
萩原朔太郎の詩集・・・・
郵便局の窓口でを書きます。
郵便局の窓口で
僕は故郷への手紙を書いた
鴉のやうに零落して
靴も運命もすり切れちゃった
煤煙は空に曇って
けふもまだ職業は見つからない。
父上よ
何が人生について残って居るのか
僕はかなしい虚無感から
貧しい財布の底をかぞへて見た。
すべての人生を銅貨にかへて
道路の敷石に叩きつけた。
故郷よ
老いたまへる父上よ。
僕は港の方へ行かう
空気のやうに蹌踉として
波止場の憂鬱な道を行かう
人生よ
僕は出帆する汽船の上で
笛の吠え叫ぶ響を聴いた。
以上が敬愛する詩人・・・萩原朔太郎の詩集から
でした。
登録します。
2011年09月26日 (月) 19時54分
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