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[567]Believe〜この星に生まれて〜番外2・中編〜 詳しくは後書で。連載シリアス?オリジナル。-------- 紫珠葉 - 2002年06月26日 (水) 00時53分 - MAIL

だってまだ忘れられない
何もないように笑っているのが辛い
でも悟られちゃいけない
なのに  どうして・・・・・・





美郷が帰ってしまった。
ちょっと言い過ぎたかな・・・
あんなに辛そうだったのに俺ってバカ。


「俺も帰ろ」

ちょっと自己嫌悪に陥りながら
俺はさっさと教室を出た。


あの時はきっと周りの目どころじゃなかったろうな
覚えてないに決まってる。

無意識に道を歩いて
ふと公園で立ち止まった。
見覚えのある女の子。

香橋の姉妹校の制服に
俺と同じ黒髪と・・・


「真紀?」
「・・・由紀」

いつもみたいな威勢がない。
この公園だって結構こいつの家からは離れてるのに

「どうした?こんなとこで。」
「別に・・・。由紀、今晩泊めて」
「・・・真紀?別にって・・・一体どうし・・・」
「私・・家出るわ」
「!?」


真紀はそのまま倒れた。


「真紀!」




















































変に思われたかな。
朝菜は何も悪くないのに・・・。

「姉ちゃん〜ご飯は〜?ってか何やってんの」

ベッドの角で丸くなっている私を見て
弟の理郷が呆れて言う。
そんな理郷に私は答えた。

「見て分からない?自己嫌悪中よ。ご飯いらん」
「姉ちゃん・・・あとで俺が冷蔵庫漁りに行かされるんだから食ってよ!」
「ホントにいらないって・・・」

そこで
ふとイヤなモノが目に入った。

それは何を隠そう学級委員会のプリントで
オイオイ朝菜由紀とか書いてあるよ・・・
こう見ると女の名前みたいだ。





・・・・・・あれ?





これって明日の朝までの提出だよな・・・























あーもう!!
世話が焼けるんだから!!!




















「・・・出かけてくる」
「え!?姉ちゃん!ご飯・・・」
「いらない!すぐ帰るわ。どうせ母さん達遅いんでしょ」

「俺一人!?」

「高学年にもなって甘いこと言うんじゃない!」


理郷をぴしゃっとはねのけ
私は住所録とプリントを持って
急いで外に出た。



















































「ん・・・」

辺りもすっかり暗くなった頃
真紀がやっと目を覚ました。

「気が付いたか?お前一体どうしたんだよ」
「・・・従妹が一人生まれた」

ぼうっとしながら、真紀がそう呟く。
・・・何だって!?

「・・・・・・今何て言った?」

「だから、生まれたんだって。従妹が」
「それは俺の従妹でもあるのか?」
「そうだな。あの夫婦お互い忙しかったし生まれないと思ったんだけど」
「そういう問題か・・・」


