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[574]虹の向こうに~14~ 一一同封してあった地図を見て距離を目ではかる。 連載シリアスハリポタ親世代。-------- 紫珠葉 - 2002年07月01日 (月) 02時13分 - MAIL


捕らえどころのないモノ
冷たくて気持ちよくて
その水さえも 何かに狂うように私を狙う





「ねぇシリウス、此処分かった?」
「ああ、此処は・・・」

夏休みに入ってから早くも1週間が過ぎた。朝食を食べて屋敷を少し探検したあと二人はシリウスの部屋で宿題を広げる。山ほど出た宿題をとりあえず7月中に終わらせるのが当分の所二人の目標になりそうだった。

「明後日は会合だからジェームズに会えるかもしれないぞ」
「ホント!?でも私行けないんじゃ・・・」
「場所は此処だから大丈夫だ」

「・・・・・・」
「シーナ?」
「え?あ、ううん!何でもない!」

シーナはブラック家の屋敷に来てから殆どシリウスと一緒にいた。見知らぬ家に来ればこんなモノかとも思われるが、実際何をするにもシーナはシリウスから離れない。1週間そうやってべったりくっついてシリウスを見ていると、ホグワーツに居たときとは雰囲気が明らかに違うのが分かった。

一一シリウスの感情が流れてこない・・・・・・

できあがった宿題に目を通しながら考える。日に日に感情の流れてくる回数が少なくなってきていた。本当に自分の能力がなくなってしまったように。そう思うのも嬉しいことだが、外に出て動物を見かければ感情が流れてくるのでその期待は裏切られ悪い方へいくだけだった。
シリウス本人は気付いていない。だから重症。この頃は食事中ホグワーツの時のようになんでも食べろとは言わなくなった。もう癖なのか食べ物は取ってくれるが、残したりしても何も言わない。ただ、時々上座の方をみやったりするくらいだ。この屋敷に長いこと居させてはいけない気がするというシーナの予想は早くも的中していた。

「今日のノルマ達成~」
「早いなお前・・・今日何やったんだ?」
「魔法史。2メートル書いた」

長い羊皮紙をばっちり見せて笑う。

「俺ももうすぐ終わるから、そしたら外行くか?」
「・・・うん。ねえ箒乗ろうよ」
「そうだな」

一昨日までは数時間単位で来ていたジェームズからのふくろう便もいつの間にかなくなっていた。あんなに楽しそうだったのに。シリウスはまだ自分が居るから大丈夫と始めに言っていた。なら、ジェームズは?シーナは少しよぎった不安を掻き消すようにリーマスへ手紙を書き始めた。
















































一一おかしい。

リーマスは一人窓の外を見やりながら考えた。つい数日前まで来ていたふくろう便が途絶えた。ジェームズの方も、シリウスとシーナの方も。リリーとピーターからは来るが、一番心配の三人からは一通も届いて来ない。

「何かあったのかな・・・」

呟いてはみるが、返事など戻ってくるはずもなく。シリウスの方にはシーナが居る。彼女は臨機応変に物事を対処できるから何かあれば知らせてくるはずだ。宿題を2日分ほど終わらせ、リーマスは日課のようにふくろう便を待つ。独り言から数分経った頃、少し遠くから真っ白のふくろうが飛んでくるのが確かに見えた。

「・・・ベガ!」

思わず声をあげ、ベガを部屋に招き入れると素早く手紙を開く。シーナからだった。内容は、シリウスの感情が流れてこないこと、最近様子がおかしいこと、そしてジェームズとの文通が途切れたことが書いてある。

「・・・シリウスが・・・・・・」

急いで返事を書こうと羊皮紙を取り出したその時、一階のリビングルームから自分を呼ぶ声が聞こえた。リーマスは溜息をつき、とりあえず炎天下手紙を運んでくれたベガを休ませて一階へ下りた。

















































