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[378] 題名:新作(タイトル未定) 第四話つづき 名前:ポチ MAIL URL 投稿日:2025年07月27日 (日) 09時31分
「……ん……ぐ……」
また奥底まで満たし尽くしたモノに圧し出されるように低い呻きを吐いて、強引に彼岸から引き戻された綾乃が、
「……あぁ……待って……もう少し……」
朦朧と瞳を彷徨わせながら、弱りきった声で休息を求める。
「ああ、いいですよ。もうしばらく気息を整えましょうか」
口ではそう答えながら、伊沢は抉りこんだ剛直を抜こうとはせず。さらには、体重をかけて、深く繋がった下半身をベッドのスプリングに弾ませる。確かにそれは抽送というほど明確な動きではなく、揺れはごく微細ではあったが。
「……あぁ……これじゃあ……休めない……」
悲しげに頭を揺らし、女教師が呟く。しかし力無い声に諦めの色が浮かぶのは、
「フフ、これくらいは許してくださいよ。こっちはまだ出してないし、若い欲望が滾っちゃって。日野も、そうだったでしょう? むしろヤツときたら、射精したあとも抜かずで続けてたじゃないですか」
「……あぁ……あなたたちって……」
伊沢の揶揄のとおり、懇願など無駄だと知っていたからだ、経験から。さらに今夜の場合は、その性欲を漲らせた若者が、まだ一度も欲望を遂げぬうちに、自身は二度も凄絶なアクメを味わわされ喪神状態にまで追いやられたという経緯であれば。屈服の情感がもたらす諦念も、より深いものだったろう。
「まあ、無理は強いませんが。でも、この熟れたカラダは、まだそんなにヘバってないみたいじゃないですか」
実際、淫熱を孕んだままの媚肉は、ヒクヒクとわなないては野太い牡根を食い締めている。さらにごく軽いスラストを見舞ってやれば、鋭敏な感応を見せて粘っこい絡みつきを発揮しはじめる。
「……あ、アアッ」
そしてその肉体の中枢の反応に先導されるように、グッタリと脱力していた裸身に生気がこもって、こぼす声には艶めきが混じった。投げ出されていた両腕が反射的な動きで男の腰横を掴んだ。
「まだまだ飽き足らないって言ってますよ。せっかく、ひさしぶりにありついた若いオトコなんだから、もっともっと味わいたいってね」
それは肉根に味わう女肉の反応をそのままに表した言葉であり。今夜、ここにいたるまでのなりゆきを、改めて思い出させようとする台詞でもあった。突然、日野を失ってからの、たったひと月あまりの孤閨に耐えきれず、また別の元生徒の誘いに乗ったのは、すべておまえ自身の選択だろうと。
「……あぁ……私……こんな……」
体力の消耗とは無関係に、またぞろ燃え上がっていく肉体の感応ぶりを、もう否定できないと自覚したのか。嘆くような恥じ入るような声を洩らす。だが殊更に言葉にするところに、まだ誤魔化しがまぎれていると感じて。ゆるやかなテンポを保っていた抽送にアクセントを加えてやる。僅かに角度を変えて、張り出した肉エラで襞肉をグリッと掻きむしってやれば、
「ああッ、いいッ」
熟女教師は喉首を反らして、明瞭な快美の言葉を叫んだ。男の腰に取りすがった手がギッと爪を立てて、逞しい両腿が挟みこんできた。
その脆さを嗤いながら、ここまでの行為の中でアタリをつけた勘所(探索は、実に容易だった)を連続して攻め立ててやれば、綾乃はヒイヒイと甲走った女叫びにまじえて、
「ああッ、すごい、すごいぃッ」
うつつない声で何度も口走って、豊かな腰に迎合ののたくりを演じさせるのだった。
「日野とは違うでしょう? じっくり味わってくださいよ」
その凶悪な特長への激しい反応ぶりには、“比較”の感覚が働いているはずだと踏んで、そんな言葉をかけてみる。狂乱のさ中では、意識にまで届かないかと思ったが、
「あああ、ゆ、ゆるしてッ――」
泣きわめくように、そんな叫びを藤宮綾乃は振り絞ったのだった。それは苛烈なまでの肉悦に対するものとは聞こえなかった。ならば、いまは亡き教え子、卑劣な脅迫によって貞操を汚し、数か月に渡ってその熟れた肉体を恣に扱っていた若い情人に向けた言葉だとすれば、その感情を複雑怪奇なものと評するべきか……いや、むしろ明々白々なのか。
そんな思惟を過らせながら、重点的な攻撃を止めて、伊沢は前へと身体を倒した。
柔らかで厚みのある弾力に受け止められる。これも若い女相手では味わえない感覚だ。重なりあった胸の間に互いの汗がすべった。尖り立った乳首の感触を心地よく感じながら、より深くなった結合に低いうめきを吐く口唇へと口を寄せていく。
汗に濡れ朱に染まった面が横へと背けられる。だが、拒絶はいかにも形ばかりのように見えた。どうせ拒み通せぬことはわかっているというように。
最奥まで貫いたまま、腰をのの字に回して、肉の坩堝を掻きまわしてやる。おおふ、と濁った生臭いおめきを引き出しながら、チロチロと顎の汗を舐めとって、迂遠にさらなる屈服を促す。
「……ああッ」
と、短く滾った息声とともに、背けられていた顔が戻されて、ぶつかるような勢いで唇が重なりあった。