 2023/09/30(土) 19:15
貝塚の器のかけら遠き日の夫婦喧嘩の名残りなるかな
ない揺れて高きバカラは砕け去り安きグラスとわれは生きおり
沢庵で粥椀ぬぐう禅寺の朝を忘れずトーストを焼く
飯盒の煤をたわしで落とす朝 食うということ生きるということ
家の内飯を食うのにシェラカップ気持ちだけでも常在キャンプ
飯を食う、食器を洗う、茶を入れる、夜の谷間に読点を打つ
[641] 題名:題名 食器 名前 さくら 名前:さくら 投稿日: 2023/09/29(金) 20:12
大皿に馳走の並ぶあのころの家族を今になすよしもがな
おむすびを葉蘭にのせてもてなせば話題となりて盛り上がるなり
断捨離につらつら思ふ椀ふたつ、木の葉の皿と一対の箸
細長き益子の皿を眺めれば青き秋刀魚のなきぞかなしき
[640] 題名:黒路さんいつもありがとうございます。 名前:夕夏 投稿日: 2023/09/27(水) 12:18
麺類の歌への講評と添削ありがとうございます。昔、駅の立ち食い蕎麦ばかり食べていましたが、輸入蕎麦粉を使い始めた頃、味が落ちた気がして、うどんばかり食べるようになりました。冷や麦も昔はよく食べましたが最近は、素麺が多いです。冷や麦は最近うれいきがわるいようですが、味落ちが原因かも、あと、カップ麺の麺質が冷や麦のような食感になっておいしくなったように感じます。冷や麦として製造するよりカップ麺の麺として製造して、味が落ちているようにも思えます。このような、麺類の味へのこだわりから、詠んでみました。二首めは、添削どおり(あじのあがった)でお願いします。追記(蕎麦の繋ぎで卵を使ったお店があって、折角の蕎麦の香りが玉子臭くて、二度と行きませんでした)
[639] 題名:夕夏さん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/09/26(火) 22:20
いや〜〜、ただでさえ仕事が忙しかったのに、今月の半ばからちょっと特殊な業務が僕に回ってきて、この数日、折りたたみ式自転車で東大阪の町を走り回っています^^;
一日に六件、個人宅を回って簡単な工事をしているのですが、土地勘がまったくないので現場にたどり着くだけでも大変…
今日は、汗だくになって夕方まで自転車で走り回って来ました(笑)
さてさて、そんな文字通り仕事に追われた一日の終わりに、今夜もみなさんの歌に少しだけでも感想など書かせてもらって、こころへの豊かさの補充としたく思います。
>ずるずるとすいたいそばやひやむぎにたいしてのびるそうめんうどん
うんうん、夕夏さんのこの歌も、さまざまな麺類を詠ってそれぞれの良さを引き出してくれるような、ほんとに面白い魅力の一首ですよね。
「すいたいそばや」は、「吸いたい蕎麦屋」と「衰退、蕎麦屋」。
「そばやひやむぎ」も、「蕎麦や冷麦」と「蕎麦屋、冷麦」の意味が掛けられているのでしょう。
「のびる」は、「麺が伸びる」意味と「売り上げ(人気)が伸びる」意味の両方でしょうか。
「吸いたい」で読むと蕎麦や冷や麦を誉めている意味になり、「衰退」ならその逆。
「伸びる」も麺が伸びるならマイナスの意味になりますが、「売り上げ」ならその逆となって、どちらの麺類も持ち上げたり落としたりのまさに蕎麦やうどんを打つかのような構成が面白いです。
蕎麦屋は、僕の住む地域では、新しく出店する店があると思ったら、いつの間にか閉店したりしていて、なかなかこの時代では蕎麦ひとつで経営して行くには難しいのかも知れませんね。
「冷麦」は、細打ちにして茹でたうどんを冷水で冷やしたものだそうですね。
名前は聞いたことがあったのですが、実際に食べたことが無かったりします。
素麺は、奈良県は三輪素麺が有名なので、僕の住む界隈では夏の定番ですね。
うどんも、奈良県ではけっこうよく食されるのか、専門店をよく見かけます。
ちなみに、僕は仲間内から「カレーうどんの黒路」と呼ばれていて、うどんの中では邪道のカレーうどん好きだったりします(笑)
そうですね、そんな読んでいるだけで蕎麦やうどんなどを食べたくなってしまう面白い魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
