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[342] 題名:新作(タイトル未定) 第四話つづき 名前:ポチ MAIL URL 投稿日:2025年05月18日 (日) 11時40分
「…………」
無言で睨みかえされた。
うん? と伊沢は首を傾げてみせて、
「気が変わりましたか? だったら、いつでも帰ってもらってかまいませんよ。確認しておきますが、これは脅迫ではないんでね」
「…………」
「それとも、脅されて無理やり犯されるってシチュエーションがお好みってことですか? それもプレイとしては悪くないですが、今日はやめておきましょう。曖昧になってしまいますからね。先生は、突然日野が消えてしまってから溜めこんできた欲求を満たすために、ここにいるわけですから。不都合な“記録”を消して、事態を静かに終わらせる道を選ばずに。そうでしょう? 日野にたっぷり開発されたその熟れたカラダの疼きを持て余して、あの快楽をまた味わいたくて、俺の誘いに乗ったんですから」
陰湿に逃げ道を塞いでやる、早々に“癖”を出してしまってるなあ、と自覚しながら。だが、その嗜好は噛み合わせがいいはずだ、と。
「……あぁ……」
あえかな声を洩らして、先生が恨めしげな目でこちらを見た。そう、嫌悪や忌避の色ではなく。
「……蛇みたいだわ、あなた……」
呟いた言葉も、悪い反応ではないと思えた。微かな怖気と、さらに微かな酔いの気色が滲んでいるようで。
なるほど、と伊沢は笑って、
「まあ、日野ほど純粋ではないでしょうね、俺は。だから、ヤツとはまた違ったやり方で、先生を愉しませてあげられると思いますよ」
「…………」
傲岸な台詞を投げかければ、先生はどこか焦点のぼやけた目を向けて。
ふっと息をついて。そして上着に手をかけた。与えられた最後の逃避の機会を見送って。
脱いだ上着を床に落とすと、そのままスカートに手をかける。動きに遅滞はなかった。作業的な動作は、これ以上弱気を見せまいとするせめてもの意地だったのか。
無言で伊沢は見守っていた。あの藤宮綾乃教諭の脱衣シーン、それも初見という場面だ。色気のない動きであろうと、その貴重さには変わりないと。
逡巡なくシャツまで脱ぎ落されて、熟女教師の下着姿が露わになる。ブラもショーツも黒だった。ストッキングはやはりサスペンダー型のもので、切り抜かれた隙間から腿の付け根と腰の地肌を覗かせていた。
「服喪の色ですか。いいですね。白い肌によく映える」
「…………」
“服喪”という部分に触れたくなかったのか、先生は賞賛の言葉にも取り合わず、そのまま手を後ろにまわして、ブラのホックを外す。さすがに慎重になった動きでフルカップのブラジャーを脱いでいく姿態には巧まざる艶っぽさが浮かんで、伊沢の目を愉しませた。
レースの装飾が瀟洒なブラが巨きなカップの裏地を見せて床の衣装の上に落ちると、そこで先生の動きが止まった。腕でたわわな膨らみを隠した姿勢になって。
「手はうしろに回しましょうか」
「…………」
やんわりと促せば、羞辱の色を上した頬を横に向けて、ゆっくりと下した腕を後ろにまわした。
「ああ、これはすごいな」
初めて実見する、たわわな双の膨らみに伊沢は率直な感嘆の声を上げて、先生に羞恥の喘ぎを吐かせて。さらにジロジロと遠慮のない観察の視線を注いで、
「うーん、さすがに少し垂れてますね。このボリュームでは仕方ないか」
辛辣な評価を浴びせた。
実際、ブラの拘束から解放された巨乳は左右に分かれて、その重心を低くしていた。熟女らしい色づきの大きめの乳輪、その中心の大ぶりの乳首も、着衣時の想像より下がった位置にあった。
「それと。先生、どうやら勤務のときは補正下着を着てましたね?」
それは日野の遺した動画を視たときから抱いていた疑念で。こうして実物を目の当たりにして、ますます確信が深まった。着衣のときとのこれほどの印象の差は、単に“着やせ”ということではないだろうと。
「……嗤えばいいわ」
顔を背けたまま、先生が恥辱を噛みしめるといった口調で言った。その反応を見るに図星だったようだ。それは教師として凛然たる姿を保ちたいという職業意識のゆえだったのか。それとも、独身の身の上の中年女教諭の秘めたる女性としての意識の現れだったのか。
「……どうせ、年増のみっともない身体よ。そんなことはわかっていたでしょう」
「いえいえ、嗤うとかとんでもないですよ。感激してるんですよ。あの藤宮先生が、スーツの下に、こんなエロだらしないカラダを隠していたってことに、興奮をそそられてるんです。たまりませんよ」
熱をこめて言った言葉は本音だった。念押しするように、硬くなった股間を撫でまわしてみせる。
「……あなたたち、おかしいわよ……」
弱く呟いた先生の声から、怒りの色が消えていた。本当に……この元教え子もまた、日野と同様に、親子ほども年の離れた自分の肉体に欲望をたぎらせているのか? と探るように。チラリと、伊沢が演じる破廉恥な所作に向けられた視線がすぐに戻されて。剥き出しの胸乳が深い呼吸に波打つ。頬に差す血の色がさらに濃くなっていた。