| [517] 海からの贈り物 |
- 白樽ちゃん - 2004年12月20日 (月) 15時51分
注:ムービーあり Equette : あら? こんにちは。 Equette : あなたは、さぞかしたくさんの 海を見たことがありますでしょう? Equette : 私は、ずいぶんと長い間、 海を見ていない気がします。 Equette : かつてのタブナジアは、 町の何もかもがまばゆくて、 Equette : とりわけ、 海は本当に美しかったわ……。 Equette : 今となっては、 想像もつかなくても仕方ありませんけれど。 Equette : あの頃は、青く広がっていた海が どこまでも続いているのだと、 心底信じられました。 Equette : 海の音を懐かしく思います。 Equette : こんなところにいたのでは、 なにも聞こえはしないのですから。 Equette : ときおり、 かすかに磯の香りはするのですが、 Equette : それさえ、 なにか違うもののような気がするのです。 Equette : そういえば、だいぶ前に、 知り合いの船乗りが“海の音の鳴る巻き貝”の 話をしてくれたことがあります。 Equette : 途方もない話ばかりをする人でしたから、 そのときも冗談だと思って聞いておりました。 Equette : なんでも海岸に出る魔物が、 大切に隠し持っているらしい、と。 Equette : 魔物がそのようなことをするなんて、 信じがたいのですけれど、 Equette : この年になると、何があっても おかしくはないとも思ったり……。 Equette : 今は あの話がおとぎ話のひとつだったとしても、 信じてみたくなりますわ。 Equette : ここから見える空が、以前よりも 少しだけ明るく感じるわ。また、昔のような タブナジアに戻れるのかしら
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