初句のオノマトペについては「ずるずず」とかもう少し個性を出したい気もしますが、「衰退」の意味の方にも合わせるなら「ずるずる」がやはり無難でしょうか。
ずるずると麺を啜るように、庶民の暮らしや感性に寄り添った楽しい〈歌の世界〉を“味わえる”一首です。
>むかしよりそばやひやむぎあじおちてあじよくなったそうめんうどん
こちらの歌も、麺類を詠って夕夏さんらしいユニークさが活かされたほんとに素敵な魅力の一首ですよね。
こちらも二句目は、「蕎麦や冷麦」と「蕎麦屋、冷麦」の意味が掛けられているのですね。
僕は、昔の蕎麦を知らない(蕎麦屋へ始めて行ったのもつい最近です^^;)ので、昔より味が落ちたのかどうかは分かりませんが、作者個人の“拘り”という捉え方で楽しむのが、この歌の正解なのでしょう。
そうですね、そんな麺類への作者の“拘り”のようなものが歌の表面に出ていて面白い魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
反論異論を恐れずに自身の感覚を信じて詠うのが〈現代短歌〉です。
ただまあ、四句目の「あじよくなった」は少し表現に拙さを感じなくもないので…
むかしよりそばやひやむぎあじおちてあじのあがったそうめんうどん
うん、ここは「おちた」と対比にもなるので「あがった」のほうが表現も少し引き締まっていいような気も^^
「あじ」と「あがった」のA音も心地よく響くようにも思いますので。
でもほんと、言葉遊びの面白い一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
ではでは、季節の変わり目で体調を崩しやすい時期ですが、夕夏さんもどうぞお身体に気を付けてお過ごしくださいね〜〜
今夜もこの辺で♪
[638] 題名:紙の皿 名前:英 投稿日: 2023/09/23(土) 15:01
卓袱台と欠けた茶碗の四畳半夫婦茶碗を買う夢を見る
年一度使うことさえなくなって食器棚には百個のお皿
割り箸とプラスチックと紙の皿おひとり様の三度の食事
[637] 題名:お題(器など) 名前:夕夏 投稿日: 2023/09/18(月) 23:51
やすうりのとうじきかってしようするつかわずかざるむだなかいもの
ざっかやでつかいやすそうだとみたていえでよくみりゃいろがふぞろい
きんつぎのびてきせんすのあるやなしやすものちゃわんわるなんせんす
[636] 題名:★前回の投稿作品★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/09/18(月) 00:00
前回のお題『怖いもの』に、みなさまから投稿していただいた作品です。
Yahoo!トピック終了にともない、これからはこちらで投稿作品の発表をさせていただきますね。
★前回の投稿作品★
お題『怖いもの』(敬称略)
夕夏
ぜんいあるどくさいしゃさえよのつねかしょぎょうむじょうのろあくまとなり
-------------------------------------
さくら
サボテンの金の成る木が倒壊し青ぞら突いて伸びてゆくなり
マンションの隣は何をする人ぞ二十余年も音あらずして
戦争もコロナも怖し断たれゆく日々の団らん 紅の薔薇
コンクリの黒き裂け目に花咲けば事故のみ霊か、顔寄せてみる
会いたくて叫ぶ夢みた口を裂き声も無くしてムンクのごとく
-------------------------------------
六九郎
止められぬ走る機関車われわれの欲が燃料勢いは増す
禍々しホモ・サピエンス地に満ちて絶滅危惧種リストは伸びる
子供らのSOSを踏み潰す人気と利権巨きな足が
辞書開き「正義」という語塗りつぶし我が国の子ら英語を学ぶ
「怖いもの」地震雷火事コロナ 男のYは小さくなりて
「この井戸を覗き込んだら帰られぬ」立看板が旅行者に告ぐ
-------------------------------------
[635] 題名:★お題は『食器』★ 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/09/18(月) 00:00
★今回のお題は『食器』、期限は十月一日(日)です★
