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[442] 題名:新作(タイトル未定) 第四話つづき 名前:ポチ MAIL URL 投稿日:2025年12月07日 (日) 10時24分
“……あぁ……”と、感じいった声が洩れて、瞳が蕩けの色を強める。スンスンと鼻息を響かせながら、膨らみへと押し当てた鼻先を縦横に滑らせた。若い牡の精臭を、布地越しにも少しでも濃く嗅ぎ取ろうとする意思を示して、やはり睾丸の位置で深い鼻呼吸を幾度か繰り返して。
そうして、ひとしきり嗅ぎまわると首を起こして、ベロリと舌を伸ばした。ここでも基本を守るといったように下から上へと舐め上がり、肉根のかたちをなぞっていく。下着の上からという段階での定石なのだろう、舌先で触れるのではなく舌腹でこそぐような強さで。そのために精一杯に舌を突き出した顔は、平素とは別人のような下品さだった。大量に塗りこまれた唾液が下着の色を濃くして、その下に隠されたモノのかたちを浮き上がらせる。それをベロベロとン舐めまわしながら、目線を上げた。ドロリと膜がかった眸が、許可を求めるように伊沢の顔を窺う。
鷹揚に頷きをかえしてやれば、伊沢の腿に置かれていた両手が内股の敏感な肌を撫でまわしながら腰元へと向かう。急く気持ちを抑えて“作法”を守ろうとする健気さだったのだろう。ブリーフのウエスト部分に指をかけると慎重に引き下ろした。足先まで抜き取ると、肘這いの姿勢に戻って、素っ裸になった男の股座と正対する。
ふうっと昂ぶりを抑えるような息を吐きながら、半ばまで力を得た牡根を両手で捧げもつようにして、その下に鼻先を突っ込んだ。微かな汗っ気とともにわだかまった牡臭を深く嗅ぐと、ハアッと熱い吐息をこぼして。そこへと窄めた唇を吸いつかせた。そのまま、肉棹の根元から先端へと向かって、チュッチュッとキスの雨を降らせていく。
「フフ、さすがによく覚えてますね。しみついてるって感じだ」
愉しげな伊沢の言葉には反応を返さず。次第に力を得ていく肉根の全容にキスを捧げ終えると、舌先を伸ばして舐めずりはじめる。確かに“しみついた”といった滑らかな動きで首をふり、玉袋から剛茎、カリ首から切っ先へと、懇ろに舌先を這わせていくのだった。
「ああ、いいぜ」
率直な快美の声を伊沢はこぼした。仁王立ちの足元に跪かせての行為も征服の満足をそそったが、この態勢で受ける奉仕はより淫猥で昂奮を誘う。謹厳な女教師が、グラマラスな肢体を這いつくばらせて、自分の股間にとりつき、発情に茹った美貌を揺らして熱烈な舌の愛撫を捧げてくる構図は。その満悦と快感に、若い肉体は速やかに反応して、
「……あぁ……」
陶然たる声が、股座から聞こえた。いまや完全に近く漲って隆々とそそり立った牡根を端近に眺める女が洩らした熱っぽい息声が。塗りこめられた唾液に卑猥に照り輝く威容に引き寄せられるように口唇を寄せていったのは、衝き上げる昂奮と渇望に、ついに“手順”を飛ばしかけたのだろうが、
「待てよ。ここでもう一度、質問だ」
伸ばした片手に掴んだ剛直を逸らして、伊沢が邪魔をする。
「俺とのあの夜からの一ヶ月の間も、その欲求不満のカラダを自分で慰めたのかい?」
“もう一度”といったとおり、今夜このベッドの上での最初の質問を繰り返した。
恨めしげに見上げた綾乃が微かに首を縦に揺らす。逡巡がなかったのは、“なにをいまさら”という機微だったか。日野の急死のあとのの自涜行為まで再現させられたあとでは。
「俺との行為を思い出しながら?」
「……そう、よっ」
今度は僅かな間を置いて、自棄的な勢いで。だが滲んだ口惜しさは、その返答に対してだったか、それとも、“あおずけ”を喰らったまま、伊沢自身の手でゆるゆると扱きたてる――まさに垂涎して待ち構えている舌と唇を捨て置いて!――牡根を間近に見せつけられる状況に対してだったか。
「へへ、あの藤宮先生のアテガキの対象にされるとは光栄だね。たった一晩の成果で役目を奪っちまったのは、日野に悪い気もするけど。ま、“オカズ”は新鮮なほうがいいしね。それに、いくら恋しがっても二度と味わえないチ〇ポより、またヨガらせてもらえる見込みのあるチ〇ポを優先するのは当然だわな」
「……ああっ――」
綾乃が哀切な声を上げる。下劣な言いようで、しかし残酷に“真実”を突きつける元教え子の言葉に打たれて。いまは亡き別の若者、それなりに長い時間の中で複雑な関係性を築いていた相手への“裏切り”の意識を呼び起こされて。
だがしかし、
「いいぜ、好きなだけ味わいな。一ヶ月“も”待ち焦がれてたんだろう?」
淫蕩さを嘲笑う言葉とともに伊沢が手を放して、解放された魁偉な屹立が重たげに揺れれば、“ああッ”とただ昂ぶりだけに染まった嬌声を迸らせて。すかさず両手に根元を握りしめた牡根の切っ先に、涎に濡れた口唇をふるいつかせていったのだった。