[3689]ロクガツ - 投稿者：嫌

また今日も雨が降りだして
私の活動を緩慢にさせた

ぬかるんだ泥道にぐねりと
歪んだ足跡が息苦しくて

青ざめた紫陽花が
鉛の曇天を仰ぎ

不愉快そうにまた
体を捩って叫ぶ

殻を引きずる蝸牛
鴉が咥えていく

ミミズの鳴き声が
私の背筋を寒くする

沸き起こる吐き気に
また私は苛立って

また私は苛立って

誰かが必死に欲したはずの今日を
誰かが育て上げた食べ物で
誰でもない私が生きている

私が動くたび
私の足元に
死骸が増えて

また今日も雨が降って
また明日も雨が降って

この世を救い
私を責める

また今日も

( 2007年06月11日 (月) 01時35分 )

- RES -