「ベガ、お帰り」

箒をさんざん乗り回し、シリウスが昼寝と言わんばかりに小さな丘の上で眠ってしまった。一人退屈していたところにベガが帰ってくる。

「リーマスからのお返事?ありがとう」

シリウスがふくろう便を使わなくなってから、シーナはベガの世話をよく焼いた。ベガは変わらず感情を流してくれる。一番一緒にいて心地よいのがベガだった。シリウスの隣で羽を休めるベガを見ながらシーナは封筒を開ける。始めは他愛のない挨拶や近況、それからシリウスのことについて。最後に小さな羊皮紙のきれが入っていた。

「追伸かな・・・?」

だが、本文の羊皮紙にはまだ書くところが余っている。その紙切れを改めて手にとって、シーナは目を見開いた。



























一一来週の火曜から金曜まで屋敷の近くに行くことになったんだ
一一満月の夜と丁度当たるんだけど、変身する場所を教えておくね
一一あの屋敷から寮までほど近くはないけれど、来れたらそこで会おう



























「すごい・・・これやるの難しいのになぁ・・・」

それは時々来たライラや刺客からの手紙と同じように感情を練り混ませた手紙だった。一度やり方を聞かれて何気なく教えた記憶はあったが、まさか本当にやってくるなんて。会えるかもしれない嬉しさより、このやりかたをやってのけた方に感心がいった。もう一つ同封してあった地図を見て距離を目ではかる。屋敷の敷地を少し行った町外れだった。

「うん。このくらいなら行ける。」

目安を付けて頷く。自分だってどうせ外に出ないといけない。少しくらい遠くても同じ事だ。あいにくペンは持ってきていないから返事は書けない。ベガも疲れているし、明日にしよう。もう一度頷き、シリウスを起こすことを試みた。


































































「おーいシーナ!」
「ジェームズ!!」

2日後。会合が行われる大広間の入り口で立っているシーナにジェームズが声をかけた。ジェームズはシーナの方に駆け寄るとしていたネクタイを緩めて手で顔をぱたぱたと扇いだ。

「久しぶりだな~!元気だったか?ってまだ1週間か・・・」
「・・・ジェームズは大丈夫みたいね」
「?」

シーナの言葉にジェームズは少し首を傾げる。

「何でもない。それより屋敷の地図。やるんでしょ?」
「当たり前じゃないか。あれ?シリウスは?」
「お父さんに呼ばれたって、どこか行っちゃった」
「ふーん・・・こんなに可愛いシーナを置いてねぇ」
「ジェームズッ!!」

どこも変わらないジェームズに内心安堵しながらも、いつもの口振りに声を上げる。普段着では紛れられないので今日はドレスだったのだ。膝丈のドレスなので動きやすいのだが、靴がなんとも歩きにくい。

「あっはっは。安心した。シーナは変わってなかった。」
「・・・シリウスの様子がおかしいの」
「うん」
「なるべく一緒に居るけど・・・でも・・・」
「そうか・・・。よし!シーナ、とりあえず第一作戦。シリウスを出し抜くぞ!」

唐突なジェームズの笑顔と発言にシーナは少し驚く。だが、次には悪戯っぽい笑みを浮かべて、頷いた。









「へえー・・・此処には何度か来たことあったけど、地図はなかったからなぁ」
「ジェームズの家とどっちが広い?」
「さぁ?オレ自分の家興味ないし」

一人称が変わってることは嬉しかったが、その表情にどこか不安を覚える。

「シーナは?どうして漏れ鍋に泊まるなんて言ってたの?」

「・・・家に帰ったらホグワーツに行けなくなると思ったから」

「?」
「家に帰ったらね、縛られて、もう此処には戻って来れなくなるわ」

「・・・シーナ・・・?」

何とも言えない表情で言うシーナにジェームズは眉をよせる。だが、そこでシーナが嘘だよ、と言ってにっこり笑った。全て本気の目をして言っていたことが、ジェームズには分かってしまったが。


「ねえ、何処まで行くの?」
「シリウスの通る通路を探すんだ。仕掛ける」
「分かった。何仕掛ける?」
「それはやってのお楽しみ。ちゃんと見てなよシーナ。新学期にフィルチに仕掛けるやつの試しだ」

