[738] 2025/03/05/(Wed)20:10:18
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名前 |
Seigo
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タイトル |
ドストエフスキーの小説の特徴(20) |
本文 |
※追記更新 25/03/08 16:46
ドストエフスキーの小説の特徴というか、ドストエフスキーの小説の良さは、登場人物がよく描かれている点にある。
初期の作品から、そうであり、最後の『カラマーゾフの兄弟』では、各々の登場人物が円熟した造型になっている。
そして、どんな悪玉の登場人物であっても、どんなダメ人間の登場人物であっても、その人物の良さを垣間見(かいまみ)せていくことを作者は忘れていない。
以上のような点は、登場人物のどのような描き方からくるのか、ぜひ知りたく思う。
たとえば、各登場人物が自分の思いの丈(たけ)を述べていくところなどにそれが感じられるように思うが、そこには、作者のその登場人物への愛着愛情があり、大なり小なり作者の何らかの分身が入(はい)っているということかもしれない。
ドストエーフスキーが、フョードルを扱う筆には常に愛がみなぎっている。われわれはフョードルの行動や言葉の中にいいしれぬほほえみを感ずる。この人物こそまさにたぐいまれなる芸術品と言いうるであろう。 [本間三郎著『「カラマーゾフの兄弟」について』より。]
 [ロシア映画「カラマーゾフの兄弟」のフョードルとアリョーシャ] |
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