この人の性格も、やる気も、本当の実力も、この人が総理になって日本がどうなるかも、全く推測の域を出ないので何にもコメントできないが、ひとつだけ事実としてハッキリしていることがある。
小泉内閣時代、年金未納問題が国会議員にも波及し(江角マキ子も巻き添えを食い)、未納三兄弟と名付けられた、麻生、石破、中川酒の3大臣、さらにはその名付け親の管直人、最終的にはほとんどの政治家を巻き込んだ大騒動になった。
その中、いつものように平然と淡々と飄々と官房長官会見を終え、最後に、「(自分にも年金未納期間があり)政府のスポークスマンとして政治不信を増幅したことをおわびする」として唐突に辞任を表明し、「もういい?」と言って去る姿に、「カッコイイ〜!」と思った。思わずパソコンにメモを打っていた手が止まった。そしてふと我に返って、上の人に「福田さん会見で辞めるって言いました!」と興奮しながら報告したことを今でも覚えている。
もちろん辞める理由は年金未納であるし決して褒められたものじゃないが、なぜかあの会見を見てカッコイイと思った。「他の人が情けないから」とか「潔かったから」というのとも違う、もっと瞬間的な生理的なかっこよさを感じた。感動すら覚えた。それとはまたちょっと違うけど小泉さんの人気もどちらかといえばこれに近いんじゃないだろうかと。少なくとも「マンガやゲームなどオタク文化に理解があるから人気がある」というチープな理由よりは、もっと根っこの部分での好感ないんじゃないかと思う。たぶん、この頃を知らない若すぎる人ほど、麻生さんを支持している構図である気がする。あ、あと右翼ね。
だからこそ、ガッカリさせないで欲しい。「やっぱりあのときに感じたことはそういうことだったんだ」と思わせて欲しい。
でも、委員会の代表として憲法を率先して改悪しようとしている部分だけはそういう好感を通り越して、いただけないと思う。
そう考えると、今回の総裁選は「年金未納最終決戦」と言えるのかもしれない。…どこの局もそうは呼ばないが・・・。