[662] 2024/07/02/(Tue)18:07:23
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名前 |
Seigo
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タイトル |
『カラマーゾフの兄弟』の良さのこと(7) |
本文 |
ドストエフスキーの最後の長編小説『カラマーゾフの兄弟』の良いところは、登場人物の魅力だけでなく、カラマーゾフ家の短期日の日常生活で起こる事件をめぐって、そのシーンや会話に、人生や人間についてドストエフスキーが最終的に気付いた洞察や真実を巧みに盛り込んで、読者にそれを感得させていく点にあると思う。
そういう点で、『カラマーゾフの兄弟』は読み甲斐のある小説と言えるだろう。
 [一巻本の江川卓訳『カラマーゾフの兄弟』 (集英社の愛蔵版世界文学全集・巻19(1975年初版)。] |
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