ドストエフスキーの「情報・意見」交換ボード
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[806] 2025/12/06/(Sat)19:16:11
名前 Seigo
タイトル ドストエフスキーの五大長編小説の翻訳のこと
本文 ドストエフスキーの五大長編小説のすべてを翻訳している米川正夫氏、小沼文彦氏、亀山郁夫氏のほかに、五大長編小説のうち、二作以上、完訳しているお方とその小説を、以下の通り、確認してみた。


北垣信行   『罪と罰』『白痴』『未成年』
       『カラマーゾフの兄弟』

原 久一郎  『罪と罰』『悪霊』
       『カラマーゾフの兄弟』

江川 卓   『罪と罰』『悪霊』
       『カラマーゾフの兄弟』

池田 健太郎 『罪と罰』『悪霊』
       『カラマーゾフの兄弟』

森田草平   『悪霊』『カラマーゾフの兄弟』

中村白葉   『罪と罰』『白痴』

中山 省三郎 『白痴』『カラマーゾフの兄弟』

工藤 精一郎 『罪と罰』『未成年』


世界文学全集や文庫として刊行していく出版社からの依頼もあっただろうが、各々の方が五大長編小説のうち以上の小説を翻訳し他の小説の翻訳を残していない事情や、各々の方の経歴など、気になるところだ。

四作も訳出している北垣信行氏をはじめ、専門の中心はドストエフスキーでは無いながらも、ドストエフスキーの五大長編小説の翻訳にも取り組んだ仕事ぶりに敬意を表したい。時期的に古いぶんは、所持している古書で、または、一部、現在市販中の復刊の電子本で読めるので、今後も、いろいろと参考にさせていただく。
    
[805] 2025/11/30/(Sun)21:19:11
名前 Seigo
タイトル 『未成年』の位置付けのこと
本文   ※追記更新 25/12/03 20:30

五大長編の創作の流れにおける小説『未成年』の位置付けについて、ヤフー知恵袋で、自分の気付きも付して、聞いてみました。
  → 質問とAIの回答は、こちら

『未成年』の創作の動機や背景、成立事情や成立過程、その位置付けなどについては、まだ、よくわからない点かあり、今後、さらに、いろいろと知り、考えていきたいと思う。

 
  [講談社世界文学全集(1974年〜1991年刊)
   の巻44『未成年』(北垣信行訳)]
      
[804] 2025/11/21/(Fri)20:23:32
名前 Seigo
タイトル 石井貴士著『ドストエフスキーに学ぶ、成功法則』
本文   ※追記更新 25/11/23 12:50

このたびのページの更新でコーナー「今週の本」に挙げた本(短いKindle版の電子本)ですが、

 石井貴士著『ドストエフスキーに学ぶ、成功法則』

を、先日、興味津々に読みました。

章ごとに、ドストエフスキーの生涯の主な事跡に触れつつ、若年期から志を立て不幸や受難さえ肥やしや題材にして伴侶のもと文筆活動に打ち込んだドストエフスキーのその生き様や作家としての成功の生涯から学べる成功の法則をまとめて記しています。同時に、鋭いドストエフスキー論になっていて、読みごたえがあります。おすすめです。
     
[803] 2025/11/15/(Sat)16:18:56
名前 Seigo
タイトル 原典にあたり、原典で理解していくこと
本文 ドストエフスキーが書いた小説や文章の原典に触れてドストエフスキーの文学や思想をもっと直(じか)に理解していこうということで、ロシア語の基本語や複雑な格変化などの文法事項を中心に、まだまだ習得しているとは言えないロシア語の勉強を最近あらためて開始したところです。

・原典で読み進めていけるようにすること、
・邦訳のぶんを参考にしつつ、名場面、名言、冒頭の箇所、問題のある箇所(邦訳者によって訳が違っている箇所など)、キーワードなどを、原典にあたってみて、ロシア語の独自の意味合いやニュアンスがわかればそれらを踏まえながら意味や内容を理解していくこと
を目指しています。

なお、原典の全集(ナウカ版全集のぶん)は所持していて使っていますが、原典の本文をネット上で閲覧できること(こちら)、『罪と罰』の名場面の箇所の原典本文を露日対訳の形で語句注付きで載せている本が刊行されていること(こちら)は、ありがたくて、入手して、活用させてもらっています。

ちなみに、気になることとして、ヤフー知恵袋で尋ねてみたところ、ドストエフスキーが用いた当時のロシア語は、現代のロシア語と、古今同様に使う基本語彙や文法面で、ほぼ変わりはないとのことでした。
さらに、ロシア語の特徴や傾向がロシア人やロシア社会に与えている影響について聞いてみたところ、いろいろと興味深い回答がAI氏から返ってきました。質問と回答はこちら

今後、こつこつと進めていく日々のロシア語の学習と原典にあたる作業を通して、気付いたことがあれば、随時、当ボードに投稿していく予定です。
    
[802] 2025/11/09/(Sun)21:14:58
名前 Seigo
タイトル 中公文庫・江川卓訳『カラマーゾフの兄弟』
本文 全4巻として、この6月に巻1・2、7月・8月に巻3・4がKindle版でも刊行された江川卓訳『カラマーゾフの兄弟』が好評のようだ。(9月に同じく中公文庫として一巻本にしてKindle版も出ている。)

同氏訳『罪と罰』の訳のような思い切った荒削りな感じの訳し方はあまり見られないものの、『罪と罰』と同じくドストエフスキーの小説世界の雰囲気を上手く醸し出しているすぐれた訳である。細かい語注が付してあることが重宝されている所以(ゆえん)だろう。

