
萩原朔太郎の詩集から・・・
萩原朔太郎は好きな詩人です。
こう言う詩があるので・・書いて置きます。
郵便局の窓口で
僕は故郷への手紙を書いた
鴉のやうに零落して
靴も運命もすり切れちゃった
煤煙は空に曇って
けふもまだ職業は見つからない。
父上よ
何が人生について残ってゐのか
僕は悲しい虚無感から
貧しい財布の底をかぞへて見た。
すべての人生を銅貨にかへて
道路の敷石に叩きつけた。
故郷よ
老いたまへる父上よ。
僕は港の方へ行かう
空気のやうに蹌踉として
波止場の憂鬱な道を行かう。
人生よ
僕は出帆する汽船の上で
笛の吠えさけぶ響をきいた。
愛する詩人萩原朔太郎の詩集からでした。
追加事項・・・
近いうちに群馬県移住の話があります。
2011年09月24日 (土) 19時56分
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