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[394] 題名:新作(タイトル未定) 第四話つづき 名前:ポチ MAIL URL 投稿日:2025年08月31日 (日) 12時32分

だが本当に、微かに、だ。それも一瞬のことだった。
どんな感情によるものだとしても――まあ、自己嫌悪とか慙愧の念とか、そういったところだろうと察せられるが――そのままサメザメと涙にくれることを、先生は自らに許さなかったようだ。
いまさらな“被害者ムーブ”などは、今夜の自身の選択と行動に照らせば、恥の上塗りにしかならない、という自制が働いたのだとすれば、いかにも藤宮先生らしいと思える。或いは、女にも“賢者タイム”と呼ぶべき状態は存在するものだろうか?
見守る伊沢のほうは、新たな欲望が立ち上がってくるのを感じていた。艶美な背姿、肥えた臀の深い割れ目を眺めるだけでそそられるなんて、まるで思春期に戻ったようだが。それがあの藤宮綾乃先生の裸身となれば、という昂奮は、特別な縁も思い入れもなかった自分にも確かに作用していることを改めて認識する。
と、先生が片肘をついて、上体を起こそうとした。のろのろと、いかにも身体が重そうな動きで。
その腕を掴んで引き寄せる。だいぶ汗の乾いた背中を胸に受け止め、肩に顎を乗せるようにして、
「何処に行くんです? もう少し余韻を楽しみましょうよ」
猫撫で声で囁きかける。疎ましげに首を逃がした綾乃が、
「……もう、いいでしょう。帰るわ」
素気ない声で、そう言った。
「ふうん。ひさしぶりに若い男を愉しんで、たっぷり若いザーメンも受け取ったから、もう用は済んだってことですか? それはさすがにドライすぎませかねえ」
「…………」
先生は数瞬言葉を詰まらせて、
「……貴方にも……申し訳ないことをしたと思ってるわ……」
そう言ったのだった。声音は硬く、口調も変わらず素っ気なかったが。それでも、ほうと感心させられた。染みこんだ教師としての意識が、こんな状況でも顔を出すのかと。
「いえいえ、俺としては、僥倖みたいにこの熟れたカラダを愉しませてもらったんでね。どうか、お気になさらずに」
脇腹のあたりを撫でまわしながら、おためごかしな言葉を返して。払われた手を今度は太腿に這わせながら、
「先生だって、そんなに恥じ入る必要はないじゃないですか。教師だって、生身の人間なんだから。悪いのは、日野ですよ。この熟れたカラダを、無理やり開発して快楽を植えつけておいて、いきなりいなくなっちまったんだから」
「……あぁ……」
しつこく触れてくる手をまた払いのけながら、低く嘆くような声を洩らした。名前を出された、その元情人に対しても、改めて罪の意識を湧かせたということか。“不貞”を犯してしまった、と?
だとしたら、つくづく業が深いと感じる。その複雑怪奇な“女”という生き物のありようが興味と欲望をそそる。この不埒な若者としても、初めて体験するものだったから。
手を、今度は直線的に胸乳へと伸ばした。たわわな肉房には、まだ高い体温が宿っていて、大ぶりな蕾も充血したままだった。じんわりと揉みこんでやれば、先生はビクと顎を反らし、鼻から息を零して、
「……やめて……」
そう言った声には、嫌悪より怖気が滲んでいるようだったが。伊沢は弱い抵抗をいなし、柔らかな膨らみへの玩弄を続けながら、
「本当に満足しましたか? あの、人が違ったみたいな狂いようを見せられちゃあ、たった一度で満たされるように思えないですが。ここで今さら恰好つけても、またすぐに苦しむことになりませんかね」
「…………」
首が、二、三度、横に振られる。しかしその否定の動作は、確信の強さを欠いているようだった。伊沢の誘導によって、想起していたのだろうか。日野の死から昨日までの焦燥と煩悶を。
「俺のほうは、まだまだいけますよ。ほら」
と、腰を前に送って、復活を遂げた剛直を臀丘へと擦りつけた。
ギクと豊満な裸身が硬直して、“……あぁ……”と感嘆とも恐怖ともつかぬ震え声が低く響いた。

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