細い廊下を曲がると、明らかに他の部屋とは違う部屋がいくつかある。それを見てジェームズは頷き、何処から出してきたのかあれやこれやと悪戯グッズを仕掛け始めた。

「ジェームズ・・・その複雑な仕掛けを私にやらせるつもりなの?」
「いいモノ手に入れたんだ。こういうときだけあの家は役に立つよ。透明マントって言ってな・・・」

シリウスがいつもの、あの悪戯を仕掛けるときのわくわくする表情をしながらシーナに話しかける。それが言い終わる前に、聞き慣れた声がドアの向こうから聞こえた。

「俺は絶対あんたの言いなりになんかならないからな!!」

「「あ。」」

シリウスが啖呵を切っている。数秒もしないうちにドアが開いてしまった。膝丈ドレスなのにも構わず足を開く格好でしゃがんでいたシーナと、ネクタイを緩めクソ爆弾を今まさに点火しようとしているジェームズがシリウスを全く無視して話し出した。

「それでさ~そのマントが優れモノでな」
「へぇ・・楽しそうね。持ってくるでしょ?」
「もち!」
「お前ら・・・何やってんだ・・?」

「「シリウスを出し抜こうと思って」」

さらりと答える二人にシリウスは怒るような、それでもどこか嬉しそうな表情を見せる。シーナは目を見張った。いつもの顔だ。

「シーナ!!ジェームズ!!!うわぁ!!なんだこれ!!」
「ぎゃはははは!!!バッカじゃねぇの!自分でワナに填ってやがる!!」
「お前らが仕掛けたんだろうが~!」
「でも一応言ったじゃない。ねえジェームズ」
「なぁシーナ。」
「なんとかしろよコレ~!!」

賑やかな会話。それが部屋の向こうまで届いていたかは定かではないが、あまり騒いでいても迷惑だということで外に出た。ジェームズが来たお陰でシリウスが元に戻った。どれが“元”なのかは分からないが、それは確かにシーナの知っているシリウス。




中庭までの追いかけっこが始まる。勿論逃げるのはジェームズとシーナだ。走りながら、シーナはジェームズに話しかけた。

「ジェームズ」
「うん?」
「ありがとうね」
「いえ~。それよりさ」
「?」

「あれ、本当なんでしょ?今度話聞かせろよ」
「・・・今度ね」
「あと、さっきの仕掛け・・・」
「分かってる。フィルチどんな顔するかな~」



全力疾走とまではいかないが、久々に思いっきり走った気がした。シーナは久しぶりにジェームズとシリウスに会ったような気がした。本当の、彼らに。

その後、会合に集まっていた大人達をあっと言わせ、シーナの猫かぶり様をジェームズに見せた後にさんざん悪戯計画を立て、笑った。また夏休み中に会うことを約束して別れる。次の週はリーマスに会える。シーナは足取りを軽くして自分の部屋に帰った。










































































一一あの子は人殺し・・・・・・







ふと目が覚めたシリウスの脳裏に 誰かの声がよぎった。






**********to be continued?**************


なんか知らないけどハリポタばっかはかどります・・・。今日はハリポタの同人誌漁りに行ったので余計かな・・・。次回はシリウスが狙われ、そしてシーナとリーマスの再会☆番外編はちょっとお休みで次は新シリーズのオリジいきます。あー眠い・・・。この頃風邪流行ってますね~。私そろそろ引きそうです・・・頭痛い・・・。ブラジル優勝万歳vもうすぐ期末だよこんちくしょうv以上。(!?)
前回読んで下さった皆様に感謝v次回お楽しみに。なんとなく同人誌漁ってて本出したくなった紫珠葉でした。ちなみに今回は題名の所に一文入れてみたりv(関係なし)


[575]すみませぬ~!!-------- シマサン。 - 2002年07月01日 (月) 21時00分 - HOME

最近レスできなくてすみませぬ・・・。色々とありまして。っていったも言い訳に過ぎませんが。本当にすみません!!これからはいつも通り(それ以上に)レス返しますんで!!あ、ちゃんと全て小説は読んでますよ!
シーナとシリウス一緒に暮らせるのうらやまし~!!でもシリウスちゃん大丈夫かしら??何だか様子がおかしいけど。次回に多いに期待!!



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