「湯呑」「箸」など、食器という言葉から連想するものなら何でもけっこうです。
お題の言葉を含んでいなくても構いません。
題詠の期間は一つのお題につき二週間です。
みなさんが気持ちよく参加できるよう、どうぞ、ご協力のほどをよろしくお願いしますねm(_ _)m
[634] 題名:怖いもの 名前:六九郎 投稿日: 2023/09/17(日) 00:49
止められぬ走る機関車われわれの欲が燃料勢いは増す
禍々しホモ・サピエンス地に満ちて絶滅危惧種リストは伸びる
子供らのSOSを踏み潰す人気と利権巨きな足が
辞書開き「正義」という語塗りつぶし我が国の子ら英語を学ぶ
「怖いもの」地震雷火事コロナ 男のYは小さくなりて
「この井戸を覗き込んだら帰られぬ」立看板が旅行者に告ぐ
[633] 題名:題名 怖いもの 名まえ さくら 名前:さくら 投稿日: 2023/09/15(金) 16:24
サボテンの金の成る木が倒壊し青ぞら突いて伸びてゆくなり
マンションの隣は何をする人ぞ二十余年も音あらずして
戦争もコロナも怖し断たれゆく日々の団らん 紅の薔薇
コンクリの黒き裂け目に花咲けば事故のみ霊か、顔寄せてみる
会いたくて叫ぶ夢みた口を裂き声も無くしてムンクのごとく
[632] 題名:添削ありがとうございます! 名前:六九郎 投稿日: 2023/09/10(日) 22:36
いくさわすれな→いくさわするな
『禁止の終助詞「な」は、活用語の終止形に接続する』
勉強になりました!添削ありがとうございます。
古文の文法知識がないので、歌を詠む際にいつもこれでいいのかと迷います。
少しずつ勉強して参ります。
またご指摘のほどよろしくお願いいたします。
5首目は赤レンガ倉庫の前で自撮りをしてインスタにアップする現代のおしゃれなインフルエンサーたちと、その昔の汗だくの労働者たちの対比を詠んでみました。
赤レンガ倉庫の前で自撮りする積んだ男の顔は知らずに
とした方が真意が伝わりやすかったかも知れません。
読み手にちゃんと伝わる歌が詠めるように、心がけていきたいと思います。
その他の歌につきましても、頂いたご指摘に「確かに」と深く納得でございます。
詠み手に寄り添った講評と添削、本当にいつもありがとうございます。
この場に参加させていただき、やっとまる一年となりました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします m(_ _)m
[631] 題名:六九郎さん、こんばんは〜〜(^・^) 名前:黒路よしひろ 投稿日: 2023/09/09(土) 23:26
いや〜〜、日中はまだまだ暑さを感じますが、夜などは気温も下がって過ごしやすい季節になってきましたね^^
涼しい季節になると、柿や梨など、不思議と秋の果物が恋しくなってきます(笑)
さてさて、そんな移り変わってゆく季節の中でも相変わらず仕事に追われている僕ですが、今夜もまたこちらのみなさんの歌に感想など書かせてもらいながら、しばしの豊かな時間を過ごしたく思います。
>源平に分かれて競う運動会平和な世にもいくさわすれな
うんうん、六九郎さんのこの歌も、千年以上も前の源平合戦が現代の子供の運動会にその名残を留めている姿を詠って、戦と平和について考えさせられる深い魅力の一首ですよね。
僕も子供の頃は知りませんでしたが、運動会などで紅白に分かれて競技するのは源氏(赤)と平家(白)の戦いに準えてのものだそうですね。
運動会に限らず紅白歌合戦などもその影響でしょうか。
そうですね、そんな紅白に分かれて競う運動会に人間の中の闘争意識を見出した深い魅力を感じますし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
戦いのない世界を理想としながらも、ウクライナとロシアの戦争のように、戦わなければ守れないものがあるのだとの悲しい〈真理〉。
ただ、禁止の終助詞「な」は、活用語の終止形に接続するので…
源平に分かれて競う運動会平和な世にもいくさわするな
うん、結句はこんな感じで「忘るな」にしておくほうがいいかと^^
でもほんと、平和な運動会がいつまでもつづく日本であって欲しいものですね。
まあ、例によって、これひとつの参考までにと云うことで(笑)
