[4387] 人口減少デフレ論 |
- big - 2013年06月11日 (火) 22時56分
「デフレの正体」や「金融緩和の罠」の著者で有名な藻谷浩介氏。 私も含め、その論理に多くの人が共鳴している一方で、 経済学の素人がウソ言うなと、アベノミクス推進派などから猛烈な攻撃を受けている。
本を読んで、話を聞いてみるとそのとおりと思うのだが、今後数十年にわたって人口減少局面から抜け出す事のできない定めの日本には、夢も希望もないという話になってしまうからだろうか。
藻谷氏の理屈を超簡単にいうと、日本経済がこの20年ぱっとしない理由は:
1.日本経済は、需要<供給となってしまった。 過去の経済成長により、多くのものが生産設備がフル稼働しないまま休止している。 たとえば自動車産業でいえば、クルマの生産台数を増やすことは可能なのに、クルマを乗り換えたり、新車を購入する人が少なくなっている。
2、その原因は、生産年齢(16歳から64歳)人口、すなわちお金を稼ぎ、お金を使う人の人口が減少してしまったから(人口オーナスという)
3.庭付一戸建ての家やマンション、そこに収納する家具。衣服。自動車、電化製品。こういった物は供給が可能なのに、需要がないまま、値段が下がってしまう。
4.高齢者は、不安な将来のために金を使わず溜め込む金ばかりの一方で、若年層は会社の売り上げが上がらず業績低迷で賃金が上がらず節約するしかない。内需がますます減少。
5.すでに日本には国内に有効な投資先なく滞っている資金が溢れている。さらに金融緩和しても、将来世代に借金の付け回すだけで、実質的な需要、内需は増えず、日本経済は成長して浮上することはない。
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