自分も、今、この江川訳で、『カラマーゾフの兄弟』を読み返している。

 
   
    
[801] 2025/11/03/(Mon)20:42:19
名前 Seigo
タイトル ムイシュキン公爵のこと(8)
本文   ※追記更新 25/11/04 7:20

『白痴』の内容で、近年、気になっていて、もっと、知りたいことは、作者ドストエフスキーが付与しているムイシュキン公爵の人物像だ。

彼は、単に、世間知らずのお人好し、不幸な人に対する憐れみの情の深い人といった人柄・性格を表向きに持つことのほかに、作中のいくつかの言動をよく見ていくならば、内面に考えや信念(信仰面のことも)や悟り(これまで当ページでしばしば取り上げた「できないことはない賢い生活のこと」(こちら)など)や悩みや葛藤を複雑に抱えた秘密めいた人物のように思えてならない。このことは、ムイシュキン公爵が当時の作者ドストエフスキーの少なからぬ分身だという見方からも来るのかも知れない。

そこで、このたびも、以上のことを、ヤフー知恵袋で聞いてみた。
   → 質問と回答は、こちら

さすがに、AIさんは、今回も、早速(さっそく)、

ドストエフスキーは公爵を通じて、純粋な善と愛が現実社会でいかに脆弱であるかという問題提起と同時に、その純粋さゆえの苦悩や葛藤も描き出しており、一面的な理想像ではなく、複雑な内面を持つ人間として描いていると言えるでしょう。

など、鋭く答えてくれています。

当ページでいまだ課題になっているムイシュキン公爵が言った自由の問題を克服した「賢い生活」のことをはじめ、ムイシュキン公爵が抱えている考えや悩みなど、今後さらに確認し知っていきたい。


[ソ連映画「白痴」の1シーン。ムイシュキン公爵
 とナスターシャ‐フィリポヴナ。]
   
[800] 2025/10/31/(Fri)18:07:24
名前 Seigo
タイトル 『カラマーゾフの兄弟』のすぐれている点(5)
本文 『カラマーゾフの兄弟』は、集大成として、ドストエフスキーの晩年の思いや考えが詰め込まれ凝縮しているという点ですばらしいが、ストーリーのことはとこかくとして、登場してくる人物がよく描かれているということがすぐれている点だと最近あらためて思う。

ドストエフスキーの小説に登場する人物は変わった人が多いけれど、『カラ兄弟』でも、三兄弟や父フョードルや二人の女性はもちろん、脇役までが、氏の深い愛情を持ってユニークに絶妙に描かれている。スメルジャコフやホフラコーヴァ夫人などのキャラも面白いとあらためて思う。

登場人物がいかに上手く描かれ、躍動しているかということが小説のいのちの大事な一つだと言えるだろう。
    

   
[799] 2025/10/25/(Sat)14:59:15
名前 Seigo
タイトル ドストエフスキーに関する各事項
本文 ドストエフスキーに関して、

@ドストエフスキーの人間観

Aドストエフスキーの自由観はどこから来たのか

Bドストエフスキーにおける「神」のこと

Cドストエフスキーの小説における主なテーマ

を、引き続いて、ヤフー知恵袋で質問してみました。

質問と回答は、

こちら
 @
 A
 B
 C

AI氏からは、いつもの通り、しっかりした回答をもらっています。

人間観については、もっと、主なものを挙げてほしかったと思う。

   → 自分がこれまで挙げたぶん

ドストエフスキーの人間観については、今後も挙げていきたい。

ドストエフスキーの自由論については、

AI氏の、

ドストエフスキーの自由論の特徴は、単なる外的制約からの解放ではなく、「自由の重荷」を引き受ける責任と、他者への愛による自己制限を含む点にあります。彼は無制限の自由が必然的に自己破壊に至ることを『悪霊』のキリーロフなどの人物を通して描き、真の自由はキリスト教的な愛と謙遜を通じて実現するという独自の視点を示しています。

という指摘は、鋭いものがあり、考えさせられます。
   
[798] 2025/10/20/(Mon)20:04:54
名前 Seigo
タイトル おすすめのドストエフスキーの評伝
本文 すぐれた評伝として、

  小沼文彦著
  『ドストエフスキー』
  (日本基督教出版1977年初版。)

をすすめたい。

ドストエフスキー全集の個人訳を成し遂げた人だけに、他の評伝では得られない独自のドストエフスキーの生涯の事跡についての情報や筆者の見解を数多く提供している。


   
[797] 2025/10/13/(Mon)21:29:41
名前 Seigo
タイトル ドストエフスキーが悩んでいたこと
本文   ※追記更新 25/10/16 20:30

このたび、ヤフー知恵袋で、「ドストエフスキーが悩んでいたこと」について、質問してみた。
まずAIさんが、いつもの通り、無難に答えてくれています。
 → 質問と回答はこちら


私の方でも挙げてみると、
・父の死を願っていた自分に対する罪意識に責められ続けたこと
・最初の妻マリヤとの仲が結婚後に冷えてしまい、彼女が病気療養を続けたこと
・てんかんの発作に対する心配
・自由や自意識過剰における選択の苦痛や性格の喪失
・この世に悲惨な事態や不幸が起こることに対する疑問
・ロシア社会の将来に対する危惧
・人類の未来における神の喪失に対する危惧
など。


なお、ドストエフスキーは、苦悩・苦難・不幸について、その積極的な意味や意義を深く考えていた人であり、また、イエス・キリストや聖書に描かれている受難の話(ヨブの物語など)への信仰の中で、悩み(苦悩)はあっても、悩み(苦悩)は、ある程度、緩和、解消されていたのではないかと、あらためて思う。
   




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