>赤まむしドリンク飲んで一夜漬け世界よ滅べわが呪詛の声
こちらの歌も、徹夜で働く?作者の、世界を呪うような呪詛の叫びが面白い魅力の一首ですよね。
僕は一夜漬けの徹夜をすることはないのですが、最近は仕事の忙しさでまさにこの歌のようにこころに余裕をなくしていることも多かったりします^^;
なんだか最近は同僚などへの寛容さがなくなってきたような気が(汗。。
そうですね、そんな赤まむしのドリンクを飲んで仕事漬けの生活をする作者の姿が歌に浮かび上がってくる魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
短歌とは、世界に向けた作者の心の〈叫び〉なのです。
ただまあ、表記的に少し歌の構成が読み取りにくいような気はするので…
赤まむしドリンク飲んで一夜漬け「世界よ滅べ!」わが呪詛の声
うん、ここはたとえばこんな感じとかで、カギ括弧や!マークを使ってみるのもひとつの手かも知れませんね^^
こうすることで、表記にインパクトも出て、一首がさらに引き立つようにも思いますので。
でもほんと、作者の叫びの声が耳に聞こえてきそうな力を持った一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
>赤子の手ひねるつもりがひねられて子供に負けるオセロ悲しき
うんうん、こちらの歌も、子供とのオセロの勝負に負けた自身をあえて滑稽に表現して、その自虐的な構成の面白い魅力の一首ですよね。
子供に限ったことではないですが、軽く遊んでやろうと余裕で居たら相手のほうが上手で恥をかくことってあったりしますよね。
そうですね、そんな誰もが共感できる人間味ある内容の面白い一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
子供相手のオセロには負けたけれど、自身の恥ずかしい姿を晒せる人間の〈強さ〉を持った作者の魅力が光る歌です。
ただまあ、上の句だけで子供に「負けた」のは充分に伝わっているので…
赤子の手ひねるつもりがひねられて子供相手のオセロ悲しき
うん、ここはこんな感じとかで「負けた」とは言わずに表現してみるのもひとつの手かも^^
こうすることで、結句の「悲しき」がよりいっそう活きた表現となって歌に響くようにも思いますので。
でもほんと、作者の人間味あふれる姿が歌に浮かび上がる一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
>赤心はうそいつわりのない心そんな心は知らぬAI
こちらの歌も、心を持たぬAIを通して、心とは、まごころとは何なのかを考えさせてくれる、ほんとに深い魅力を持った一首ですよね。
「赤心」はいつわりのない心、まごころ…
AIが心を持てるかどうかは別の問題として、人間ですら「赤心」を持っている人がどれくらい居るのか自身のない僕だったりします。
そうですね、そんな「赤心」という美しい心を、それゆえの稀少な心として感じさせる魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
やがて、AIしか赤心を知らないような哀しい時代も来るのかも。
ただまあ、下の句は少し性急にまとめてしまった印象を受けなくもないで…
赤心はうそいつわりのない心 AIはまだこころを知らぬ
うん、ここはたとえばこんな感じとかでまとめてみるのもひとつも手かも知れませんね^^
こうすることで、赤心も心そのものも知らない両方の意味が表現できるようにも思いますので。
でもまあ、下の句については僕の読み切れていない歌意があるような気もしますので、これもまひとつの参考までにと云うことで(笑)
>赤レンガ積んだ倉庫が映える場所積んだ男の顔は知らずに
うんうん、こちらの歌も、赤レンガで積まれた倉庫の美しい光景を詠って、そのレンガを積んだ人物に思いを馳せる人間愛の溢れるような一首ですよね。
最近は建築物も短期間で建つ時代になりましたが、昔はレンガなどをひとつひとつ手で積んで時間を掛けて作った時代もありましたね。
まさに職人技と言われた時代の建築物を見ると、単に建物としてではない美しさが秘められているようにも感じます。
