[4121] - 投稿者：桐

静かに嵐が迫っていた
時は満ちていたのだろう
隙間風が何処からか吹いた

水面に揺れる影　黒
水面を揺らす　涙
水面が映す　姿

頼りなげに佇む彼は
何を想い何を思う
深く沈んだ其の心で

風が吹いて彼の姿は
消えた　浚われた様に
ただ水面を揺らして

嵐がすぐそこまで迫っている
悲しみの色を含んで
私の元へ真っ直ぐに

さよならも言わず
嵐の中に飲み込まれて
静かにに微笑みを

( 2008年08月19日 (火) 14時36分 )

- RES -