「・・・どの夫妻かは言うまでもないだろ」


下を向いて
また呟く。


「お前の居候してたとこ?」

「忙しいし、子供が生まれたんじゃもう居れない」
「だから家を出るって?それあの夫妻に言われたんじゃないだろ」
「そうだけど・・・でも、居心地悪いし」



真紀の両親は何年か前に死んでしまった。

俺が中2だったから、こいつが小6の時。

それで子供の居なかった親戚の夫婦に引き取られた。
といっても真紀は自分の立場をよく分かってたし
そりゃもう小学校6年生だったからだろうけど

年の近い俺と遊んでいたりするときは
決まって早く自立したいって言っていた。


それは今の“両親”の立場になった人たちが嫌いなんじゃなくて

楽をさせてあげたいってことだろうけど





「お前今中2だっけ?」
「そうだよ」
「・・・せめて高校入学まで居てやったら?」
「・・・・・・なんで」

俺が来るまで泣いていたんだろうか。
目元に涙のあとがあった。


「お前大事にされてるんだからさ、その従妹のこと妹と思って面倒見てやればいいじゃん。あの夫妻忙しいんだし」

「・・・お前の従妹でもあることを忘れずに」
「俺面倒はイヤだし。お前面倒見いいからさ。高校までは居てやれよ。親孝行だぞ」

ぽんぽんと頭を撫でてやる。
そういえば久々だな・・・真紀と会ったのも。

「・・・・・・分かった・・・。」
「よし。じゃぁ伯母さん達に電話入れるか〜」
「病院だぞ?今は」
「・・・は?」
「だから、さっき生まれたんだってば」




こいつ・・・
そういや昔から走るのと場所確認だけは早かったけど






まぁいいか。


ピーンポーン・・・


一件落着したところで
インターホンが鳴った。



誰だろう。






















































数秒待っていたら
勢いよくドアが開いた。

「・・・美郷?」

一人暮らしなのかな。
そう思いながら、プリントを差し出して言う。

「・・・プリント。あんたの分も持って帰っちゃって」
「え?あ、サンキュ。わざわざ届けてくれたんだ?」
「別に!写させたくないから」

謝りたいのに
そっぽを向いてしまう

「由紀?私帰るけど・・・お、彼女?」

部屋の奥の方から、朝菜によく似た女の子が顔を出した。

「真紀・・・お前また走って病院まで行く気か?」

真紀と呼ばれたその子は、眠そうにしながらも朝菜の問いに答える。

「ああ、今度はタクシー。金ちょうだい」
「んなの病院で請求すりゃいいだろ」
「可愛い従妹が頼んでんだから出せ」
「だいたい今日は泊まるんじゃなかったのか?」
「親孝行しろっつったのは何処の誰だよ」


なんか似たもの同士・・・。
従妹なんだ。
ちょっとホッとした。


・・・ホッとした?
なんで?




「分かったよ・・・今回だけな。いくらだ」
「えっと・・・4000円くらい」
「仮にも一人暮らしの高校生にそんな大金請求するな」
「じゃぁ電車で帰るよ。1000円な。」


結局朝菜は渋々ながらも千円札をその子に渡していた。
よく見ると姉妹校の友橋の制服だ。
イトコ揃って私立なんだ。

その子は帰り際に私と朝菜を見て、にやりと笑った。


「愛想尽かされないように頑張れよ。生まれた従妹可愛い?とか聞かないと思ったら彼女いたんだな。結婚式は呼んでね〜」
「真紀!!変なこと言い残して去るな!!」

バタン。


朝菜の叫び声も聞かずに
ドアは閉まった。

「じゃ、私も帰るね」
「え?上がってかないの?」
「プリント届けに来ただけだし。」


ドアを開けようとするけど

朝菜にそれを止められた。





「今日のこと謝りたいんだ。それに話もしたい。」
「・・・・・・」
「少しだけでいいから・・・」
「・・・・・・わかった」


なんとなく
ただ私も 謝りたかったから

私は促されるまま 朝菜の部屋に行った。











緑一色の桜並木
強く光る太陽


ただ 渦巻くのは


色んな感情が入り組んでいる
複雑な気持ち




***********to be continued?**************


おいちょっと待てよ。前後編じゃなかったのか?前中後編じゃないかこれじゃ。番外編でこんなに長くなっていいと思ってんの!?だいたいこの前真紀と早紀が出てくるなんて予告しといて計算したら早紀まだ生まれてないじゃんよ!!!







と、いうわけですみません、真紀のエピソードが入ったせいで前中後編になってしまいました・・・。次回絶対終わらせます!!ていうか後編の最初はもうできあがってるんです・・・が。あのままキスシーンやら告白シーンをこの回に入れると長すぎるので、切りました。
てなわけで、前回読んで下さった皆様に感謝v次回をお楽しみに!逃げます!!ホントにごめんなさいッ!



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