そうですね、そんな赤レンガの倉庫の美しさに惹かれながら、そのレンガを積んだ人物にこころを寄せる作者の姿が感じられる一首ですし、この歌についてほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
われわれの棲む世界は、名も知られない人々の〈仕事〉によって作られているのです。
ただまあ、上の句と下の句の間が少し窮屈な感じがするのと、「場所」という表現に少し甘さが感じられなくもないので…
赤レンガ積んだ倉庫が映える街 積んだ男の顔は知らずに
うん、ここはたとえばこんな感じで「街」とかいった言葉でまとめてみるのもひとつの手かも^^
こうすることで、歌にさらなる風情が生まれるようにも思いますので。
でもほんと、赤レンガの倉庫の立ち並ぶ“風景”が歌に浮かび上がってくる一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
>われわれは何を手に入れ何を捨つ 赤ちょうちんはネオンに変わり
こちらの歌も、赤ちょうちんの風情とネオンの街の輝きへの変化を通して、人々の失ってしまった“大切なもの”を感じさせてくれるほんとに素敵な魅力の一首ですよね。
ネオンの街のもネオンの街の美しさやそこにある風情というものもたしかにあるのですが、その景色と引き替えに失われた赤ちょうちんのある風景…
おそらくはどちらが価値があるという訳でもないのだけれど、何かを手にすることで捨ててしまった何かに、作者は言葉には出来ない不安を感じてしまったのです。
そうですね、そんな手に入れることと捨てることの繰り返しによって移り変わってゆく風景への一抹の淋しさのようなものを感じさせてくれる魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
誰にでも、捨ててしまったものを振り返りたい切ない夜があるのです。
ただまあ、「われわれは」と言われてしまうと、少し直球すぎてもうちょっと距離がほしいようにも感じなくもないので…
ひとびとは何を手に入れ何を捨つ 赤ちょうちんはネオンに変わり
うん、ここはたとえばこんな感じとかで、俯瞰してみてもいいのかも知れませんね^^
こうすることで、感傷に少し距離も置けて、読み手もその〈風景〉を程良い熱量で見ることが出来るようにも思いますので。
でもほんと、センチメンタリストに浸る作者のこころが身近に感じられる一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
>今日の日を終えて多くの恥と罪 夕日は赤くいよいよ赤く
うんうん、こちらの歌も、一日の終わりに自身の姿を振り返る作者の、独りの人間としての哀しみが浮かび上がる、ほんとに素敵な魅力の一首ですよね。
たしかに、必死に生きていると、多くの恥をかき罪を犯してしまうものなのかも。
かと言って、何もしなければなにもしないで、それはそれでまた別の“恥”なのですが。
そうですね、そんな生きることの“恥”と“罪”とに向き合う作者の姿が悲しい魅力の一首ですし、この歌についてもほんとにこのままで充分素敵に仕上がっていると思いますよ。
まるで自身を恥じる作者の〈こころ〉のように、夕日は赤く、いよいよ赤く西の空に染まってゆくのです。
ただまあ、「今日」「日」「夕日」と、「日」の漢字が三度も出てくるのはさすがにちょっとしつこくて単調に感じるので…
今日の日を終えて多くの恥と罪 夕陽は赤くいよいよ赤く
うん、ここは四句を「夕陽」の表記にしてみるのもいいのかも知れませんね^^
たった一字ですがこうすることで、表記に変化が生まれて一首がさらに引き立って見えるようにも思いますので。
でもほんと、西の空を染める夕陽の赤い色が、作者のこころと重なって切なく浮かび上がる一首だと思いますので、これもひとつの参考までにと云うことで(笑)
ではでは、朝晩は気温の下がる日も増えてきましたので、六九郎さんもどうぞ寝冷えしないように気をつけてお過ごしくださいね〜〜
今夜もこの辺で♪
[630] 題名:こわいもの 名前:夕夏 投稿日: 2023/09/04(月) 17:38
ぜんいあるどくさいしゃさえよのつねかしょぎょうむじょうのろあくまとなり