[4271] 視線のその先 |
- big - 2012年02月08日 (水) 00時00分
皆勤賞をもらえるくらいdeepなアレーナファンのbigです。 期待にたがわぬ盛り上がり、普通のサルサナイトとは違う独特の雰囲気、楽しみにしています。 次回26日なかなか来ないなあと待ち遠しい限り。
さて、思い起こせば、はじめて間もない頃から、主催の奥田先生には、bigもいままでたくさんの教えをいただいています。
そのひとつは 「リードは、いわゆる普通のリードだけではない。いろいろありますよ」 という教えです。
これは言われてみればそのとおりなんですが、なかなかその発想になりません。例えば、クラシックバレーでは、バレリーナは決して決して口を開き声を発することがありません。舞台に立つダンサー全員が台詞を吐く事を一切禁じられているんです。
サルサやBachataではどうでしょう。普通に会話したりすることはありますが、次のワザを何にしようかなんて考えていると、口数少なくなってしまいがちですが、。
そこで「クチリード」ってありでしょうっていうのが奥田セオリーです。 「さあ、次は2回転ですよ!」って例えば、ダブルをかける前に、フォロワーに声がけするんですよね。どうくるかなと身構えてるフォロワー(女性側)としては、おう、そうか、わかった。とついて行き易くなるんですね。
サルサをはじめて間もない人とか、初めてお相手をいただく人には特にこの「クチリード」は効きます。この前のWINCでは「ご親切に!」とまで言われました。いや決して皮肉ではなく。
手慣れた人相手でも、込み入ったワザにこのリード使えるんじゃないかな。
もう一つは「目リード」です。 例えばフォロワーの手をフリップした時に、なかなかフォロワーに手を挙げてもらえない。不発に終わる事が多い。リード側の意図としては、ポーンとこう頭上高く腕をあげて、ゆっくりと柔らかく、あるいは痛いくらいに強く、こちらの掌にリターンして欲しいのだけど。うまくいかない。
これを、未来の手の行き先に、先んじてリーダーの視線を送り、この架空のポジションに「ここですよ、あなたの手が届くのは」とサインを送るんですね。そうするとたいていの人は「おお、そこか!」とわかってくれる。
すべて瞬時のことですが、通じた時には、リーダー、フォロワーともに、そこはかとないシアワセに包まれます。
目リードの威力は、実際にフロアで試していただくとして、 BSで極上美の饗宴「瞳のない美女の謎〜モディリアーニ」 を興味深く観ました。
”縦に長く伸びた顔、瞳のない目。一度見たら忘れられないほど、あまりにも不思議な肖像画を生んだモディリアーニ。繰り返し描いた妻ジャンヌの傑作から、表現の秘密を探る”
え? 瞳がなければ、君の視線のその先がわからない。 目リードできないじゃん?!
Amedeo Clemente Modigliani『扉を背にしたジャンヌ・エビュテルヌの肖像』

|
|